De Mysteriis Dom Sathanas : Mayhem (1994) 

ノルウェイの最凶ブラックメタルバンド、Mayhemの1stアルバムを紹介。
1stといっても、それ以前のデモやブートが数多く存在する。

De Mysteriis Dom SathanasDe Mysteriis Dom Sathanas
(2004/03/26)
Mayhem

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このMayhemというバンド、Googleなどで検索をかければ、
出るわ出るわのストーリーが展開されます。
そのため深くは書きませんが、

メインヴォーカルDeadの自殺(地元警察の調査では)、
ギターEuronymousがこのアルバムでゲストとしてベースで参加しているCount(burzum)に殺害されたこと、
そしてこのアルバムは彼の遺作となったこと、
彼の母親はCountのパートの削除と他人によるリテイクを望んだが、
ドラムのHellhammerは了解しながらも削除しないままアルバムをリリースしてしまったこと…。

自分としてはこの「事件」について、猟奇的だとは思いますが、
そこに深い闇を感じるというよりかは若者の暴走にしか見えません。

しかし、そんなバックグラウンドで生まれてしまったサウンド、
そしてそのサウンドが我々の耳まで届いた過程。
ここまで考えてしまうと、そこにはやはり深い闇とやらが見えてきます。

音楽的には初期ブラックメタルそのもので、
サタニックスラッシュメタルの名残がかなりあります。
つまりVenom→Bathoryの変遷をたどっているものです。

そこに、ノイジーな音を出すギター、無鉄砲にたたくドラム、
不穏な空気を出すベース、そしてもはや喚いているようなヴォーカル。
これらが合わさってブラックメタルというジャンルが発芽したのでしょう。

音楽的な成熟は見られませんが、
バックグラウンドを鑑みながら、この恐ろしいサウンドに耳を傾けると、
「恐怖」とかそういうものに近い感情が生まれてくる…。
ここまで直情的なものを音楽で想起できているのであれば、
一つの音楽の究極でもある…。

なんだか小難しいような、よく解らない理屈になってきましたが、
結局、Darkthroneの項でも書いたとおり、
ブラックメタルはただ単に旋律を楽しむものではなく、
全体を包み込む雰囲気を味わうものなのでしょう。

だからこのアルバムはブラックメタルの至高なんだと思います。
Black  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Power & Pain/Ticket to Mayhem : Whiplash (1985/1987) 

アメリカ東海岸系のスラッシュ/パワーメタルバンド、Whiplashの1st+2ndのカップリングアルバムを紹介。

Power & Pain/Ticket to MayhemPower & Pain/Ticket to Mayhem
(2004/12/13)
Whiplash

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ticket_of_mayhem.jpg
こちらはTicket of Mayhemのジャケットです。

このアルバムは「完璧なスラッシュメタル」と評されるほどのアルバムです。
3rdアルバム「Insult To Injury」ではスラッシュ風パワーメタルになりましたが、
このカップリングに収められた1st-2ndは純粋スラッシュ、それもザックザクの。

何が完璧かというと、すべてが完璧であるから、完璧なのです。
もちろんスラッシュメタルという世界の中で、です。

バンドの好みはいろいろあれど(自分も一番好きなスラッシュは彼らではない)
スラッシュ好きな人にこのアルバムを嫌う人はいないのではないでしょうか。
そのくらい完璧なんですよねえ・・・。

テンションが高いスラッシュメタルをプレーしていますが、
何といっても作曲センスが半端ないのです。
どの曲も奇跡的に(と大袈裟に書きますが)リフがカッコイイ。
やっぱスラッシュとはリフがもっとも重要なんだなあ…。
(今流してながら、これをタイプしているけど、どんどんタイピングが速くなる!)

んでその作曲に対して演奏が半端ないねえ。
the three Tonys:と言われたバンドメンバー
Tony Portaro (Vo. & Gt.)
Tony Scaglione (Dr.)
Tony Bono (ba.)


2ndではドラムはJoe Cangelosiに変わっていますが、
彼は後にKreatorに加入しています。

彼らの演奏もワイルドなのに、かつタイトなんですよね。
引き締まっているから、作曲センスが100%発揮できているんですよね・・・。
ドタバタな演奏によるドタバタスラッシュも大好きなんですけど、
やっぱりテクニックに裏付けされたスラッシュメタルっていうのは凄いです。

あと、Tony Portaroのヴォーカルも最高じゃないですか。
スラッシュメタルならではのヴォイスですよね。
3rdからGlenn Hansenをヴォーカルに迎えて、
本人はギター専門になっていますけど…、
まああのアルバムはあのアルバムで、ああいう作風だったからよかったと思いますが、
このアルバムに関してはTony Portaroが適任でしたね。

にしても、かっこいい。

今年、アルバムを出す(Unborn Againというタイトルだそうです)らしいので、
こちらの初期作品にももう一度注目されてほしいですね?。

ちなみに2002年、Tony Bonoは心臓疾患で亡くなられたようです…。

R.I.P.
Thrash  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Inhuman Rampage : DragonForce (2006) 

