Split : Azazel / Goatmoon (2011) 

[Goat Worship 特集]

フィンランドのプリミティブブラックメタルバンド、AzazelGoatmoonのスプリットを紹介。
フィンランドのWerewolf Recordsよりリリースされた。

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Goatmoon目当てで買った人が結構な確率で貶めているアルバム。
まあ聞いてみればなんとなくわからないでもない。

Azazelは92年から活動しているバンドなのだが、
パーマネントメンバーは一人のみで他はCharnel Windsのメンバーが参加している。
非常にアングラな音を出しているが故に色気もないというか、
言ってしまえばあまり面白くないような気がする…。

Goatmoonは1stアルバムの再録がほとんど。
だが作風が変わったというかメロディアスなアプローチが増していて、
ますますSatanic Warmasterチックになった。
ファンなら満足できるだろうが、再録に過ぎないとも言える。

ということでGoatmoonファンなら買って損なし。
だが、手に入りやすいからと言ってフィニッシュブラックの足掛かりにする内容でもない。

Encyclopaedia Metallum - Azazel
Encyclopaedia Metallum - Goatmoon
タグ: Azazel  Goatmoon  Satanic_Warmaster  Finland  2011 
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Souls Of Morbid Machine : Massground (2009) 

日本は北九州のデスメタルバンド、Massgroundのコンピレーション盤を紹介。
マレーシアのBlastwork Recordsよりリリースされた。

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(DVDトールケース)

このバンドのメンバーの方と一時期仲良くさせてもらっていたことがあって、
この音源は当時音源トレードさせてもらったものである。

90年代より活動されていて2人編成のドラムは打ち込みなのだが、
節操のある打ち込みでありオールドスクールデスメタルの中で浮いていない。
そう、これはオールドスクールなデスメタルであり、
ドゥーミーなパートがところどころに挿入されているのが心地良い。

オールドスクールデスの魅力が国内でここまで再現されているのは希少価値高い。
ああ、こういう緩急のつけ方こそがオールドスクールデスの醍醐味だよと。

連絡を取り合っていた5年前のときは新曲も作られていたようだったが、
今のところ新譜の噂はまだ伝え聞くことができていない。
気長に待たせてもらいましょう。

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タグ: Massground  Japan  2006-2010 
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Septic Illumination : Von Goat (2010) 

[Goat Worship 特集]

アメリカはカリフォルニアのブラックメタルバンド、Von Goatの1stアルバムを紹介。
アメリカのNuclear War Now! Productionsよりリリースされた。

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泣く子も黙るカルトブラックのレジェンド、Vonの分家独立系バンド。
元のバンドは1992年に解散してしまい、その後はゴタゴタが勃発、
Gt.&Vo. のGoat氏がVon Goatと名乗って(ほぼ)ソロプロジェクトを立ち上げれば、
Ba. のVenien氏は Von Records を立ち上げてVonを再結成しちゃったのである。

そこらへんの経緯を眺めているとどうやら本流はむしろVon Goatの方にあることに気付く。
現に本作はまさしくVonと、あとはVonの別プロジェクトだったSIXXの融合という感じで、
ミニマルブラックと退廃的なニューウェーブ(非メタル)的アプローチが介在し、
何とも気持ち悪いウネウネとしたつかみどころのないカルトな作品に仕上がっている。

Vonだけだとあくまでブラックメタル界隈での人気が高いが、
このバンドにおいては実際、他ジャンルもよく聞く人の支持を多く集めそうな気がする。
初めて聞いた時の違和感と癖になる感じの両立は今も変わっていない。

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タグ: Von_Goat  Von  USA  2006-2010 
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Sado Perverser Goat Insulter : Nihil Domination (2010) 

[Goat Worship 特集]

エクアドルのウォーブラックメタルバンド、Nihil Dominationの1stアルバムを紹介。
日本のDeathrash ArmageddonよりCDで、エクアドルのBlack Goat Terrorist 666よりカセットでそれぞれリリースされた。

