Blasphemous Cremation : Incantation (2008) 

アメリカはペンシルバニア州のデスメタルバンド、IncantationのEP盤を紹介。
アメリカのNecroharmonic Prod.より12"LPとCDでそれぞれリリースされた。本稿は後者を扱う。

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1stアルバムのプロトタイプにであったデモ音源(1991年録音)のリリース。
元々Amorphisとのスプリットとしてリリースされる予定だったがお蔵入りされ、
17年の歳月を経て世の中に出されたもの。
一部の曲は後のオフィシャルリリースと曲名が異なるものもあったりする。

基本的には1stアルバムのプロト盤ではあるが、
プロト盤がゆえの音質の生々しさがそのズルズルっとした感じと合っていて、
1stアルバムとはまた異なる感触を得ることができる。

Incantationファンならお勧めできるアイテムだが、
これから聞こうと思っている人はまずは普通に1stアルバムを聞いた方がよいとは思うが、
ロウな音質が故の感触はAutopsyファンもググッとくるのでは。

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タグ: Incantation  Amorphis  Autopsy  USA  2006-2010 
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Live May 16th 1993 Atco, NJ USA : Incantation (2013) 

アメリカはペンシルバニア州のデスメタルバンド、Incantationのコレクターズ盤を紹介。
リリースレーベル未記載のブート音源である。

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1993年に行われたライブ音源が収録されているブート盤。
どうやら150枚限定のリリースらしいが偶然、奈良のレコード屋で発掘したもの。
日本でもまだ売れ残っている(15'09/30現在)ので、
150枚のうち結構な数が国内に入ってきたのではないかと推測される。

閑話休題、レコード盤は掲載写真通り、Red wax仕様で気合が入っており、
また元々の音源の録音状態が良かったのであろうが、
ブートのライブ盤にしてはかなり高音質で期待(?)を大いに裏切ってくれた。

このライブ前年にリリースされた1stアルバムからほとんど選曲されており、
またVo.のCraig Pillardの咆哮ヴォーカルの迫力、そして邪悪さが生々しく、
初期Incantationのファンアイテムとしてはかなりおススメ。

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タグ: Incantation  LP  USA  2013 
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Re: War Black Worship - vol. 1 

■ 前書き

 本稿ではWar Black Metalについて述べた"End of a Journey Part.2"の掲載コラム"War Black Worship"を手直ししたものである。War Black Metalとは1st-Wave Black Metalの影響直下にある、いわば本流に近いジャンルであるものの、現在のブラックメタルにおいてはサブジャンル、もしくは亜種のように扱われることも多い。そのため本稿はもう一度その成り立ちを振り返って現在の立ち位置を明確にし、さらに「現在進行形のバンドとシーンに目を向ける」ことを目的としたものである。


■ 一章:War Black Metal = Blasphemy

blasphemy_member.jpg  War Black MetalとはカナダのBlasphemyそのものであるといって良いだろう。

 Blasphemyは1984年に結成したが、当時はまだメンバーがティーンエイジャーで、Sodom、Bathory、Hellhammerなどの1st-Wave BMバンドのカバーなどをしていたという。また彼らは上記バンドの他に「Discharge、G.B.H.、Possessedなどが始まりだった」と語っており、やがてそれらをブレンドしたような音楽性にシフトしていき、結果的にグラインドコアナイズなBlack/Deathスタイルを確立するに至った。ブラックメタルの邪悪さ、デスメタルの暴虐性、クラスト/グラインドのショートカットなスピードを兼ねそろえたハイブリットなスタイルである。更に言えばドイツのPoisonやBloodなどのグラインド/ノイズコアとの交流もあったらしく、当時はBlasphemy自体がグラインドコアと紹介されることもあった。

 そして上記のようなハイブリットなスタイルは、記念すべき最初のデモ音源である ”Blood Upon the Altar” にて披露された。リリース年度は1989年。1000本のデモは瞬く間に売り切れて、アンダーグラウンドにて話題となった。ヨーロッパでファンクラブも発足したというのだから、当時はインターネットなどないアナログなやり取りの中で驚異的な出来事だと言えよう。その中に収録されている ”War Command” はたった41秒というショートカットなブラックメタルで、タイトル含めてWar Black Metalのアンセム的な楽曲であろう。彼らの影響を受けたバンドからもよくカバーされている名曲である。

