Dauđi Baldrs : Burzum (1997) 

ノルウェーのブラックメタル/ダークアンビエントバンド、Burzumの5thアルバムを紹介。
イギリスのMisanthropy Recordsからリリースされた。

burzum5.jpg

北欧神話の登場人物であるBaldrの死をタイトルに持つアルバム。
当時はそれはそれはもう驚かされた作品で、
自分も完全にリアルタイムではなかったけれども、
前情報なしでアルバムをナンバリング順に聞いて仰天。

改めて聞いてみるとブラックメタルの要素をほぼ全てそぎ落とした従来の作品だ。
伝統音楽やダークファンタジーを想起させる旋律と徹底的なミニマリズム。

母親に持ってきてもらったシンセサイザーのみで獄中で作成したのは有名な話だが、
そのエピソードを横に置いておきながらこの音楽に浸ると案外聞ける。
逆にこれピンでエレクトロニカで評価すべきかどうかは微妙かと。
むしろチープなテレビゲームミュージックの趣きとして評価できるような気がする。

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タグ: Burzum  Norway  1996-2000 
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Paradigm Of Decay : Paroxysmal Descent (2009) 

オーストラリアの独りデプレッシブブラックメタルバンド、Paroxysmal Descentの1stアルバムを紹介。
スウェーデンのTotal Holocaust Recordsよりリリースされた。

Paroxysmal_Descent.jpg

海外ディストロから大量買いしたときに混入(サービス)していたもの。
THRからは当時Arkha Svaなんかも音源を出していたので、
もしかしたら比較的有名なバンドかもしれないがDSBMは不得手なので知らなかった。

あくまでブラックメタルとしての基盤を保っているタイプの典型的なDSBMで、
いわばBurzumXasthur由来の影響がバリバリ。
陰鬱かつメロイックなトレモロリフはこのジャンル好きなら美味しく頂けるであろうが
特に他のバンドに比べて際立つ要素も見当たらないのは残念なところ。

音をかなり硬質的に仕上げているのが逆効果だったかもしれない。
もう少しサウンドプロダクションを工夫することで面白い雰囲気は出せたかも。

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タグ: Paroxysma_  Descent  Australia  Burzum  Xasthur  2006-2010 
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Filosofem : Burzum (1996) 

ノルウェーの一人ブラックメタルバンド、Burzumの4thアルバムを紹介。
イギリスのMisanthropy Recordsよりリリースされた。


Filosofem + BookletFilosofem + Booklet
(2010/08/10)
Burzum

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このアルバムはBurzumの作品群の中でも1,2位を争う人気だと思うが、
実は私はそこまで思い入れの無いアルバムでもある。

自分は幸運なことに家族に80-90年代アングラシーンに詳しい人がいたので、
Burzumも90年代に聞くことができたのだが、
そのときにこのアルバムは借りていないためである。

3rdアルバムを聞いた時の衝撃たるや、今でも記憶に残っているのだが、
その原体験に00年代に入ってから聞いたこの4thアルバムは超えることができなかった。
そのためかデプレッシブブラックメタルに大きくハマらなかったのかもしれないなあと。

というわけで作品のことに触れてもいないわけだが、
やっぱりこの空虚さを表現しているサウンドプロダクションとシンセワークは、
奇跡的な組み合わせだなあと感心するのだった。

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タグ: Burzum    Norway  1996-2000 
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Songs to Leave : Forgotten Tomb (2002) 

イタリアのデプレッシブブラック/ゴシックメタルバンド、Forgotten Tombの1stアルバムを紹介。
今はなくスウェーデンのSelbstmord Servicesよりリリースされ、近年所属レーベルのAgoniaより再発もされている。

Songs to LeaveSongs to Leave
(2012/03/13)
Forgotten Tomb

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今となってはデプレッシブ/スーサイダルブラックのクラシックな一枚になったアルバム。
ジャケットが全てを表わしているかのように人の内面をディープにえぐる絶望を表現。
完全にメランコリックな作風をブラックメタルナイズドすることで絶望感がでている。

ちゃんと聞いてみると結構ドゥームメタルな要素があったりして、
そこがまたその雰囲気を助長してまあとにかくデプレッシブな作風だが、
Burzumの流れをしっかり踏んでいると実感するのと、
とにかく楽曲の完成度として他の並なデプレブラックとはまるで質が違う。

後に彼らはゴシックブラックの方面に向かっていくわけだが、
既にこの頃から様々な影響や要素をしっかり消化して、
作品として仕上げることに長けているアーティストなんだと感心した。

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タグ: Forgotten_Tomb  Italy  Burzum  2001-2005 
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X : Xevnnizh (2010) 

フランスのダークアンビエント/エクスペリメンタルブラックバンド、Xevnnizhの3rdアルバムを紹介。
自主リリースによるデジタルリリース(Bandcamp)された。

Xevnnizh.jpg

エクスペリメンタルアーティストのSagamoreなる人物の独りプロジェクトで、
当初はBurzumのDunkelheitをカバーするなどブラックメタル寄りのダークアンビエントだったが、
この音源に至ってはダークアンビエント~ノイズに完全に足を踏み入れている。

アルバムジャケットの通り、非常に不吉で不安感をあおるものになっており
自分のようなノイズに対する理解の無いものが聞いていると、
どうも聴いているのが億劫になってくるようなそういうネガティブな音像だ。

今ではSagamoreに改名して現在も活動を続けており、
昨年もBandcampを通じて音源を公開している。
ダークアンビエントに興味があればNYPなので手は出しやすいだろう。
タグ: Xevnnizh  Sagamore  Burzum  France  2006-2010 
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Rdjandalir : Branikald (1996) 