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ウォーブラックはBlasphemyが一つの大元であることは間違いないが、
その後の系譜においては様々な表現の変化がある。
その中においてはある意味その枠を突き抜けているようなノイズスタイルが存在する。
Deiphagoもその一つだろうし、そしてこのバンドもそうだ。

収録されているカバーがSarcofagoであることが面白く、
Blasphemy直系ではなくむしろ南米ブラック直系なのだろう。
それを南米のしかもエクアドルという土地で純粋培養された結果として
とにかくノイジーでグラインディングな強烈ブラックを作ってきている。

とにかく激烈なブラックメタルが聞きたければ非常におすすめ。
そして何よりこのCD/LPが日本でリリースされたという事実が素晴らしい…。
リリース元でまだ現品あるので今のうちに買わないと!
因みにバンド自体はもう解散済みの模様です、残念。

Encyclopaedia Metallum - Nihil Domination
タグ: Nihil_Domination  Ecuador  Blasphemy  Sarcofago  2006-2010 
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Death Before Dishonour : Goatmoon (2004) 

[Goat Worship 特集]

フィンランドのNSBM/プリミティブブラックメタルバンド、Goatmoonの1stアルバムを紹介。
フィンランドのWerewolf Recordsよりリリースされ、2010年にも別ジャケで再発された。

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2002年に活動を始めてからアングラでデモを数枚リリースしていた後、
Satanic Tyrant Werwolf氏のWerewolf Recordsから鳴り物入りでリリースされた。
当時は自分も全くこのバンドの存在を知らなかったが、
どうやら日本国内でもあまり話題には上がっていなかったようで、
後にネットを通じたプリブラ/NSBMブーム(?)によって一気に過熱したと思われる。

内容としては初期Satanic Warmasterを思わせるメロウブラックに、
NSBMを思わせる民族調メロディと灰汁の強さの融合が図られている。
特にシンバルの鳴らし方が尋常ではなく忙しない。

というわけでその手のメロウブラックが好きならおすすめなアルバムだが、
この音源、再発も少数リリースだったため入手困難になっている。
Discogsを見ても結構高値で推移しているようだが、
個人的には高値で無理をして買うほどの内容では無いと思っている。

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タグ: Goatmoon  Satanic_Warmaster  Finland  2001-2005 
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Nubes Que Anuncian Tormenta : Khmer (2014) 

スペインのブラッケンドハードコア/ネオクラストバンド、KhmerのEP盤(12")を紹介。
HALO OF FLIESよりリリースされ、今年(2015年)には日本のLongLegsLongArms(:3LA)より国内盤としてリリースされた。

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2012年のデモがBandcampでNYPだったこともあり、
確かSNSで紹介を受けて聞いてみたらどハマリしたのをきっかけに、
その後、日本のレーベルであうる3LAさんの意欲的なリリースもあったりして、
自分の中でジャンルを問わず重要なバンドの一つとして認識しているKhmer

彼らの新作がこのEPなのだが、何と先のデモもB面に収録されており、
A面5曲、B面5曲の12インチLPによるリリースとなった。
初めての出会いとなったデモが収録されたフィジカルというだけで嬉しい。

デモに比べて前作は複雑なリフを導入するも使いこなしている印象だったが、
新作は第一印象としてはリフがすんなり耳になじんでいくような印象を受けた。
以前よりメタルっぽさが強いような気がするのは気のせいではあるまい。

さてB面のデモを立て続けに聞いてみるとバンドの印象はかなり変わったことに気付く。
デモの時の方が初期衝動の強いハードコア色が強く、
新作では静と動のコントラストをメタリックなリフで紡ぐタイプになったということだ。

個人的には頭をガツンと殴られた衝撃こそデモ音源に分があるのだが、
このバンド、やはり只者ではないしどこまでいくのか純粋に興味深い。
タグ:   Khmer  3LA  Spain  Japan  2014 
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カルトニア 来訪記 

 Twitter(@outbreak_on_twi )を通じて知り合った人で、「自分が欲しいと思ったモノを作る」というDIY精神溢れた方がいた。元々パンク/デザイン/オカルティズムなどに精通されている方で、メタルについても好きなものについて"のみ"DIYされていた。その方の創作を欲しいと思って、ちょこちょこやり取りをして購入していたのは2011年からの話である。

