Unbreakable Faith : M8l8th (2009) 

ロシアのNSBMバンド、M8l8thの2ndアルバムを紹介。
Stellar Winter Recordsよりリリースされ、Darker Than Blackからリイシューされた。

m8l8th2

アルバムの現地名は"Непоколебимая Вера".
おや、これがあのM8l8thか?というくらい作風が変わったアルバム。

1stアルバムの頃は思想的危険さがにじみ出てくるようなカルトさがあったが、
このアルバムでは時にフォークメタルのような陽気さも垣間見れ、
プリミティブブラックらしさは大いに後退した作品。
ヴォーカルスタイルも少し変ったような気がする。

これが彼らなりのナショナリズム(アーリア)プライドの表現なのだろう。
が、当初の危険な雰囲気を期待していた人にはあまりに拍子抜けな内容である。
ブラッケンドフォークみたいな聞き方をするとちょうど良いかもしれない。

なおDarker Than Blackからの再発盤にはBurzumのカバーが追加されている。

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タグ: M8l8th  Russia  Burzum  2006-2010 
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Death or Domination : Adastra (2009) 

フィンランドのへヴィメタルバンド、Adastraの2ndアルバムを紹介。
フィンランドのViolent Journey Recordsよりリリースされた。

Death Or DominationDeath Or Domination
(2009/02/10)
Adastra

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大量にブラックメタルのアルバムをレーベル買いしたら、
何枚かオマケがついていてその中に混入していたアルバム。
オマケも他はすべてブラックメタルだったので、
これもそうかと思って聞いてみたらおったまげた。

非常にピュアなへヴィメタルアルバムだったのである。
路線としてはIron Maiden系統の、
かなりギターで流麗なメロディを奏でるタイプのやつである。

そして結構そのメロディの出来がよく、
これは聞かせるアルバムだと思いきやどうもヴォーカルが鼻につく。
どうやらこのせいでどうしてもB級から抜けだせなさそうな感じだ。
まあそういう立ち位置も可愛げがあるのではなかろうか。

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タグ: Adastra  Iron_Maiden  Finland  2006-2010 
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s/t : Heretoir (2011) 

ドイツのディプレッシブ/シューゲイザーブラックメタルバンド、Heretoirの1stアルバムを紹介。
Northern Silence Productionsよりリリースされた。

HeretoirHeretoir
(2011/02/17)
Heretoir

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Pest Pro.からリリースされたAlcestもといNeigeチルドレンのコンピに参加しており、
あの時はまだNeigeフォロワーという印象以外の何物でもなかったが、
この1stアルバムではフォロワーからの脱却というかスケールアップしている。

アルバムを聞き始めて思ったのは日本のybo2と雰囲気が似ていると思った。
いや曲が似ていると言う訳ではなくてにじみ出ている"危うい"感じが、だ。
また#03ではインストで美しくも儚いシューゲイザーを披露し、
既存の路線においてもレベルの高さを見せつけているように思う。

他にもアグレッシブなパートも垣間見せたりバリエーションに富んだ内容で、
そんじょそこらのNeigeフォロワーとのクオリティの差を見せつけた格好に。
最近、この手のアルバム買ってないけど、そういえば去年出たコンピはどうだったのかな。

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タグ: Heretoir  ybo2  Germany  2011 
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Ut De Graute Olle Tied - Deel I : Heimdalls Wacht (2008) 

ドイツのペイガンブラックメタルバンド、Heimdalls Wachtの3rdアルバムを紹介。
ドイツのChristhunt Productionsよりリリースされ、オランダのHeidens Hart Recordsから2011年に再発された。

Heimdalls_Wacht3

個人的名盤だった2ndアルバムの続編は期待通りの方向で更に進化し、
ドラマチックなパートはより煽情的に、
アグレッシブなパートはより攻撃的に進化を遂げ、
作品としての完成度はより高みに至ったと言える。

特に前作の#05"Weltenbrand"は長尺15分を超えた大作にして名曲だったが、
今回も#05"Ut De Graute Olle Tied"は約14分の大作にして、
アコースティックな要素を絡めたペイガンブラックの名曲と言えるだろう。

