Existence of Abhorrence : Nuclearhammer (2007)  

カナダのウォーブラックメタル、Nuclearhammerのデモ音源を紹介。
カナダのPoison Mist Propagandaよりlim.80でCD-rフォーマットでリリースされ、後にエクアドルのBlack Goat Terrorist 666よりテープで再発された。

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 1stアルバムがウォーブラックメタルフリークから大絶賛され、一気にブラック・デスメタル・シーンの第一線に登り詰めた一方で、その後のミニアルバム、2ndと予想を斜め上にいくスタイルへの転身を遂げて、しかもそれらの作品も素晴らしかったために、一筋縄ではいかない、スタイルへの安住を良しとしないという印象を持つバンドではある。

 一方で以前紹介したこのバンドの前年デモ "Immortalized Hatred” は呪詛的なVONの要素とBlasphemyライクのブラック・デスメタルをミックスしながら轟音ブラック・ドゥームのような展開も見せた粗削りスタイルだったが、こちらはより原初的なスタイルを取っており、極めてルーツに忠実な姿勢が見られる。というか、これは北米のBeheritといっても良いのではないか。いや、BeheritBlasphemyをトレースしたら、という方がより正しい気もする。ウィスパーボイスの使い方などBeheritウォーシッパーらしさが伝わってくる一方で、ドラムのドカドカ感などはウォーブラック、というかBlasphemyのそれのように感じる。

 近年におけるウォーブラックメタルの名作であった1stアルバム "Obliteration Ritual" の導線としては最も解りやすい内容を提示しているのがこのデモであり、彼らのマイルストーンというわけだ。さてこのデモは現在フィジカルで入手するのは全く至難の業だが、 "Immortalized Hatred” と同様にレーベルでの無料DLが可能で、筆者もそこでDLした。たぶん今も可能だったと思うが未確認なので興味がある人は確認されたし。

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Anti-Cosmic Tyranny : A.M.S.G. (2013) 

カナダのブラックメタルバンド、A.M.S.G.の1stアルバムを紹介。
カナダのProfound Lore Recordsよりリリースされた。

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カナダのデス・ブラックメタル的な紹介を受けて購入したものだったが、
Profound Loreリリースだけあって一筋縄ではいかないエクスペリメンタルデスブラック。
バンド名は"Ad Majorem Satanae Gloriam"というラテン語の省略形で、
「偉大なるサタンの栄光に」という意味のようだ。

Ouroborosなどで活躍したAngelfukk Witchhammer氏のほぼ独りバンドで、
確かに根底にはカナディアンデスブラックメタルの暴虐さがあるものの、
そこに北欧ブラックメタル的なダークなメロディと、
そして急にサキソフォンを挿入したりする実験的な要素が相まって、
オカルティックなエクスペリメンタルデスブラックに仕上がっている。

4曲目の"Gnosis Granted From The Bloodline Of Fire"は
タイトル通りグノーシス主義を題材にした楽曲だが、
展開が散漫ではあるものの佳曲といってよい攻撃的で特に素晴らしい。

このアルバムで技ありのドラムを叩いていたKaos Abhorrer氏は翌年、自殺で亡くなっており、
現在は元AntediluvianのBzath氏が担当している模様。

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We Are Heretics : Goatwar (2005) 

[Goat Worship 特集]

カナダのブラックメタルバンド、Goatwarの1stアルバムを紹介。
(一部で2ndと紹介されているが"666"はデモだというメンバーの発言がある)
カナダのSardonic Wrath Recordsよりリリースされた。

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これは某ユ○オンでただならぬ瘴気を感じて購入したものの、
聞いてみたら予想を遥か斜め上にいっていた恐ろしいアルバムである。
何が恐ろしいって完全にポンコツ系悪魔崇拝ブラックであった。

音は限りなくスカスカ、メロディラインがないというより適当にかき鳴らしたギターサウンド、
ドラムはほとんどシンバルしか叩かないやる気のなさ、
ヴォーカルも完全病的で脱力感のあるスタイル!

これは絶対褒めてはいけない、人に薦めてはいけない音源なのだが、
何とも言えない禍々しさ、邪悪さは只者ではないのも事実。
一種の環境音楽のようなものなのかもしれない。

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Immortalized Hatred : Nuclearhammer (2006) 

カナダのウォーブラックメタル、Nuclearhammerのデモ音源を紹介。
カナダのPoison Mist Propagandaよりlim.60でテープリリースされた。

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プロモ用のリハーサル音源らしく現物ではほとんど出回っていない。
(Discogsでも出品されていない)
しかし何とレーベルページからDL可能である。
ちなみに他のカルトな音源もほとんどがDLできる(が私はまだしていない)。

(ちなみにNuclearhammerがFacebookで普通にリッピング音源を配っている時期もあった。
 今は彼らの最新作品を配っているようだがCD手に入りやすいので現物購入にしよう)

この頃合いの彼らは既に1stアルバム以降の激烈ウォーブラック路線も垣間見せつつ、
どちらかというともう少しプリミティブなVONっぽさとか、
もしくはカバーもしているInquisitionっぽさが混入している。

まあ必聴盤というよりかはルーツを辿るNuclearhammerファンアイテムか。
このバンドに興味が出たときならまず1stアルバムを手に入れることをお勧めする。

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Soleil Noir : Akitsa (2004) 

カナダのブラックメタルバンド、AkitsaのEP盤を紹介。
メンバーがオーナーのTour de Gardeからテープでリリースされた。
今回紹介するのはのちにAutistiartili RecordsからリリースされたCD(lim.500)である。

