Leere : Kältetod (2005) 

ドイツの独りメロディックブラックメタルバンド、Kältetodの1stアルバムを紹介。
ドイツのWestwallEternity Recordsよりリリースされ、2010年にはEternity RecordsよりデジパックでのCD盤で再発された。本稿もその再発盤より。

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(左がオリジナル、右が再発)

 Kältetodは以前に紹介したEternity Recordsのレーベルコンピレーション盤で存在を知ったのだが、とにかくあの収録曲"Ätherwinde"の寒々しくも流麗でありながら疾走感のあるメロディックブラックメタルは素晴らしいものがあった。それが2005年に作られたものの当時の作品に使われなかった未収録曲だったということで、ではこの2005年にリリースされた1stアルバムは如何ほどのモノかと後追いで飛びついたのであった。

 アルバム名はドイツ語で「空虚」を意味し、神秘的なシンセサウンドによるイントロ"Einführung"から、10分超の長尺曲である"Wiederhall Der Leere"は期待していた疾走感のあるメロディックブラックメタルが展開されるが、そのタイトルが「空虚のエコー」ということでデプレッシブ感が強い。更にその後に続く楽曲はミドルテンポの実直なメロディをベースにした内容で想像とは異なるものだったがこれはこれでクオリティの高さが光る。

 再発盤はオリジナルで収録の有った"Hypnos"が削られて、代わりに2曲追加されており、そちらはややデプレ感が薄れているため、デプレッシブブラックが不得意な人にはこの追加曲の方が好みかもしれない。なお、その"Hypnos"とそれから"Ätherwinde"がめでたくBandcampにて公式で公開されており、楽曲コンプができずに困っていた人にはうれしい対応である。

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Nekrolog : Forgotten Darkness (2007) 

ドイツのブラックメタルバンド、Forgotten Darknessの2ndアルバムを紹介。
ドイツのEwiges Eis Recordsよりリリースされた。

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1stアルバムから連続しての投稿ということで比較が主になるが、
路線をファストブラックからデプレブラックにしちゃったの?というくらい、
ミドルテンポを多用する哀愁たっぷりな作品に仕上がっていて、
音の仕上がりも金切声に聞こえないくらい低音にチューンされている。

結果としてとても聞きやすいアルバムに仕上がっていて、
特に#02 "Hass" はこの系統であれば名曲と言って良いのではなかろうか。
今聞き直すとプレColdworldみたいにも聞こえる。

ブリザード感の著しい減退は彼らの個性をも失ったような気もするが、
哀愁メロディブラックの佳作である。

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タグ: Forgotten_Darkness  Germany  Coldworld  2006-2010 
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Nacht aus Blut : Forgotten Darkness (2004) 

ドイツのブラックメタルバンド、Forgotten Darknessの1stアルバムを紹介。
ドイツのEwiges Eis Recordsよりリリースされたのち、Art of PropagandaからLPで再発された。

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同じドイツのNargarothにも毛色の近いファストブラックだが、
こちらの方はよりテンションが高く何よりヴォーカルの金切り声が前面に押し出されていて、
寒々しいブリザードリフに対して妙に熱いという両極端な作品。

しかしやはりドイツ産なだけに時折垣間見れるミドルテンポの哀愁漂うメロディは、
楽曲のハイテンションさに対していいアクセントになっていて、
曲の展開も工夫されていることが伺える。

Dark FuneralImmortalを足して2で割って、
ドイツ産らしさを添えたというとなかなかそれっぽい内容な気もする。
上記でピンと来ればお勧めの音源ではなかろうか。

なお再発LPはAbsurdのカバーがボートラとして入ってるらしいがそちらは未聴。

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Sulphur Seraph (The Archon Principle) : Charon (2012) 

ドイツのブラッケンドデスメタルバンド、Charonの1stアルバムを紹介。
ドイツのSepulchral Voice Recordsよりリリースされた。

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結成は1997年で、R.cc.なる人物を中心に2枚のデモと1枚のEPをリリースするも、
知る人ぞ知るカルトアンダーグラウンドな活動をしていたらしく、
恐らくこのバンドをリアルタイムで知っていた人は日本では数少ないと思われる。