他にもこのアルバムは10分超えの曲が全部で3曲と、
全体的に大作志向は高まったと言えるがそれだけ壮大な物語を紡いでいるのだろう。
個人的にはまだ垢抜けていないところもあった2ndの方が好みだが、
作品の質としては確実にこちらの3rdを推すし、
そしてこのアルバムは国内でもWeird Truthなどで今でも買えるので激オススメ。

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タグ: Heimdalls_Wacht  Germany  個人的良盤  2006-2010 
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Westfälischer Schlachtenlärm : Heimdalls Wacht (2005) 

ドイツのペイガンブラックメタルバンド、Heimdalls Wachtの1stアルバムを紹介。
ドイツのBlutvergiessenよりCDで、オーストリアのWarfront ProductionsよりDLPでそれぞれ少数リリースされた。

Heimdalls_Wacht1

以前、2ndアルバムを先に紹介したバンド。
The Martyriumというペイガンブラックバンドのメンバーで構成されている。

このアルバムは2ndアルバムのプロトタイプともいうべき内容で、
胸に突き刺さるメロウさと決して走り過ぎないどっしりした作風が良くマッチしていて、
まだ粗削りのところもあるがこのバンドらしい作品だと言える。

問題は国内だとあまり手に入らず、
リリース元がマイナーレーベル(closed)で海外ディストロでも今では全く見かけないが、
Discogsなら普通の値段で取り引きされているようだ。
(多分再発される・・・んじゃないかなあ)

Encyclopaedia Metallum - Heimdalls Wacht
タグ: Heimdalls_Wacht  Germany  2001-2005 
Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Jesus Is Not Here Today : Sodomizer (2011) 

ブラジルのスラッシュ/スピードメタルバンド、Sodomizerの3rdアルバムを紹介。
日本のDeathrash Armageddonからリリースされた。

sodomizer

正直、Sodomフォロワーだと思い込んで買ってしまったので、
#01 "Lucio Fulci"の段階で期待と明後日の方向のアルバムでズッコケテしまった。

しかしちゃんと聞いてみるとまずこのアルバムはコンセプトアルバムで、
何しろ#01のタイトルからしてスプラッターB級ホラーの巨匠の名前であり、
ところどころに明らかにホラー映画から引用したSEが紛れ込んでいる。

音楽性としてはスラッシュというよりExciterのようなスピードメタルで、
そこにコンセプトがのっかって面白い反応を起こしていると思う。
Impetigoのようなモンドゴアラブな感じではなくて、
あくまでホラー映画賛美のようなところが聞きやすさを助長しているのだ。

確かに"勝手な"期待とは外れていたが良作だ。

Encyclopaedia Metallum - Sodomizer
タグ: Sodomizer  Brazil  2011 
Thrash  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

In Memories Of Fire : Nekroholocaust (2005) 

アメリカのNSBM/WWII礼賛ウォーブラックメタル、Nekroholocaustのコンピ盤を紹介。
アメリカのMercenary Musikよりリリースされた。

nekroholocaust

Encyclopaedia Metallumなどでは情報は開示されていないが、
どうやらVinterriketBattle Dagorathで有名なChristoph Ziegler氏の音源で確定の様だ。
となると公称のアメリカのバンドではなくドイツのバンドということになる。

さらに、この音源は1988-89年に録音されたとされているのだが、
それも年齢など加味すると事実と齟齬がある可能性がある。

アルバムのテーマも考えてみるとこの不謹慎極まりないアルバムは、
ドイツ国内ではとてもじゃないけど公言してリリースできず、
周り巡ってこのようなアンノウンな形でリリースされたのではなかろうか。

内容としてはBlasphemyタイプのウォーブラックで、
これが本当に88-89年に録音されたのであれば結構感心するのだがどうなんだろうね。
このアルバムがリリースされた頃で考えたら可もなく不可もなくなのだが。

Encyclopaedia Metallum - Nekroholocaust
タグ: Nekroholocaust  Vinterriket  Battle_Dagorath  Blasphemy  USA  Germany  2001-2005 
Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Dark Wisdom's Domain : Aetheres (2009) 

ポーランドのダークメタルバンド、Aetheresの2ndアルバムを紹介。
ポーランドのHell Is Here Productionよりリリースされた。

Aetheres2

Gontyna Kryのメンバーが絡んでいるがブラックメタルとは異なり、
歌詞などはペイガニズムをテーマにしているようだが、
内容としてはゴシックでモノクロトーンのダークメタルだ。