 そのようにしてWarとサタニズムに親和性を見出した彼らは、ガスマスクの装着などのライブパフォーマンスを行っていくなど、音楽性や歌詞のみならずバンド活動をコンセプチュアルにまとめ上げて、やがて彼らの存在自体を”War (Black) Metal”として昇華するに至ったのである。

 つまりWar Black MetalとはBlasphemyの存在そのものである。また、Blasphemyを中心とするサークルであるRoss Bay Cultに参画するバンドはBlasphemyに認められた正しいスタイルの継承者なのである。

 とはいえ、現在のこのジャンルはBlasphemyそのもの以外に、様々な要素が種々混合した形で存在している。


■ 二章:南米発Bestial Metalと東南アジアのつながり

sarcofago.jpg Blasphemyの1st demoがリリースされた1989年から遡って2年前、南米はブラジルにてSarcófago (1985年結成)が1stアルバム "I.N.R.I." をリリースしている。コープスペイントやガンベルトなど、後のブラックメタルの”正装”を初めて提示した作品としても知られているが、やはりその邪悪なサウンドがもたらした影響は大きい。

 彼らもBlasphemyと同様に1st-wave BMの影響を大いに受けたものではあるが、彼らの場合はクラスト寄りではないハードコア的な要素を加えているという点で手法が異なっており、その結果としてデス(ラッシュ)メタルとして評価されていった。Blasphemyがグラインドコアと評価されていたことと、面白いコントラストになっている。そのようなBlack/Deathスタイルは非常に野蛮(Barbarian)、もしくは凶暴(Bestial)なものであったから、後にBestial (Barbaric) Black Metalと呼ばれるようになった。Sarcófago自体というよりは彼らの1stアルバムの流儀を継承したバンドのスタイルに対して称されている。

 その後、SarcófagoCogumelo Records所属としては異例のヨーロッパリリースに至り、その影響をヨーロッパ方面に拡充させていった。MayhemのVo.だったDead氏が影響を受けたのは有名な話で、ヨーロッパでは後の2nd-Wave BMに発展していくわけだが、一方で南米においてはそのようなBestialで原初的なスタイルはその流儀を曲げることなく南米にて定着していった。例えばMystiferや先日奇跡の来日を果たしたImpurity(両バンドとも1989年結成)もその流儀を継承したバンドと言えよう。

abhorer.jpg もしくは南米だけではなく、東南アジアにおいてもその流儀に沿ったバンドが現れた。シンガポールのAbhorer (1987年結成)である。当時のメンバー写真を見ても完全に”I.N.R.I.”そのものでSarcófagoへの大きなリスペクトが感じられる。彼らは日本のSabbatと共に初期アジアンブラックのパイオニア的存在であったが、恐らく地域的な問題もあり80年代末当時の知名度は低かったであろう。しかし南米と東南アジアの治安的なものも含めた空気感の類似性において、このようにBestial Black Metalが定着する土壌があったのだと考えられる。

 これらのバンドはあくまでBestial Black Metalの流れを汲むものであるが、後のWar Black MetalはこのBestial Black Metalの影響を大いに受けたバンドが多数現れたため、現在ではその境界線は曖昧となりWar/Bestial Black Metalと一括りにされることも多い。


■ 三章:ヨーロッパからBlashemyへの回答

beherit_member.jpg さて、Blasphemyの1st demoがリリースされた1989年にフィンランドにて二つの重要なバンド―BeheritとArchgoatが結成している。特にBeheritのNuclear Holocausto Vengeance氏はBlasphemyの影響が一番大きかったことを公言しており、「粗暴なサウンドでサタニズムを掲げるデスメタルバンド」としてバンドをスタートさせている。後に所属レーベルと揉めた原因となったデモ音源集 "The Oath of Black Blood" について当時、Blasphemyのメンバーも「自分たちの音楽性とは異なったロウブラックメタルでオリジナリティがある」と絶賛しており、この作品自体がヨーロッパからのBlasphemyへの回答であった。このアルバムはWar Black Metalそのものではなかったにしろ、後のWar/Bestial Black Metalに多大なる影響を与えた作品である。