その後、ドイツのデスメタルバンドHatespawnからヴォーカルと加入し、
ようやく1stリリースして陽の目を浴びたのがこのアルバムなわけだが、
実際、海外のカルトマニアな方々からは発売前から相当話題に上がっていたそうな。

個人的な2012年ベスト音源の一枚にも確か挙げさせてもらったと思うが、
これが1stアルバムだなんて末恐ろしいほどの完成度。

印象としてはウォーブラックのような熱量と勢いを持ちながら、
オールドスクールなスラッシュメタルから神秘的ブラックメタルまでの素養を組み込み、
結果としてデスメタルからブラックメタルまでのジャンルを包括した内容に。
何回聞いてもしびれる!

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Hellbassbeaters : Bassinvaders (2008) 

ドイツのベーシストの集いによるプロジェクト、Bassinvadersの企画音源を紹介。
イタリアのFrontiers Recordsよりリリースされた。


ヘルベースビーターズヘルベースビーターズ
(2008/01/23)
マーカス・グロスコフズ・ベースインヴェイダーズ

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HelloweenのMarkus Grosskopfを中心にバーで盛り上がったネタを形にした企画。
つまりベーシストだけでカバーアルバム作っちゃおうze!というやつ。
歌えるベーシストが必要だとしてRageのPeavy、SodomのTom、DestructionのSchirmerを引っ張ってきたのも面白い。

上記4人をメインにいろいろベーシストもゲストに呼んで…とやっていたら、
総勢20人のゲストを迎えてしまい結果的に完成に時間がかかったというエピソードも笑える。
さらに言えば内容も本当に愚直にギターレスのベースのみでベンベンとやっていて、
"Eagle Fly Free"のカバーもかなり笑える。

こういうジョークの塊みたいなバンドだが結構真面目に作りこまれていて、
やはりジョークもまじめにやると素晴らしいなあという。
もちろん笑いながら聞くアルバムだということ前提で。

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タグ: Bassinvaders  Helloween  Sodom  Rage  Destruction  Germany  2006-2010 
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Hyper Trace : Scanner (1988) 

ドイツのパワーメタル、Scannerの1stアルバムを紹介。
ドイツのNoise Recordsよりリリースされ、2013年にDivebomb Recordsよりリマスター盤がリリースされた。
本稿は後者のリマスター盤を取り上げているがオリジナルとの差異は不明。


Hyper TraceHyper Trace
(1998/09/29)
Scanner

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まだ自分が6歳くらいだったと思うが兄の部屋にあった印象的なジャケットシリーズである。
なんとなく頭にこびりついていたものが大阪のロックスタックにあって購入。
その昔、聞いたわけでもなくて思い入れによるジャケ買いという珍しい動機。

ドイツのパワーメタルというとAcceptHelloweenなどいろんな有名バンドがいて
知名度という点でこのバンドはマイナー寄りのB級だと思われるが、
#01の"Warp 7"で脳みそを揺さぶられる猛烈パワーメタルが展開。

若干、アルバム全体通すとコンセプトが定まってない気がして
(近未来的な設定にしてるっぽいが、そうでもない)
なるほどB級らしい側面も見せるが、
そういうところも含めて楽しめる人なら強烈におすすめなアルバム。

ちなみに今年の1/23に新譜を出したそうで驚き。

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D.E.V.O.L.U.T.I.O.N. : Destruction (2008) 

ドイツのスラッシュメタルレジェンド、Destructionの11thアルバムを紹介。
ドイツのAFM Recordsよりリリースされた。


デヴォリューションデヴォリューション
(2008/09/26)
デストラクション

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自分はDestructionはジャーマンスラッシュの中ではあまりひいきな方でないため、
名作3rdを最後にほとんどのリリースアルバムを聞いていないのだが、
久しぶりに手に入れたのがこのアルバム。