ギターの聞かせ方などはメロディックデスっぽいところもあったりして、
結構メロい聞かせ方をするが疾走することはなく、
かなりどっしり聞かせてくるタイプのダークメタルになっている。

手数は多いものの煩雑な印象は無く、
シンプルに聞こえるのは曲の組み立てが良いからだろう。
派手さはないがなかなかのクオリティである。

ちなみに今はGontyna Kryも含めてイギリスで活動しているとか。

Encyclopaedia Metallum - Aetheres
タグ: Aetheres  Gontyna_Kry  Poland  2006-2010 
Gothic/Doom  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

s/t : Wistful (2010) 

ポルトガルのシューゲイザー/デプレッシブブラックメタルバンド、Wistfulの1stアルバムを紹介。
メキシコのSelf Mutilation Servicesよりlim.500でリリースされた。

wistful

様々なバンドでプレイしてきたIshkur氏の独りバンド。
それらのバンドもポルトガル内のアンダーグラウンドシーンらしく謎が多いが、
どうやらこのバンド以外では真っ当なブラックメタルをやっているらしい。

こちらはポストロックとデプレブラックをミックスした、
いわば一時期大量に出てきたよくある作品である。
全編ポルトガル語なのが一番の特徴である気がするが、
こういう曲調だとあの手の語感があまり活きていない。

この手の音源は如何に「足し算がうまくいっているか」が作品の質を決めると思うが、
残念ながらこのアルバムは要素が散漫、乖離しているように感じ、
あまりクオリティは高いとは言えない。

Encyclopaedia Metallum - Wistful
タグ: Wistful  Portugal  2011 
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Whore Of Bethlehem : Archgoat (2006) 

フィンランドのロウブラックメタルレジェンド、Archgoatの1stアルバムを紹介。
フィンランドのHammer of Hate Recordsよりリリースされた。

archgoat6

1989年結成もブラックメタルのコマーシャル化を嫌って1993年に解散した伝説的バンドの、
2004年再結成後、初の1stアルバムがこの作品であり、
もうそのくだりだけで奇跡的な作品であることが窺い知れるだろう。

彼らの活動などは以前、コラムにまとめてるのでそちらを参考にされたし。
その作品群の中でも最もグラインドのスピード成分が色濃く出た、
かなり"速い"曲が揃っているのが特徴である。

彼ら自身も言っているがこのようなグラインドの要素のあるブラッケンデス/ウォーは、
一定のネガティブな反応があることは理解できるが、
同時にこのジャンルに足を踏み入れるなら"聞かねばならない"作品だろう。
私はこの物言いが嫌いだがそれでもそう言わざるを得ない。

Encyclopaedia Metallum - Archgoat
タグ: Archgoat  個人的名盤  Finland  2006-2010 
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Unborn Again : Whiplash (2009) 

アメリカ東海岸系のスラッシュ/パワーメタルバンド、Whiplashの7thアルバムを紹介。
シンガポールのPulverised Recordsよりリリースされた。

Unborn Again (Dig)Unborn Again (Dig)
(2009/10/26)
Whiplash

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"Thrash 'til Death"とか歌っていたのに3thアルバムからパワーメタルに変貌、
その後、4th~6thは当方未聴なものの時代に受け入れられなかったか1999年活動停止。
しかしスラッシュメタルのリバイバルブームに乗って復活したのが本作品。

ヴォーカルは2ndまで担当していたヒステリックボイスの持ち主、Tony Portaroが復活、
ドラムも以前在籍していたJoe Cangelosiで経験堪能、
更にゲストが豪華でHarris Johns、そして元SodomFrank Blackfireなどだ。

さすがに1st、2ndと全く同じ雰囲気を出せているわけではないが、
スラッシュメタルアルバムを携えてこのメンツで戻ってきたこと、
そしてベテランになって余裕の感じるコミカルな要素のあるスラッシュで、
我々を安心して楽しませてくれることが何よりうれしいのだ。

Encyclopaedia Metallum - Whiplash
タグ: Whiplash  Sodom  USA  2006-2010 
Thrash  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Marrow of the Spirit : Agalloch (2010) 