 Archgoatは初期の楽曲の多くは1989年に作成しており、Blasphemyの影響をモロに受けたというよりかは1st-wave BMの影響にCarcassなどのグラインドコアをブレンドしたものがベースになっているが、後のWar Black Metalとも親和性の高いサウンドになっている。

 上記二バンドについては各々以前コラムでまとめているので参考にされたい。

 ・ 【column】 Beherit Worship - I (2012年4月執筆)
 ・ 【column】 Hail Finnish Black Metal Legend - Archgoat - I (2013年2月執筆)

 この頃、ヨーロッパアンダーグラウンドにおいては当時メジャーに躍り出たフロリダ・デスメタルの音楽性を否定するムーブメントが湧き上がっていた。初期Mayhemもフロリダ・デスメタルのアプローチに辟易していたなど、あくまで1st-wave BMの延長線上であるバンドによって形成されていたそのシーンはデスメタルの範疇にもありながらも、かつ脱デスメタルを志向していき、徐々にブラックメタルというジャンルが明確化されていった。Impaled Nazarene、Marduk、Bestial Summoning、もしくはDissectionなどですらその流れにいたバンドであろう。Dissectionはフルレングスしか聞いていない人は目が点になるかもしれないが、1stデモ "The Grief Prophecy" を聞けば言わんとしている事もわかるはずだ。


■ 四章:アメリカにおけるサタニックデスメタル

 ブラックメタル界隈においては独自進化を遂げがちなアメリカだが、初めてブラックメタルをアメリカでプレイしたとされるのがVON(1987年結成)である。Blasphemyのようなクラスト的なショートカットな楽曲とは異なる、ミニマリズムに徹した短い楽曲で構成されており、カルトで呪術・儀式的な雰囲気が満ち満ちている。このような異様さは様々なヨーロッパのブラックメタルバンドに影響を与えたが、War/Bestial Black Metalにも影響を与えた。

necrovore_member.jpg そのVONとほぼ同時期に活動を始めたNecrovore (1986年結成) はたった1つのデモ音源 " Divus de Mortuus" を1987年にリリースされただけだが、後のブラックメタルに影響を与えたと言われる音源であり、ブート音源も大量に作成されている。

 またアメリカといえば”地獄系”デスメタルバンドIncantation(1989年結成)を忘れてはならない。こちらはニューヨークのバンドで、先ほど言及したフロリダ・デスメタルとは異なる潮流の中で、やはり独自進化を遂げたバンドである。初期音源こそAutopsyの影響を大いに受けたようなデスメタルだったが、その後よりダークで重厚なサタニックデスメタルを構築していき、後に暗黒地獄系デスメタルと称されるジャンルのオリジネイターとなった。あくまでベースとなる部分はデスメタルにあるのだが、War/Bestial Black Metalのアプローチと親和性が高く、現在のWar/Bestial Black Metalの主流の中にはIncantationの影響を受けたであろうサウンドをよく聞くことができる。もしくはProfanatica(1990年結成)はIncantationの一部メンバーによるブラックメタルバンドで、Incantationでは使えないブラックメタルアプローチの楽曲をプレイするために発足したものであることから、同じくWar/Bestial Black Metalと親和性が高い。


■ 五章:オセアニアブラックメタルの興り

sadistik_member.jpg オセアニアブラックの初期といえばオーストラリアのSadistik Exekution (1985年結成)がパイオニアだろう。時期的にも他の地域とは異なり、サタニックなスラッシュメタルをプレイする過程で独自発生したスタイルだが、BathoryのQuorthonともペンパルだったらしく、オセアニアとヨーロッパを繋げた重要なバンドである。

 そのような中でCorpse Molestation (1990年結成) はSadistik Exekutionの影響を大いに受けながらよりデスメタルに一歩足を踏み入れることで、BlasphemyのようなWar Black Metalの方面に発展したバンドである。ご存知の方も多いと思うが、このバンドは後のBestial Warlust (1993年結成)であるが、この時点ではまだ若干Sadistik Exekutionのスタイルに近い音を出しているように感じる。