子供の時のトラウマになった3rdアルバムに対しての感想になるが、
あのころに感じた危険なカオリはあまり感じない作品で、
ミドルテンポでじっくり作られたスラッシュメタルの"普通"の良作という感触。

もちろんベテランならではの力作であろうが、
個人的にはあの危険な雰囲気が味わいたかったため、
あまり記憶に残らないアルバムであった。

しかしこのアルバムが発売してからもう7年たつのか。
"スラッシュリバイバル"も過去のものだがスラッシュメタルは永遠。

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Endstilles Reich : Endstille (2007) 

ドイツのファストブラックメタルバンド、Endstilleの5thアルバムを紹介。
スウェーデンのRegain Recordsよりリリースされた。

Endstille ReichEndstille Reich
(2007/10/29)
Endstille

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2000年に結成されて以来、ほぼ1年に1枚とコンスタントにアルバムリリースしている。
個人的にはこの一枚しか持っていないバンドでもあるが近年も精力的に活動しており、
地元ドイツでの人気もなかなか高いようだ。

事前に戦争をモチーフにしたファストブラックと聞いていたのと、
バンド側のステートメントにもアグレッシブなブラックだとあったのだが、
ちょっと意外なくらいファストなブラックにメロウなトレモロリフを絡めた作風で、
特に#2の表題作は佳曲であろう。

逆に言えば#2以外の曲の弱さが作品を通して気になるところで、
地道な活動に裏付けられたストレートなアルバムとして評価したい一方、
そこまで記憶に残る曲もないというのが正直なところだ。

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Double Talk : Accuser (1991) 

ドイツのスラッシュメタルバンド、Accuserの3rdアルバムを紹介。
ドイツのAtom Hよりリリースされた。手元にある物は3曲ボートラがついているコレクター再発盤。

Double TalkDouble Talk
(2004/01/20)
Accuser

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自分は幸いにして家族から80年代の代表的なスラッシュメタルのアルバムを入手できたが、
この「とても印象的なジャケット」のアルバムは見た記憶はあるのだが、
上記やり取りの中で手元に届くことはなかった。

後年、いざレコ屋で手にとってすぐに買ってみたのだが、
危険なスメルのするジャケットとは裏腹にかなりタイトなスラッシュメタル。
曲の展開は様々に、メロディも刻んでいる感じで、
結構テクニカルな印象もありつつスラッシュメタルとして聴かせる内容。

メタルアーカイブスだとかなり評価が低めなのが気になるが、
確かに直情径行なスラッシュメタルではなく小難しさが鼻につくものの、
なかなか良い内容のスラッシュメタルだとは言える。
一方で、だからあの時家族はこれを貸してくれなかったのかと振り返るのであった。

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タグ: Accuser  Germany  1991-1995 
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Through Struggle To Victory : Aryan Blood (2010) 

ドイツのNSBMバンド、Aryan Bloodのコンピレーション盤を紹介。
ギリシャのNSレーベル、Totenkopf Propagandaよりリリースされた。

AryanBlood

別名バンド時代を含めると1996年から活動しており、
何しろドイツ国内でこのアティチュードで活動していると言うだけに
完全地下潜伏スタイルでデモかスプリットのみのリリースだった。
そのスプリットの相手もCapricornus、Eisenwinter、Evil、Satanic Warmasterといったなるほどなメンツ。

それらの音源のコンピレーションがこのアルバムであり、
恐らく近年のNSBMファンなら皆持っているのではと思うコンピ盤で
そう言えるだけ中身が素晴らしい一枚。

ぶち切れヴォーカルに、パンキッシュでメロウなメロディで
以前書いた通りハイブリットなNSBMスタイルが非常に素晴らしい。
しかし歌詞などコンセプトがレイシズムの塊すぎて苦手な人もいるだろう。

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タグ: Aryan_Blood  NSBM  Germany  2006-2010  個人的良盤 
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