アメリカのアトモスフェリックフォーク/ポストブラックメタルバンド、Agallochの4thアルバムを紹介。
カナダのProfound Lore Recordsよりリリースされた。

Marrow of the SpiritMarrow of the Spirit
(2010/11/23)
Agalloch

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恐らくUlverを起点とする自然崇拝ブラック(カスカディアンブラック)の、
Wolves In The Throne Roomと双璧をなす代表格のバンドの現在のところ最新のフルレングス。

このバンドはカスカディアンブラックというジャンルが明確に成立する以前から活動しており、
彼らのキャリアの中で様々なジャンルを消化しながら確立していった感じがあり、
このアルバムは今のところ彼らの総決算的な作品になっていると思う。

更に今までのフォーク/ポスト/アトモスフェリックブラックの要素と共に、
更に良質な北欧メロディックデスメタルのようなメロディラインや、
スラッジコアのような重く辛い曲展開、
そして時にポストクラシックの奏でが挿入され全くそれに違和感がない。

このジャンルの中でも完成度の高い一枚である、
と同時にその「隙のなさ」を好ましく思わない人もいるかもしれない。

Encyclopaedia Metallum - Agalloch
タグ: Agalloch  USA  2010 
A-D-P Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Awakened by Gore : Autopsy (2010) 

アメリカはカリフォルニアのカルトデスメタルレジェンド、Autopsyのコンピレーションアルバムを紹介。
Nuclear War Now! Productionsよりリリースされた。

autopsy_demo

"1987 Demo"、"Critical Madness"の二つのデモ音源と、
未発表のリハテイクとライブ音源を集めたコンピレーション盤。
1st"Severed Survival"の原型ともいえる音源の再発で、
「NWN!、よくやった!」と諸手で拍手したいアルバムだ。

結成当初のデモ音源から既にスラッシュメタルをズルズルとさせたスタイルで、
ロウでグロテスクな曲展開は後のデスメタルからゴアグラインドにまで、
大きい影響を与えたバンドが首尾一貫変わらないことに感動すら覚える。

またライブ音源の方もこれぞAutopsyという内容で、
聞いていると生で聞いてみたいという感想しか出てこない。

Encyclopaedia Metallum - Autopsy
タグ: Autopsy  USA  2006-2010 
Death  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Sturmangriff : Command (2004) 

ブラジルのNSBMバンド、Commandの1stアルバムを紹介。
ギリシャのTotenkopf Propagandaよりlim.1000でリリースされた。

command1

NSBMコンピ盤 "The Night and the Fog II"にも1曲提供しており、
以前、NSBMのコラムでも紹介し、Absurdタイプとした作品。
現にこのアルバムにはAbsurdのカバーもおさめられている。

とにかくナチ関係の演説やら機関銃音やらそれ系のSEが多用されており、
メロディラインもメタリックなOi!パンクというような解りやすさがあり、
総じてナチスオタクっぽい雰囲気で溢れているカルトなブラックメタルになっている。

また1999年にSouthern Productionsからリリースされたデモ音源も収録されているが、
そちらは更に音質がズタボロのプリミティブなカルトブラック。
音楽的に聞くべきところがあるというより、
むしろ作品全体に介在する危険思想を体感するためのものという位置づけの作品。

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タグ: Command  Absurd  NSBM  Brazil  2001-2005 
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By The Blessing Of Satan : Behexen (2004) 

フィンランドのブラックメタルバンド、Behexenの2ndアルバムを紹介。
フィンランドのWoodcut Recordsよりリリースされた。

By the Blessing of SatanBy the Blessing of Satan
(2009/06/02)
Behexen

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フィンランドのHorna、Sargeist人脈のバンドだが、
それらとは異なるサタニックな荒々しいブラックメタルをプレイしており、
その中でも彼らの作品の中で最も邪悪で素晴らしいのがこのアルバムである。

重厚なリフの中にメロディックなトレモロが潜んでいて、
ヴォーカルの邪悪さも手伝って全く甘くないのに聞きやすいのが特徴。
暴力的なのにリスナーを突き放していないとでもいおうか、素晴らしい。