 最初に作ってもらったのはDarkthroneのブートTシャツだったが、それを着て2011年の大阪でのハードコアイベント"抹殺"にいったところ、その方と実際にお会いすることができた。それも最近の出来事のようで、もう4年前であることに驚かされる。閑話休題、その後も定期的に作ってもらって(中にはBathoryゴートがプリントされたパンツなんかも)、もしくは大阪でのハードコア/メタルのイベントなんかでもちょくちょくお会いして仲良くさせてもらっていた。

今までに作ってもらったものの一部
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 時は巡って今年2月13日に何と大阪のアメ村にお店を開かれたというのだ。丁度そのころは家庭の事情でなかなか足を運べなかったのだが、前回記事にしたImpurityの来日ツアーで大阪に久々に出た折、ようやく行くことができたので報告する。



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 お店の場所は、この界隈の人なら「Timebomb Recordの近く」だと言えば大体伝わると思う位置にある。ビルの入り口には上に示した看板が出ているので迷うこともないだろう。ビル自体はアメ村によくある感じの少々いかがわしい雰囲気が楽しめるタイプのもので、アメ村の怪しげなビルに幾度も突入したことがある人なら何ら抵抗はなかろうが、パンクスよりメタラーではあまり耐性がない人もいるかもしれない。でも大丈夫だ、たぶん。

 エレベーターで4Fまで上がって突き当りに入り口のドアがある。そういえばアメ村といえばGrave(通称、墓)のドアは初めて行ったときはすごい拒絶されているような心象になったのを思い出す。それに比べるとかなり"間口"は広いように感じる(笑)。

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 さて入店してみるととても怪しげな音楽が流れており、オカルティズムに満ちた展示が多数見られる。よく見てみると月刊ムーの付録「ヒトラーは生きていた!」なんかも置いてあった。店奥では氏がモノ作りに励んでおられる。どうやら単なる"お店"ではなく、店舗兼工房であるとのこと。氏いわく「瀕死衣料の物で要望と時間頂ければその場で作ったりすることも出来ます」。非常に興味深いのだが、その日はいかんせんこれからライブということでお願いすることはできなかったが、またいつかの機会にお願いすることにしよう。既製品のプリントTシャツの上からプリンティングしてもらうこともできたりするようである。

 さて店の中を見渡すと、先ほどのオカルティズム書籍関係、瀕死衣料を中心としたアパレル、アクセサリー、パッチ、そして缶バッジなどが陳列されている。ウェブストアに並んでいる以外の物もいくらかあったように思える。氏が海外(東南アジア)で買い付けてきた一点もののグッズなんかも置いてあったりして非常に楽しい。

 その日は氏との会話を楽しみながら、ライブの開場も迫っていたため、あまり詳しく商品を見ることができず、先ほどのムー付録1冊に、革のブレスレット(これがとてもかっこいい)、バフォメット缶バッチの3点を購入して、何と総額700円!なんだか申し訳なくなるほどだが、ありがたく購入させてもらった。

 難波にて開催されるライブに氏が行かれる場合は、どうやら荷物置き場としても機能したり、オールナイト酒場と化すこともあるらしく、そのあたりの話もいろいろ聞かせてもらった。印象としては「大人のパンクスDIY遊び場」というものだった。遊び心というか、オーナーにも利用者にも様々なマージンがあり、遊び心があり、様々に自由な利用が考えうる人にとってはこの上なく楽しい場所であるということだ。

 最近はいろいろ名前が広まってきて結構お忙しいらしく、この記事を通じて勧誘するいわれも必要もなく、頼まれているわけでも当然ないわけだが、個人的には何度も足を運びたくなったお店であったので、もちろん興味がある人にはお勧めのお店です。商品の方はウェブストアでも購入が可能なので、遠方の方も安心です。

営業時間:
基本的に土曜日、日曜日13時から20時位まで。
営業日、時間等は日によって変更する場合があるとのこと。
来訪前にTwitter(@dying_cultnia)を要確認。

住所:
〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋2丁目10番14号角屋八幡ビル4階B-2

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[Live] Impurity Japan Tour in Socore Factory (大阪) - 2015/03/28  

 昨年11月に日本のごく一部にて激震が発生した。何とあのImpurityが来日ツアーするというのだ!