ロシアのカルトブラック/NSBMバンド、Branikaldの2ndアルバムを紹介。
BBHで自主リリース(テープ)された後、2008年にStellar Winter Recordsからリイシューされた。

branikald2.jpg

以前1stデモの紹介でも書いた通り、
自分をアンダーグラウンドブラックメタルへと回帰させたバンドである。

アトモスフェリックが同居した幽玄的なサウンドとメランコリックなリフをミニマリズムに紡いでおり、
1stデモの者に比べるとアグレッシブさが減退してより淡々とした楽曲へ。
淡々と、と表現してしまうとマイナスな表現にも聞こえるが、
彼らの形成している世界観は、この「淡々さ」が非常にマッチしている。

個人的にはBurzumが3rdアルバムで表現していた虚無世界を、
似たベクトルで表現しつつ異なる方向性も示しているように感じる。
アンダーグラウンドブラックを語るなら避けられない一枚ではなかろうか。

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タグ: Branikald  Russia  Burzum  1996-2000 
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Depression Of Surtr : Moloch (2009) 

ウクライナの独りブラックメタルバンド、Molochのコンピレーション盤を紹介。
アメリカのBlackmetal.com Recordsよりlim.1000でリリースされた。

moloch_co.jpg

Molochの2007年~2009年に出した音源からのコンピレーション盤で、
彼の場合はダークアンビエントの作品も多いのだが、
このコンピは完全にプリミティブブラックメタルオンリーの作品である。

モノクロームでミサントロピックな風景を想起させる単調かつノイジーなギターの響きと、
デプレブラックナイズな絶叫ヴォーカルが添える形で進むスタイルだが、
アルバム後半はメランコリックなメロディとアグレッシブなスタイルも聞けるし、
Nargaroth、Moonblood、Darkthrone、そしてBurzumへのリスペクトも垣間見れる。
(後者2バンドはカバーも収録)

「音源を全て集めたら願い事がかなう」と言われるほどリリースが多く、
聞いてみたいけどどれを買ったら良いんだろう?となる人もいると思うが、
そういう人にはこの音源はちょうど良いのではないだろうか。

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タグ: Moloch  Nargaroth  Moonblood  Darkthrone  Burzum  Ukraine  2006-2010 
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Distant in Solitary Night : Judas Iscariot (1999) 

アメリカの独りブラックメタルバンド、Judas Iscariotの4thアルバムを紹介。
アメリカのMoribund Recordsよりリリースされた。

Distant in Solitary NightDistant in Solitary Night
()
Judas Iscariot

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アメリカのブラックメタル(USBM)界隈ではかなりメジャーなバンドだが、
個人的にはこのバンドを知ったのはこの5~6年くらいの話で既に解散済みだった。
という訳で過去音源は聴いたことが無く、入ったのはこの音源からであるが、
ノルウェイジャンブラックの美味しいところが整理されていると感じた。

具体的にはDarkthroneBurzumGorgorothあたりか。
メロウなキャッチーさ、鬱屈さ、アグレッシブさを順に受け継いでいる。
素晴らしいのは決してそれらが模倣ではなく昇華されていることだろう。

USBMとしてはもう少し"異端"なブラックメタルを聴きたいところではあったが、
一つの完成されたノルウェイジャンブラックとして素晴らしいと思う。

なおこの音源は1996年に製作されたがレーベル都合?でリリースが遅れて、
5thと同年のリリースとなっている。

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Unbreakable Faith : M8l8th (2009) 

ロシアのNSBMバンド、M8l8thの2ndアルバムを紹介。
Stellar Winter Recordsよりリリースされ、Darker Than Blackからリイシューされた。

m8l8th2

アルバムの現地名は"Непоколебимая Вера".
おや、これがあのM8l8thか?というくらい作風が変わったアルバム。

1stアルバムの頃は思想的危険さがにじみ出てくるようなカルトさがあったが、
このアルバムでは時にフォークメタルのような陽気さも垣間見れ、
プリミティブブラックらしさは大いに後退した作品。
ヴォーカルスタイルも少し変ったような気がする。

これが彼らなりのナショナリズム(アーリア)プライドの表現なのだろう。
が、当初の危険な雰囲気を期待していた人にはあまりに拍子抜けな内容である。
ブラッケンドフォークみたいな聞き方をするとちょうど良いかもしれない。

なおDarker Than Blackからの再発盤にはBurzumのカバーが追加されている。

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光と闇 : V/A (2012) 

日本のブラックメタルバンド、Infernal NecromancyKanashimiとのスプリットを紹介。
日本のZero Dimensional Recordsよりlim.300、うち66枚は限定盤(Digi)でリリースされた。

hikaritoyami

Infernal Necromancyの新曲という意味でのオフィシャルリリースとしては、
2008年のセルフタイトル以来の作品となったがこれが素晴らしい。
新境地に達したというかさらに彼らのオリジナリティが増したように感じる。

特に今までで一番メロディックな要素の強い#4 "冨獄"の素晴らしさは半端ない。
なぜ素晴らしいか―考えてみたが日本人としての郷愁を強く感じるからではないか。
欧州でペイガニズムをテーマにされたメロディがあるように、だ。
さらにアルバムテーマの悲哀もプラスされて日本人としてグッとくるサウンドだ。

KanashimiIn My Tears以来の作品だが、
灰汁が抜けたように感じるのはサウンドプロダクションによるものだけではあるまい。
Burzumの3rdに近い志向とピアノサウンドの融合を目指しているようだ。
あれに比べて凄みこそ足りないが、朽ちていく肉体が描かれている虚無を感じる。

完全に前者目的の購入であり、後者の聞きこみはまだ足りていないが、
とにかく前者だけでも必聴だし、後者も期待は裏切らないだろう。

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