前々から言っている通り巷で言うフィニッシュブラックに関しては、
ちょっと眉をひそめがちな私にとってこのアルバムは当時から衝撃的。
ジャケットも完璧にサタニックで、ブラックメタルとして完璧でしょう。

Encyclopaedia Metallum - Behexen
タグ: Behexen  Finland  Horna  Sargeist  個人的良盤 
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Damage Done : Dark Tranquillity (2002) 

スウェーデンのメロディックデスメタルバンド、Dark Tranquillityの6thアルバムを紹介。
Century Mediaよりリリースされた。

Damage DoneDamage Done
(2010/05/25)
Dark Tranquillity

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Dark Tranquillityというと一番有名なのは2nd "The Gallery" だろうが、
本音で言うと当時そんなにあのアルバムは良いとは思えなかった。
もとい、良質なのは解るが自分には合わなかったアルバムだった。

そのためか実は彼らのアルバムはあまり持っていないが、
その中では一番素晴らしいと思えたアルバムがこの作品だった。
ファンからしたら「初期作のアグレッションが復活した」作品だったそうだが、
自分の場合は思い入れがないせいか「初期作とは違う」ように感じた。

特に聞いたのは#08 "Cathode Ray Sunshine"で、
この曲はリフ自体はIron Maidenナイズなのに全く感覚が違うと言うか、
ヴォーカルの表現力も手伝って胸にくる哀愁が素晴らしい。
もう10年以上経つが全く色褪せない作品だ。

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Merodic Death  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Muspellz Synir: Nåstrond (2008) 

スウェーデンのブラックメタルバンド、Nåstrondの4thアルバムを紹介。
フランスのDebemur Morti Productionsよりリリースされた。

Nastrond

1993年より一貫してArganas氏とKarl NE氏の二人で活動しているバンド。
以前の活動については私は未聴なのだがこのアルバムはなかなか素晴らしい。

神秘的でダークな雰囲気を醸し出しつつも、
リーチャルなミニマリズムで表現された冒涜性も兼ね揃えていて、
レーベルメイトのArchgoatっぽさも垣間見れるし、
更に言えば神秘的な雰囲気を得たVONと表現できよう。

しかし今あげた2バンドのどちらに近い作風というわけでもなく、
作風ではなく志向性が近いのではないかと思われる。
どちらにしてもそれらのバンド同様、真性のブラックなのは間違いない。

いわゆるスウェディッシュブラックとは異なる作風なので、
そのあたりは注意されたし(むしろ自分には○)

Encyclopaedia Metallum - Nåstrond
タグ: Nåstrond  Sweden  Archgoat  VON  2006-2010 
Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Wolfskult : Varg (2011) 

ドイツのペイガン/ヴァイキングメタルバンド、Vargの3rdアルバムを紹介。
オーストリアのNoiseArt Recordsからリリースされた。

Wolfskult Ltd.Wolfskult Ltd.
(2011/03/04)
Varg

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ジャケ買いしたのでてっきりブラックメタルだと思っていたが、
再生してみたらこれはびっくりヴァイキングメタル。
メンバーのFrekiはドイツのペイガンメタルフェスの主催者だとか。

いわゆるフォークメタルのようなものではなくて、
あくまで昔ながらのペイガンメタル然した勇壮なサウンドが特徴。
ゆえに底抜けに明るいというより若干シリアスな雰囲気。
ブラストで奔るところはちょっとメロブラっぽい感じもある。

限定盤は2枚組でゲストが非常に豪華。
EluveitieのAnna Murphy、ArkonaのMasha、EquilibriumのRobseというメンツ。
この手の音楽が好きなら垂涎のボーナスCDだ。

Encyclopaedia Metallum - Varg
タグ: Varg  Germany  Eluveitie  Arkona  Equilibrium  2011 
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Soulless god's Creation : Demonic Slaughter (2010) 

ポーランドのブラックメタルバンド、Demonic Slaughterの2ndアルバムを紹介。
ポーランドのHell Is Here Productionからリリースされた。

demonic_s2

1stアルバムは未聴だがデビューEPと比べるとブラッケンデスの成分は減退し、
その分、神秘性の増しているミステリアスな雰囲気を醸し出し、
従来の寒々しいトレモロリフともよく絡み合ったブラックメタルになっている。