 ライブレポート前に烏滸がましいがImpurityがいかにレジェンドであるか知らない方のために簡単にバンドの紹介をさせてもらいたい。



 Impurityはあのブラジルのコグメロレコードの"第二期生"に相当し(第一期生はSepultura、Mutilator、Sarcófago、Chakal、Holocaustoなど)、1988年に結成し、数枚のデモリリースの後に1stフルアルバムをコグメロよりリリースした。

 その後もトレンドにまったく左右されずに徹底的にブラジリアン1st wave BMを繰り出してきた。まさしく"不浄の洗礼"を世界各地に繰り返し行ってきたと言えよう。例えばあのBeheritとも親交があったとされており、まさしくこの界隈ではレジェンド的な存在であるが、こと日本では若干知名度が低かった。

 今回の来日ではそのような"不届きもの"に"不浄の洗礼"を浴びせるべく、遠い国、ブラジルより降臨したのである!!!

Impurity_Member.jpg 写真左はRam Priest氏(Vo.)。バンドの創始者であり、当初はほぼワンマンバンドであった。黒い司祭服に身を包んだカルトな風貌は"必見"である。まさにバンドのスタンスを物語る存在といえよう。

 写真右はRon Seth氏。1990年から加入し、当初はベーシストであったものの現在はギターを担当している。1stアルバムのアートワークを作ったり、さらにはSarcófagoのコンピ盤のアートワークも担当したことがある。今回のツアーにあわせてリリースされたImpurityと日本のSex Messiahのアートワークも担当したと小耳にはさんだ(未確認)。

 ドラムは昨年まではHolocaustoのRodrigo Führer氏がプレイしていたが脱退して、現在はGuilherme Cosse氏が加入している。そのためこの写真には出ていない。またベーシストも昨年脱退しており、現在はベースレスの3ピースで活動している。



 さて前置きはこのくらいにしてさっそく、当日のライブレポートを綴っていこう。

IMG_20150329_081843.jpg 開場と同時に入場し、まずはお目当ての一つであった上記スプリットを購入。ついでに持っていなかった2ndアルバム"Into the Ritual Chamber"も併せて購入。このアルバムは長らく廃盤になっていたが昨年ようやく再発されたのである。

 他にもImpurityはマーチャンを相当用意してきたようで充実した物販であったが、とにかくImpurityを最前列で見たいと思ったので最初から張り付いていようと必要最低限しか見なかった…が、後からかなり後悔したのは別の話。会場でお会いしたTwitterのフォロワーの方は1万円以上購入したと聞いた。またButcher ABC/はるまげ堂オーナーの関根さんも出店されていたが、ちょうど近くにいたときにSarcófagoの1stアルバムを知らない方の接客をされていて、思いのほかImpurity目当てじゃない人もいるのかと思った。

 とかく私は最前列をキープして開演をしばし待つ。不安だったのはいつもなら約束せずとも会場でお会いしそうな人が来ないこと。後から知ったのは当日は関西はハードコア/パンクのライブが目白押しだったそうで、完全に食い合いだったようだ。そのためかどうも開演前、人がいない。最前列キープと鼻息荒かった自分が赤面なくらい、前に人がいないのだ。先ほども含めてやはりImpurityを見たくてしょうがない人が少ないのかも…と残念に思った次第である。正直、今回は相当盛り上がると思っていたので予想外だった…。だからこそ今回はしっかりライブレポートを書かねばと思った次第なのである。


 さて当日のメンツを考えると、1発目は若手のEvilだと思っていたのだが、まさかのSex Messiah!正直、呆気にとられたが、「会場に遅れてしまった人には酷な順番だ」と思ったのは一瞬のことで、すぐに我を忘れてはしゃぎ回った。昨年のBlack Sacrifice Vol. 011でもそういえばトップバッターだったなあと。