イギリスのメロディックスピードメタルバンド、DragonForceの3rdアルバムを紹介。

Inhuman RampageInhuman Rampage
(2007/03/13)
Dragonforce

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凄く話題になっていたので、聞いてみましたが「なるほど」と思った所存です。

確かにスピードメタルの名前に恥じない「スピード」を持っています。
こういうメロスピでブラストビートを用いているのも珍しいですし、
そもそもこれだけキャッチーな作風で、
ここまでスピードを重要視しているところに、
我を感じるというか、オリジナリティを感じます。

しかしどうもピンとこないアルバムでした。

まずは「金太郎飴」のような楽曲の数々。
どの曲も同じ曲に聞こえてしまうのです。
どうしても一芸に秀でているバンドゆえの悩みでしょう。

それからスピードは確かに凄いあるのですが、
ギター周りのサウンドプロダクションが雑なのか、
だんだん耳障りになってきてしまう…。
音作り次第で印象が変わるかもしれない、と思いました。

またそのスピードの体感速度というと、
いわゆるブルデスのようなジャンルとは異なります。
やはりサウンドが軽すぎるんじゃないでしょうか。
そこが良い点であるのかもしれない(聞きやすいのかも)です。

他にヴォーカルがちょっとどうかな・・・という感じです。
もう少しインパクトある立ち回りができると良いかな、という感じ。

ずいぶんとライブが楽しげに映っていますし、
更に実力が増してくれば改めて注目してみようかと思います。
Power/Speed  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Pink Bubble Go Ape : Helloween (1991) 

ジャーマンメタルといえば、のHelloweenの4thアルバムを紹介します。

Pink Bubbles Go ApePink Bubbles Go Ape
(2006/04/25)
Helloween

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当時、何かと物議を醸したことで有名なアルバムですね。
その頃の自分はまだ小学生でした…。
既にその頃にはKeeper part.2March of Timeに惚れ込んでいました。

そんな中、このアルバムはいよいよアメリカ進出を目論む中で生じた軋轢によって、
バンドのリーダ格であるKai Hansenが脱退し、
そしてこのジャケットからして「異変」が起きていることが解りました。

CDを再生してみれば、当時の自分にはあまりにも耐えがたいサウンドで…、
いや、サウンドが酷かったわけではありません。
そんなチビッ子にそこまで解るはずもありません。
しかしその「異変」に、期待が打ち砕かれてしまったからでしょう。

それ以来、10年以上経過して、しっかりと聞いてみれば、
それほどHelloweenという枠組みから逸脱していないことに驚きました。
強いていえばシリアスとポップさの融合がかみ合ったKeeperシリーズに対して、
Kai Hansenが担っていたシリアスがなくなり、
ポップさだけが残ってしまったポップメタルになってしまったというところです。

ポップなところはやはりHelloweenらしいところではないでしょうか。
しかしながらシリアスがなくなって、緊張感がなくなり、
ダラダラとした間の抜けたアルバムになってしまったことが、
このアルバムの一番問題なところだと思います。

もしこのアルバムが緊張感のある曲を幾らか含んでいたら、
好評だった曲も何曲かあるんじゃないかなあ…と思います。

i podなどでシャッフルを使って音楽を気ままに聞くようになった現代で、
もしかしたら再評価される曲もあるかもしれませんね。
Power/Speed  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

The Wolf : Andrew W. K. (2003) 

アメリカのパーティーロックバンド、Andrew W.K.の2ndアルバムを紹介。

The WolfThe Wolf
(2003/09/09)
Andrew W.K.

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1stの鼻血ブーアルバムから一転、妙に真面目な顔をしたAndrew
確かに中身を覗いてみると、なるほど雰囲気が一転したミドルテンポのハードロックです。

初めて聞いた時は落胆に近い気持ちを覚えました。
通してアルバムを聴けなかったんじゃないかな。
あのハイテンションのパーティロックはどこへいった?と。

やっている音楽は相変わらず多彩なもので、
彼のソングライターとしての才能は疑いようがないです。
単なる猿真似ではないので、やはり天賦の才が備わっているのでしょう。

しかし、時期をおいて何回か聞いてみて、
それでもしっくりしないまま、もう6年も経過するので、
なぜこのアルバムが気に入らないのか考えてみました。

・ヴォーカルが曲調と合わない
これがデカイです。
Motorheadのようなテンションの高さを1stでは見せてくれたものの、
そのときはこのヴォーカルとも曲があっていたように感じます。
インテリジェンスに馬鹿ロッカーを演じていたのがピッタリでした。

しかし、このアルバムはそのインテリジェンスを出していこうとしたために、
逆にヴォーカルと曲調が一致していません。

つまり彼の持っている才能と、彼の持っているヴォーカルセンスが、
非常に残念なことに一致していないということになってしまいます。

このアルバムを聞いて、彼の才能を最大限に発揮させるなら、
抜群のパフォーマンスを生かしたライブバンドとして頑張るか、
もしくはプロデュース側に回るか、どちらかしかないんじゃないでしょうか。

このブログとしては少し辛辣なことを書いた気もしますが、
せっかくの才能、このまま風化していってほしくないものです。
HR/HM  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top