もちろんこのバンドの特徴である非常に邪悪なまるで人外のヴォーカルは健在、
ヴォーカルレスだと攻撃性が減退したリズム隊を補うようである。

とはいえ、デビューEPで聞けた北欧ブラック+ブラッケンデスの志向性を期待した分だけ、
ややがっかりしたというか拍子抜けしたことも否めないが、
良質なポーリッシュブラックであることは間違いない。

Encyclopaedia Metallum - Demonic Slaughter
タグ: Demonic_Slaughter    Poland  2006-2010 
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Curse of Underground : Endless Dismal Moan (2010) 

日本のディプレッシブブラックメタルバンド、Endless Dismal Moanの4thアルバムを紹介。
日本のSabbathid Records(現Sublime Recapitulation Music)からリリースされた。

endlessdismalmoan

2009年にChaos 9氏が自殺してしまったことで遺作となった作品。
元々は地獄絵というV系バンドに在籍していたが当方V系については詳しくない。
但し曲のタイトルなどから察するに病的な作風だったと思われる。

この音源に関してはダークアンビエントの様相が強く、
非常に病的というか"ノイジーな諦め"とでも表現すればよいだろうか。
ヴォーカルも完全にSEの一つの様に溶け込んだものになっている。

何しろ発売の経緯などもありその情報に引っ張られてしまいそうだが、
氏の遺した精神にまさに呪われてしまいそうな作品であることは間違いない。
そして私はこれを何度も聞こうとも思わない。

Encyclopaedia Metallum - Endless Dismal Moan
タグ: Endless_Dismal_Moan  Japan  2006-2010 
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Bestial Supremacy : V/A (2010) 

ブラジルのテロリストウォーブラックバンド、Ravendark's Monarchal Canticle
スペインのウォーブラックバンド、Wargoatcultのスプリットを紹介。
テープがスペインのNexus Innspillingerからリリースされた後、
CD盤でブラジルのHammer Of Damnationよりリリースされた(本稿はこちらを紹介)

BestialSupremacy

Ravendark's Monarchal Canticleは同国のEvil、Hammergoatのメンバーも在籍しているウォーブラック。
ウォーブラックといってもどちらかというとHolocaustoっぽいブラッケンスラッシュで、
ポルトガルの語感も伴って非常に如何わしいサウンドに仕上がっている。

Wargoatcultは何と独りウォーブラックという斬新なバンド。
このジャンルは肉体系でちょっと意外な感じだが、
サウンド自体はBlack Witchry系統のウォーブラック。
但し先入観もあるが肉体的な熱さに欠けるきらいはあるかな。

双方ともこのジャンルにおいて抜きんでたレベルではないが、
これらのジャンルに理解のある人なら納得できるのではなかろうか。

Encyclopaedia Metallum - Ravendark's Monarchal Canticle
Encyclopaedia Metallum - Wargoatcult
タグ:   Ravendark's_Monarchal_Canticle  Wargoatcult  Brazil  Spain  2006-2010 
Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Angel Ripping Metal : Angel Reaper (2011) 

ハンガリーのZ級サタニックスラッシュメタルバンド、Angel Reaperのデモ音源集を紹介。
ハンガリーのMetal Ör Die Recordsよりlim.1000でリリースされた。

angelreaper

1987年に結成してから1992年に解散するまでの3本のデモ音源を集めたコンピ盤。
CDを再生してみたら予想を上回るZ級サウンドに衝撃を受けた一枚。
ド級に牧歌的なサタニックスラッシュというともう表現がチグハグだが、
聞いてみればわかる通りそのまま牧歌パンクスラッシュなのだ。

#1-9は1989年のデモで最も上記の通りのサウンドでプロダクションも劣悪、
#10-17は1992年のデモで少しシリアスでダークになったがクオリティは同様、
#18-20は1987年のデモで一番スラッシュっぽい作風。

ハンガリー語ヴォーカルと言われてもハンガリー語が解らない訳だが、
それも手伝ってミステリアスな印象を持たせている。

この音源を諸手で絶賛するわけにはいかないが、
不思議な魅力はあると思うのでごく一部のZ級メタルファンにはお勧めしたい。
これ聞くとSodomの1stとかまともに聞こえるぞ!
リリース経緯も気になる一枚だ。