 1st wave BMを基調にした日本では比較的珍しいスタイルであったこと、今までアナログリリースばかりだったこと、そして人脈筋がハードコアパンク寄りであったことなどから、国内のブラックメタルのメイン層では必ずしも知られているわけではなかったバンドであったが、現在の編成になってメタル人脈筋が太くなり、また待望のバイオグラフィCDも昨年リリースされたことで一気に国内指折りのBMバンドになった感があるが、顔ぶれを見ればそれも当然といったところか。

 ライブで見るのはこれで3回目だが、昨年のバイオグラフィCDとの対比をすると地獄系デスメタル的アプローチは幾分減退してもう少し直情的なハードコア寄りのサウンドになっている。恐らく宇田川氏のパフォーマンスそのものがそうさせるのではないかと思う。そして、その分だけライブでは頸椎へのダメージが著しい!前回の時もそうだったが、トップバッターでここまでダメージを受けると、普段は一児の父としてライブ参加は控えている身としては本当に首が持たない(笑)。逆に言えばそれだけ素晴らしいパフォーマンスだったということだ。

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 さてSex Messiahの幕が下り、一息。そこで気づくのは開演前もそうであったが、つなぎの会場BGMが最高も最高であった。とにかくBeheritをたくさん流してくれていたと思う。"Nocturnal Evil"と"The Gate of Nanna"がよくかかっていたように感じた。アー, セイタン!! アー, ルシファー!! 実際、ライブ会場のBGM選曲でBeheritなどのロウブラックを流すことは少ないように感じるため、何というかそれだけで「今日は自分の為のライブだ」と勘違いしてしまう。そのような特別な空間をもたらしてくれる体験こそ、ライブの良さであろう。

 閑話休題、二バンド目はFramtid。おお、Evilはメイン前なのか!と思いつつ、すぐにクラストの波に感情が埋もれてしまった。これまたBlack Sacrifice Vol. 011において出演予定だったがトラブルによってキャンセルだったこともあり、今回見れたことはメタルサイドの人間としては非常にありがたい限りである。D-Beatクラストは非常にメタルとの親和性も高く、日本が世界に誇るクラストバンドを生で見れて良かった。

 突進力、アグレッションという点においてはこの日もっとも強く感じたし、メタル野郎を薙ぎ倒してやろうとするクラスティーのプライドも感じた。しかし、その勢いに身を任せた結果、またもや頸椎にダメージが色濃く入り、いよいよ痛みが伴ってきた。

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 3バンド目はようやく日本の若手ブラッケンドスラッシュメタルバンドのホープ、Evil。幕が引かれてすぐ目に入ったのは卒塔婆である。何というライブ演出!

 関東からの襲来で夜行バスで来たとか聞いたのだが、そんな疲れも感じさせず、昔ながらのブラッケンスラッシュ、それも初期Sodomのようなオドロオドロしさと、それを裏付ける演奏のノリが非常に心地良い、また前2つバンドとはそのサウンドの性質の違いから非常に癒された(笑)。おかげで頸椎のダメージは幾分回復させることができた。

 無論、彼らのサウンドが激しくなかったというのではない。自分にとって初期Sodom的なアプローチはまるで"ホーム"なのである。そのようなサウンドを若手と呼ばれている彼らが体現していることを非常にうれしく思う。また関根さんがここぞとばかりに舞台袖や客最前列で彼らの写真を撮っている姿を見て、彼らへの期待を強く感じたものである。ぜひ、また大阪の地に踏み入れてほしい。例えば来年のTTFとかいかがであろうか…関西のベテランスラッシャー達をギャフンと言わせてもらえないだろうか。

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 3バンドのプレイを経て、心なしか会場のボルテージも変わってきた感じがする。ある意味、3バンドとも全くタイプが異なっていたし、各々にアイデンティティがあり、さらに言えば高みを目指す志向性においてのみ同じであったような気がする。そのようなバイブレーションした雰囲気に会場が揺り動かされたのではなかろうか。

 そして次に出てくるメインアクトはその3バンドのいずれも持ちえていないものを携えてくる。それは長年の活動に裏付けられた強固なブラックメタルに対する信念/執念と、そしてそのカルト的なカリスマ性である。まだ彼らの姿は見えていないのに、確実に会場を浸食していく。恐らくそれは未知なるものへの畏敬の念であっただろう…。


 そしてついに幕は上がった!!

