By The Blessing Of Satan : Behexen (2004) 

フィンランドのブラックメタルバンド、Behexenの2ndアルバムを紹介。
フィンランドのWoodcut Recordsよりリリースされた。

By the Blessing of SatanBy the Blessing of Satan
(2009/06/02)
Behexen

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フィンランドのHorna、Sargeist人脈のバンドだが、
それらとは異なるサタニックな荒々しいブラックメタルをプレイしており、
その中でも彼らの作品の中で最も邪悪で素晴らしいのがこのアルバムである。

重厚なリフの中にメロディックなトレモロが潜んでいて、
ヴォーカルの邪悪さも手伝って全く甘くないのに聞きやすいのが特徴。
暴力的なのにリスナーを突き放していないとでもいおうか、素晴らしい。

前々から言っている通り巷で言うフィニッシュブラックに関しては、
ちょっと眉をひそめがちな私にとってこのアルバムは当時から衝撃的。
ジャケットも完璧にサタニックで、ブラックメタルとして完璧でしょう。

Encyclopaedia Metallum - Behexen
タグ: Behexen  Finland  Horna  Sargeist  個人的良盤 
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【column】 Hail Finnish Black Metal Legend - Archgoat - II 

■ 前回

 【column】 Hail Finnish Black Metal Legend - Archgoat - I


■ 雌伏、そして復帰(2004年)

archgoat4 前回は、Archgoatがブラックメタルシーンの形骸化に失望して、1994年に解散してしまったところまでを記した。そして1999年には既述したとおり、Beheritとのスプリットがリリースされたて、更にはこのスプリットは2004年にギリシャのISO666 Releasesから再発されたなど、"Dark War"の時代は既に過ぎて、ダイハードなブラックメタルマニアに知られるフィニッシュブラックレジェンドとなっていた。

 しかし残した音源はあまりに少なかったし、復帰を渇望されているというよりかは知る人ぞ知るバンドであった。そしてその頃、彼らは音楽から足を洗い、各々の生活に戻っていた。

 その頃を彼らは以下の通りに振り返っている。

 我々はいつも自分たちの音楽を信じていたし、我々のイデオロギーはArchgoatの中心にあった。解散後は音楽から離れ、学び、働いていた。フィンランドアンダーグランドの外にいたんだ。90年代中旬には私はギターを全て売ってしまっていたので6年間くらいは何もやってなかった。コピーだらけの腐ったブラックメタルバンドなんかよりずっと素晴らしいArchgoatが再始動できるなんて考えてもいなかったし、またArchgoat以外の他のバンドでプレイしたいとも思わなかったからね。Archgoatは私にとってプロジェクトではなく人生の一部分なのだ。

 しかし我々に潜む炎は決して消えていなかったし、あの頃はいささか退屈だった。時々、再スタートさせたいと思ったが、結局Angelslayerと3年ほどかけて議論してようやく彼を頷かせたんだよ。


 彼らの潜む黒き炎はやがて再度輝き出し、ついに2004年にバンド活動を再開させることになったのだ。再活動に際してレーベルからおよそ20ものコンタクトが届き、最終的にフィンランドのHammer of Hateと契約することになった。そして1993年に制作した未発表曲を用いたMLP "Angelslaying Black Fucking Metal" をリリース。

 復帰についてはこのように振り返っている。

―――長い沈黙の末に、バンドを再開させた理由は何ですか?

 私は昔やっていた手法で聖歌を作りたいと思い始めて、Angelslayerにそのことを話したのが始まりだ。もう一度リハーサルをするまで漕ぎ着けるのに3年はかかったが、ロウで邪悪なエネルギーを感じたよ。我々のオリジナルドラマーは家族の問題で参加できなかったから新しいドラマーを探してLeneth the Unholy Carnagerに参加してもらった。復帰後初のライブは2005年にフィンランドのKouvolaでやったよ。


archgoat5 このMLP "Angelslaying Black Fucking Metal" は現在は比較的レアになっているが、後にリリースされた"The Aeon Of The Angelslaying Darkness"は1993年にリリースしなかったフルレングスLPも含めたコンピレーション盤になっているので、そちらで聞くことが出来る。

 その後、2005年にドラマーにパーマネントメンバーとしてSinister Karppinenが加入し、その年にBehexen、Hell Militiaとヨーロッパツアーを行った。そのツアーで行ったポーランドでInfernal Warもサポートアクトとして参加していたが、そのとき彼らがHell Militiaのメンバーの不遜な態度に腹を立て、何発か殴ったなんて暴力騒ぎがあったが、その事件を経て逆に全員の結束を強くしてライブも成功したなんて話もあったツアーだったという。