Encyclopaedia Metallum - Angel Reaper
タグ: Angel_Reaper  Hungry  2011 
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光と闇 : V/A (2012) 

日本のブラックメタルバンド、Infernal NecromancyKanashimiとのスプリットを紹介。
日本のZero Dimensional Recordsよりlim.300、うち66枚は限定盤(Digi)でリリースされた。

hikaritoyami

Infernal Necromancyの新曲という意味でのオフィシャルリリースとしては、
2008年のセルフタイトル以来の作品となったがこれが素晴らしい。
新境地に達したというかさらに彼らのオリジナリティが増したように感じる。

特に今までで一番メロディックな要素の強い#4 "冨獄"の素晴らしさは半端ない。
なぜ素晴らしいか―考えてみたが日本人としての郷愁を強く感じるからではないか。
欧州でペイガニズムをテーマにされたメロディがあるように、だ。
さらにアルバムテーマの悲哀もプラスされて日本人としてグッとくるサウンドだ。

KanashimiIn My Tears以来の作品だが、
灰汁が抜けたように感じるのはサウンドプロダクションによるものだけではあるまい。
Burzumの3rdに近い志向とピアノサウンドの融合を目指しているようだ。
あれに比べて凄みこそ足りないが、朽ちていく肉体が描かれている虚無を感じる。

完全に前者目的の購入であり、後者の聞きこみはまだ足りていないが、
とにかく前者だけでも必聴だし、後者も期待は裏切らないだろう。

Encyclopaedia Metallum - Infernal Necromancy
Encyclopaedia Metallum - Kanashimi
タグ: Infernal_Necromancy  Kanashimi  Burzum  Japan  個人的良盤  2012 
Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

The Cleansing : Suicide Silence (2007) 

アメリカはカリフォルニアのデスコアバンド、Suicide Silenceの1stアルバムを紹介。
Century Mediaよりリリースされた。

Cleansing (Bonus CD)Cleansing (Bonus CD)
(2007/09/18)
Suicide Silence

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デスコアのジャンル定義はあまりよくわからないのだが、
今ではこのようなバンドのモダンなエクストリーム音楽のことを指すと思う。
Suffocationのようなブレイクダウンを多用するものの、
そのようなデスメタルとは全く異なるグル―ヴ感を特徴としている。

このグル―ヴ感っていうのは曲者で個人的には全く消化できない。
Twitterで述べたことの繰り返しになるが、
この手の音楽はアメリカのスクールカーストで上位に来そうなものだ。
翻ってデスメタルとかハードコアっていうものはハグレ者が聞く音楽だ。

人気が出るのは大いに理解できる。
それはメジャーに訴えかけるものだからだ。
しかしこの"ブルータリティ"は私には消化できないし、
自分の知るデスメタル、グラインドコアのそれとは全く異なるものに感じる。

Encyclopaedia Metallum には掲載がない…
タグ: Suicide_Silence  Suffocation  USA  2006-2010 
Nu/Metal Core  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Blackjazz : Shining (2010) 

ノルウェーのエクスペリメンタルジャズ/ブラックメタルバンド、Shiningの9thアルバムを紹介。
ノルウェーのIndie Recordingsよりリリースされた。

BlackjazzBlackjazz
(2010/02/02)
Shining

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よくスウェーデンのShiningと間違えたっていうネタにされるバンド。
元々はピンクフロイド志向のプログレッシブなエクスペリメンタルジャズだったようだが、
Enslavedの影響を受けたということでブラックメタル寄りに。
そしてついにはEnslavedGrutle Kjellsonも本作品で参加(#8,9にて)

ブラックメタルとしてみればかなりアヴァンギャルド/インダストリアルという感じだが、
その根底にはフリーなジャズスタイルと、フリーなパンク精神が混じりあっていて、
演奏技術の巧みさもあって1曲1曲に緊張感が溢れだしている。

このブログを見てもらえたら解る通り、私はいわゆる"プログレ"に理解がほとんどない訳だが、
このアルバムに関して言えばすごく興味深く聞けたわけであり、
凡百なアルバムではないということだけは間違いない。

Encyclopaedia Metallum には掲載なし
タグ: Shining  Norway  Enslaved  2006-2010 
A-D-P Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Bloodrain III Nomen Nostrum Legio : Bloodrain (2006) 