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 やはりRam Priest氏は司祭服を身にまとっている!しかし写真で見るより、実物を見てしまうと「ホンモノ感」が半端ない。正直、今まで写真で見る限りは半ばネタっぽく扱われてもしょうがないという風に思えていた姿だったが、いざ目の前に、文字通り自分は最前列で彼の真正面にいたわけで、まるで洗脳された信者であるかのようにその御姿に圧倒されてしまったのだ。これは"不浄なる洗礼"なのか、と。

 しかしその後に耳に飛び込んできたのはRon Seth氏の日本語によるMCであった。

 みなさん とおいところから いらしゃってくださり ありがとうございます。
 わたしたち ばんどIMPはブラジルメタリカを だいひょうとして
 ミナス・ジェライスしゅう  べロ・オリゾンテし から まいりました。
 みなさまがたに おんがくで わたしたちの
 メッセジを おくりたいと おもっています。ここに いることが ほんとうに こうえいで
 かんしゃの きもちが いいあらわせません。
 ばんざいにほん  ばんざいみなさん。
 (原文ママ)


 何ということか!感動で打ち震えた…。こんなブラックメタルバンドの来日がいまだかつてあったであろうか!いやない!(反語) 彼らは90年代~00年代にブラジル国内ではほぼ無視されたシーンにいながらも信念をもって音楽を続けてきて、そして今では数百人、いや、数千人を前にしてプレイして熱狂を浴びるレジェンドなのである。

 最前列にいた自分は後方にどれだけ人がいたかはそこまで確認していないが、たぶんこの日の集客は正直、良くなかった。個人的に外タレのライブに来て内心不安に思うのは集客である。少なかったらわざわざこんな辺境の地に来てもらったのに、と申し訳なく思う。しかもそれが有名なバンドだったらなおさらである。

 しかしその日本語MCは自分のそのような不安な心を吹き飛ばしてくれた。全身全霊でこのライブを楽しもう、Hail Satan!!を唱え続けようと心を塗り替えることができた。本当にこの一瞬が今でも思い出すだけで感動で打ち震える!たぶん今までImpurityをよく知らなかった人たちも、この瞬間で心を根こそぎ奪われたことであろう。

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 彼らの醸し出すカルト的カリスマ性は本当に目の前で味わってみないと分からないと思う。サウンド的にはSarcófagoSamaelを足して二で割った…的な解説はできるであろうが、サウンドだけで語るのは片手落ちである。魔術などオカルティズムをベースにしたサタニズムが前提にあり、それを体現するためのサウンドなのであり、目的と手段が明確なのがImpurityなのである。

 とてつもなく速く何をやっているか全くわからないほどノイズまみれのパートもあれば、スロー/ミドルテンポで半ば鈍重に邪悪な瘴気をまき散らしていく様は本当にすごい。もはや何もかも圧倒されてしまって記憶が飛んでいるところもあるが、うっすら残っている記憶としてはセットリストまで計算が尽くされていて、序盤はとんでもなく飛ばしながら、徐々にスローミドルテンポを出していくことで、ライブ全体の空気を淀ませていく。一曲一曲ではなくてライブパフォーマンス全てが連続的にメッセージ性、ストーリー性をもって構築されている…これだ!これこそが本物のブラックメタルだ!

 1曲だけすぐれているとかそういうものではない。存在が邪悪であり、存在がブラックメタルである…彼らの存在こそがブラックメタルをブラックメタルたらしめているのだ。

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 夢中で拳を振り上げ続けた自分に、まさかRam Priest氏は手を差し伸べ、固く握手をしてくれた。

 自分は救われたのだ。
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