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アルバム名はSun Wheelの類義語であるBlack Sunのフランス訳であり、
ケベック民族主義を掲げる彼らにとってネオナチと同じオカルトシンボルを用いて
ケベックプライドを主張する音源となっており、ほぼNSBMといってよい。

サウンド面ではハーシュノイズすれすれのガビガビさと、
薄っぺらいプリミティブサウンドということでは一貫するも、
単調なミサントロピックBMからパンキッシュなものまで自由でNSBMライク。

CD盤はラストトラックに20分弱の無音のブランクの後に、
スキンズの代表曲、 Ian Stuartの"Patriot"のカバー。
まさにNSBM好きならピンポイントな音源といえるだろう。

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Death Machine : Exciter (2001) 

カナダのスピードメタルバンド、Exciterの11thアルバムを紹介。
ドイツのMassacre Recordsよりリリースされた。

Death MachineDeath Machine
(2010/11/01)
Exciter

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2013年のTTF来日も記憶に新しいExciterの現時点での最新作。
と言いつつも自分は名盤1stとこのアルバムしか持っていなくて、
何と既にオリジナルメンバーはJohn Ricciしか残っていなかった。
(TTFでいきなり超巨漢のヴォーカルが出てきて心底驚いたものである)

相変わらずの決してスラッシュメタルではないスピードメタルではあるが、
ヴォーカルのダミ声と曲のアグレッシブさは1stでの彼らの良さを少し失っている気がする。

このアルバム単体で聞いていると質の良いアルバムなのだが、
何しろExciterの冠を背負っているだけにそれが足枷でもある。
うーんやっぱりこのヴォーカルはどうもあわないような…。

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Vertus Guerrieres : Nordmen (2003) 

カナダの独りブラックメタルバンド、Nordmenの1stアルバムを紹介。
テープで自主リリース(lim.50)した後、Nykta Recordsから再発された。

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Ur Falc'hForteresseでも活動しているAthros氏の独りブラック。
カナダらしい(といったら失礼だろうが)風景が目に浮かぶ荒涼感を感じつつ、
ケベック出身のバンドであるにもかかわらずフレンチブラックではなく、
どちらかというとGravelandのようなポーリッシュペイガンが思い浮かぶメロディライン。

また荒涼感と書いたがノルウェイジャンっぽいコールドブラックというより、
どことなくBurzumから派生したジャーマンブラックっぽいと言う感じで、
良い意味で地味というか地に足が付いた実直なメロディなのがグッとくる。

Athros氏は色々なバンドで結構忙しく、
このソロプロジェクトで2ndアルバムをいつ出すか不明だが期待したい。

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La Mort du Prince Noir : Csejthe (2009) 

カナダのブラックメタルバンド、Csejtheの1stアルバムを紹介。
カナダのMankind's Demise Recordsよりリリースされた。

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バンド名はかのバソリー伯爵夫人の城の名前から。
ジャケットもバソリー夫人の肖像画を用いていて、
恐らく歌詞の内容もそんな感じなのだと思われる。

一方でこのバンドはケベック州のバンドでサウンドはフランスのバンド的スタンス。
ミドルテンポに進んで行く耽美かつディプレッシブなブラックサウンド。

ときおり妙にメロディが際立つが基本的には地味にミドルで攻めるタイプ。
結構インストも多くて9曲中4曲はインスト。
特に秀でている部分もないアルバムだが聞けるレベル。

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A Voice From Centuries Away : Pagan Hellfire (2007) 

カナダのブラックメタルバンド、Pagan Hellfireの1stアルバムを紹介。
2000年に自主リリースした後、2007年にTour de Gardeよりボートラ追加でリイシューされた。

Pagan Hellfire 1st

1995年に結成、現在も活動しているベテランバンドの1stアルバム。
彼らの経歴上でも最もベーシックなノルウェイジャンブラックをやっていて、
デビュー作らしく外部の影響を受けたオリジナリティの少ないブラックメタルだ。

とはいえ楽曲的にはDarkthroneチックと思うのだが、
同時にシンセワークなどをちょこちょこ取り入れていて、
一概に型にはまろうとしていないのも伺える。
さらにたまに顔を見せるペイガンナイズなリフも伺えて、
今後の彼らの作風も垣間見せている。

クオリティはなかなか高いので、
カナダ産ブラックを追いかけているならマストバイといったところか。

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For the Blood of Hinterland / ISA : Geimhre / Shade (2005) 

カナダのNSBMバンド、GeimhreShadeのスプリットを紹介。
ロシアのStellar Winter Recordsからリリースされた。

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Geimhreのデモ(2005年)とShadeのEP(1999年)のカップリングである。
Shadeは1999年にこのEPを出してすぐ解散したが、
傑作であったことと希少価値も相まってこのようなリリースで再発されたというべきだろう。

つまりこのスプリットの価値はShadeが世に生み出したこの3曲に尽きる。
Vinlandにおける自然と人間のダークな側面を描いたその3曲は、
ケベックという土地のロアを巧みに表現して様々な感情を表現している。
ノルディックの凍てつくような寒さが伝わってくる素晴らしい作品だ。

GeimhreはこのShadeを前に霞んでしまうが、
前半8曲が彼らの曲なので先に聞かせてしまうという荒業を披露。
内容はアーリア人万歳でプリミティブな作風にペイガンなSEが付く。

まあShade聞くために買った結果、
ついでにGeimhreも楽しむくらいに考えているのが良いのではないだろうか。
このスプリットは結構どこでも買える気がするので気になる方は買ってみよう。

にしてもこのShade、敢えてこのEPしか出さなかったのだとしたら、
2作目でズッコケるバンドも多い中でその引き際は素晴らしかった…のかもしれない。


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