ロシアのNSBM/ブラッケンスラッシュバンド、Bloodrainの3rdアルバムを紹介。
2ndと同様にHexenhammerよりリリースされた。

bloodrain3

前作のメロディアスなブラッケンスラッシュはどこへやら、
今作ではメロディはほぼかなぐり捨てて、
アグレッション豊かなブラッケンスラッシュで勝負している。

今まではMayhem、Kreatorのカバーを収録していたが、
今作ではProfanaticaのSpilling Holy Bloodをカバーしていたり、
真性ブラックメタルに趣向が少し寄ってきているとも言える。

ヴォーカルはやっぱりいつものまくしたてるスタイルなのだが、
アルバム自体が甘口からかなり攻撃的なものになったこともあり、
印象はちょっと異なる感じだがこれはこれで良い。

2ndが好きな人からしたらかなりがっかりしたものかもしれないが、
攻撃的で地に足付いたブラッケンスラッシュという意味では高質ではなかろうか。

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タグ: Bloodrain  Russia  2006-2010 
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Bloodrain II Ultimatum : Bloodrain (2003) 

ロシアのNSBM/ブラッケンスラッシュバンド、Bloodrainの2ndアルバムを紹介。
自主リリースの後、Stellar Winter RecのサブレーベルであるHexenhammerよりリリースされた。

bloodrain2

あくまで1stアルバムの延長線上にあるサウンドだが全てにおいてパワーアップ。
前回より派手なメロディや土着的なメロディを採用し、
時に正統派のメロディ、リフを盛り込んで聞きやすくなっている。

あくまでブラッケンスラッシュとしてのアグレッションも段違いにアップし、
まくしたてるヴォーカルも相乗効果で抜群に聞こえる。
リスナーを畳みかけてくる勢いが本当に素晴らしくノックダウン。

ブラッケンスラッシュとしてはメロディ盛り込み過ぎで、
このジャンルとしてはかなり甘口に感じるところもあるが、
甘口だからこその良さというかこれは素晴らしいアルバム。
しかも値崩れしていて安い。なぜ。

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タグ: Bloodrain  Russia  2001-2005  個人的良盤 
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De Vermis Mysteriis : Bloodrain (2001) 

ロシアのNSBM/ブラッケンスラッシュバンド、Bloodrainの1stアルバムを紹介。
自主リリースの後、2008年にカナダのMorbid Winterよりlmd.1000でリリースされた。

bloodrain1

とにかくこのバンドはまくしたてるヴォーカルの存在感があって、
その点に関してはこの1stアルバムから現れている。
そのまくしたてによってスピードアップしていくブラッケンスラッシュなのだが、
なんかこうハードコア的なノリにも感じるところに自由さがある。

ベースには北欧ブラックのメロディアスなリフと、
ブラッケンスラッシュの突貫っぷりが合わさったような内容で、
この1stにおいてはまだサウンドプロダクション含めて甘い作り。

自分は2nd、3rd聞いてからこのアルバムを聞いたので、
気に入ったバンドの系譜として手に入れたが、
このバンドの入門用には適していないだろう。

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To Hell With God : Deicide (2011) 

アメリカのデスメタルバンド、Deicideの11thアルバムを紹介。
Century Media Recordsよりリリースされた。

To Hell With GodTo Hell With God
(2011/02/15)
Deicide

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ベテランデスメタルバンドの現時点では最新作。
Glen Bentonまだ生きてんの?

音源としては5thを最後にしばらく手に入れてなかったため、
(ってあの5thのレビューもブログにはまだあげていなかったことに今気付いた)
かなり久しぶりのDeicideとなるが、
当時の彼らの作品よりかなりソリッドなデスメタルになっている。

いつの間に元ObituaryのRalph Santollaが参加していたり、
しかもこのアルバムを最後に脱退しているようだが、
このアルバムはメンバーが豪華で作品の質も歩調が合っている。

スラッシュメタル上がりのオールドスクールなスタイルながら、
サウンドプロダクションの良さとそのソリッドな音の仕上がりに、
現在のデスメタル好きにも受けられやすいのではなかろうか。
ただし生々しいロウなスタイルがデスメタルが好きな人はNGだろう。

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