■ まとめ

 War Black Metalとは即ちBlasphemyそのものであり、それは1st-Wave Black Metalの基本路線を踏襲しながらデスメタルやグラインドなどの要素をミックスしたハイブリットなスタイルとして1989年のデモ音源からアンダーグラウンドでWar Black Metalの定義を確立するに至った。また、ほぼ同時期に出てきたSarcófagoの初期スタイルであるBestial Black MetalはWar Black Metalに親和性の高いジャンルであり、現在は同一視されることも多い。

 一方、南米と東南アジアでは地域的な空気感もあってかBestial Black Metalが定着発展したが、ヨーロッパにおいてはそれら二つを内包したようなBeheritのようなRaw Black Metalスタイルが発生したほか、さまざまな形でデスメタルの否定が取り組まれていった。この過程で後に2nd-Wave Black Metalが生まれることになる。

 アメリカにおいては完全独自路線であったが、後にこのジャンルに大きな影響を与えるバンドが多く存在していた。オセアニアはこの当時こそ存在感は大きくなかったものの、後に最重要地域の一つとなるベースができあがりつつあった。

 今回、vol.1においてはこの時代までを振り返って終わることにする。次回は90年代初頭における2nd-Wave Black Metalの出現とWar/Bestial Black Metalの衰退から始め、主流となるヨーロッパでの沈黙と、南米や東南アジアといった地域でのシーンの継続性、そして後の再評価につながる流れを説明していく予定である。

次回→Re: War Black Worship - vol. 2
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Goat Worship - II 

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■ 90年代におけるChris Moyenの影響

 前回はなぜ山羊が悪魔的象徴とされるようになったかについて記載したのち、VenomBathoryのジャケットアートワークにも山羊が登場しているところまで話した。今回は恐らくこのブログに来るような酔狂な方なら1枚は手元にあると思われるChris Moyenのアートワークについてまず言及する。

 Chris Moyenは90年代初頭より主にデス/ブラックメタルバンドのアートワークを作成しており、テーマはすべてサタニズムである。そのため当然のごとくバフォメットが描かれたアートワークが散見される。1991年のBeheritDeath Yellのスプリット、Incantationの1st EPやGoatlordの1stフル、1993年のArchgoatの1st EP、1995年のImpricationのコンピレーションあたりはバフォメットの描かれた彼の初期作では有名なものであろう。またいずれも現在でも語り継がれている作品ばかりであり、これらは全て"Goat Metal"を印象付ける重要なものになっている。

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 個人的にもこれらの作品やバンドが自分の「Goatジャケ買い」の要因になったのは間違いないし、またいずれもノルウェイジャンブラックメタルとは本質的にモノが異なる1st-wave Black Metalから派生した作品群であることも特筆すべきことであろう。すなわちブラックメタルとデスメタルの境界が曖昧な時代の産物であるということだ。Imprecationのコンピこそ既にノルウェイジャンブラックメタルが覇権を握っていた時期だが、Imprecation自体、Incantationのフォロワーであったことから、いわゆるデスメタルの範疇の中にある地獄系デスメタルであった。

 現在のChris Moyenの作品にもバフォメット/ゴートは多用されており、変わらず"Goat Metal"のイメージ作りに大きな影響を与えている。


■ 様々なGoat Metalの形 - バンド名編 その1

 Chris Moyenによる"Goat Metal"の視覚的に植えつけだけでなく、様々な"Goat"要素の取り込みがある。まずはバンド名について見ていこう。

goatlorddemo.jpg まずは既に名前の出ているArchgoat、Goatlordはレジェンド的な存在であるが、前者は既にコラムで取り扱ったので後者について簡単に触れておくと1985年にアメリカで結成されたバンドで、いわゆるのちのブラックメタルとは全くルーツの異なる性質を持つバンドであり、スラッシュメタルの要素をあまり感じないドゥーミーで邪悪なデスメタルである。音としては現在のウォーブラックメタルとも類似点をいくつか感じる。なお、かのDarkthroneも1996年にGoatlordというタイトルのアルバムをリリースしているが、直接の関係はない。

 1987年にリリースされたデモ"Sodomize the Goat"はタイトルも相当ヒドいが、ごらんのとおり、とんでもなくスカムで冒涜的なジャケットになっている。これは本当にヒドい。あまりにもひどくて近年、再発されたりしている。もちろんテープで。

goatpenisdemo.jpg またブラジルのGoatPenisも前身バンドから考えると1988年に結成された"Goat Metal"のレジェンドであるが、彼らの1stデモ"htaeD no tabbaS"のジャケットもまた最高にスカムである。握るな、おい。またタイトルも逆さ文字を使っていたり。

 さすがに自分もこのカセットテープは持っていないが後に出たコンピ盤で聞くことができるのだけど、このころの彼らのサウンドは非常にオンボロかつ怪しげなデス/ブラックメタルであり、現在の軍事オタク系ソリッドウォーブラックメタルをやっている彼らのサウンドは全く想像できない。

 またBeheritのメンバーの別プロジェクト、Goatvulvaもこのころにある意味大暴れしていて、彼らのグラインドナイズなブラックメタルにさらにポルノノイズなどを混ぜた完全自由型スカムサウンドをやっていた。3thデモが"Baphometal"というタイトルで、これぞまさにという感じである。Beheritほどではないがアンダーグラウンドのごく一部では非常に支持の厚いバンドで、様々なバンドが影響を受けて曲名からバンド名を拝借したりしている。また近年ごく一部で話題になったデンマークのGoatfagoもまたGoatvulvaの直系チルドレンであり、こちらもまた脳みそをかき回すブラッケンドノイズをやっている。

goatsemen.jpg スカムといえばやはりこのバンド、ペルーのGoat Semen。セルフタイトルを銘打った2ndデモは写真に示す通り、これまたヒドい。しかしこのバンド、大好きである。

 実際、このコラムの着想を得たのはこのバンドの新譜が本日リリースになったからであり、我慢できずにBandcampでpre-prderしてしまったのだが、まだDLできないのでウズウズしているのである…というと話が反れたが、バンドの結成は2000年なのだが、新譜はなんと1stフルアルバムなのである。15年もの歳月だ。このバンドとの個人的な出会いは同郷のAnal Vomitとのスプリットで、度胆を抜かれるくらいカッコよかったのだが、そこからフルアルバムを待つこと10年だったわけで、非常にうれしいリリースなわけだ。というわけで皆さんもぜひチェックしてほしい。

 このバンドは当初から今に至るまでベスチャルなブラック/デスで貫き通していて、ウォーブラックともかなり近いというかほぼウォーブラックといってもよいようなサウンドを出している。フルアルバムを出していないのにライブ盤を出したりしているところも面白い。


■ 終わりに

 今回は"Goat Metal"のイメージをジャケットから植えつけたChris Moyenについて言及し、ジャケットと想起されるサウンドを一致させた功績について述べた。そのようにイメージづけられた"Goat Metal"について、まずはバンド名から主張しているバンドを列挙して紹介した。

 次回はその続きとして有名どころからちょっとマイナーどころまで様々に紹介していくとともに、他にバンド名以外についても歌詞テーマに採用しているバンドや、もしくはレーベルなんかも紹介していきたいと考えている。

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Nihilgoety : Eskhaton (2011) 

オーストラリアのウォーブラックメタルバンド、Eskhatonの1stアルバムを紹介。
ギリシャのNuclear Winter Recordsよりリリースされた。

eskhaton.jpg

Teitanbloodのコンピを出したこともあるNWRからのリリースで、
しかもオーストラリアということでBestial Warlustの系譜を期待してみると、
まさにその通り!という感じでグッド。

いわゆるオセアニアンウォーブラックらしく、
BlasphemyIncantationのような重厚なブラッケンデスを混ぜたような感じで、
しかもこのバンドはかなりギターがテクいのが面白くて、
ここらへんも結構デスメタルからの系譜を感じさせる。

とにかく粗暴でベスチャルで…っていうだけでなくて、
結構演奏のテクニックや緩急もついていてグレイトなアルバム。
当時は新人バンドだったらしいが新作はまだですが?

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