 前回、LLNのコラムを書いた訳だが、実際その不遜な態度をしていたHell MilitiaのメンバーがMeyhna'chだったりして、なんて思ったりもするが果たして。


■ 念願のフルレングスリリース(2006年)

archgoat6 翌年、Hammer of Hateから念願のフルレングスである1stアルバム "Whore of Bethlehem" をリリース。このアルバムは他にカセットテープでTerratur Possesionsから、LPでBlasphemous Underground Prod,からも同時リリースされている。

 デジパックバージョンは限定数1500でリリースされ、ボーナスDVD "Live Rituals And Desecrations With Seventeen Years Of The Goat"も同梱されており、2006年にドイツで行われたライブと、1993年にフィンランドで行われたライブが収録されており、この1stアルバムを手に入れるならこの限定盤をお勧めしたい(が、自分はノーマルの方しか持っていない…)

―――長い空白の後、復帰してリリースした"Whore of Bethlehem"について教えてください。

 我々は基本的にサウンドエンジニアから全てレコーディングは自分たちの力でやっているんだ。"Whore of Bethlehem"は我々のリハーサル"ダンジョン"でレコーディングされた。なぜならば我々はロウアンダーグラウンドな音源を作り出していて、それにはレコーディング環境の雰囲気が重要な要素になるからだ。

 "Whore of Bethlehem" は "Angelcunt" の正統な続編だ。2004~06年に楽曲の多くを収録したが、一部はリリースしなかった1993年の時のLPの音源も使ったよ。その出来は大変喜ばしいものであり、望んでいたとおりになったし、カバーからタイトルまで簡単に決めることが出来た。"Whore of Bethlehem" は "Angelcunt" より少しだけ速いものになったが、しかし我々の作品だとすぐにわかるものに仕上がったよ。

―――このリリース後の反応などはいかがでしたか?

 非常に良い評判を受け取ったが、いつも通りとてもネガティブなものもあった。私はこれをいいことだと捉えている。ネガティブやポジティブといった強い感情を作り出した自体が、我々の作り出した音源のインパクトが強いことを意味しているに他ならないからだ。


archgoat7 この1stアルバムのリリース後、2007年にBlack Witchryとドイツ、フィンランド、その他何カ国かのヨーロッパ諸国をツアーで周っている。

 そしてそのツアーの翌年、このライブ音源である "Desecration and Sodomy 2007" がBlasphemous Underground Prod.とOsmose Prod.の共同でリリースされた。メンバーはライブが録音されていることを知らなかったらしいが、Black Witchryのメンバーを通じてその音源を聞いたことで、納得してリリースを決めている。

 このスプリットライブLPは未だCD化されておらず、2013年2月現在、Discogsでは最低価格48ユーロで取引されている。このLPは1000枚限定で出ていて、内100枚は赤色のヴァイナル、残り900枚は黒色のヴァイナルである。もしネットを通じて手に入れるときはどちらが出品されているかも確認するとよい。

■ 終わりに

 今回は復帰後、1stフルレングスのリリースまでを主に語った。空白の期間は長く、その間にはフィンランドの新たなブラックメタルムーブメントが起きていて、HornaやSatanic Warmasterといったメロディーが印象的なブラックメタルが存在感を増していた。しかし彼らはあくまで自分たちのルーツに忠実に、ブラックメタルレジェンドとして、何も姿を変えずに復帰し、その存在を高らかに宣言したのである。

 次回は最近の活動と、そしてArchgoatの変わらぬ哲学をインタビューを通じて紹介していく。

[続] → 【column】 Hail Finnish Black Metal Legend - Archgoat - III
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Satanic Black Devotion : Sargeist (2003) 

フィンランドのブラックメタルバンド、Sargeistの1stアルバムを紹介。
アメリカのMoribund Recordsよりリリースされた。

Satanic Black DevotionSatanic Black Devotion
(2003/07/22)
Sargeist

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バンドメンバーがBehexen、Drowning the Light、Horna関係で、
いわゆる00年代のフィンランドブラックの人脈そのものであり、
サウンドもそれに倣ってまさしくそういう感じ。

この頃のフィンランドブラックは凄く良いメロディを持っており、
ブラックメタルとしての邪悪さもよくよく伝わってくるし、
クオリティの高さは誰しも認めるものの、
人脈的にシャッフルユニット的なバンドが多いためか、
どのアルバムも耳触りはいいのに飽きやすい印象がある。

このアルバムも聞いてみると凄く良いのだがそんな感じ。
Satanic Warmasterも自分はあんましっくり来ないし、
好みの問題なのかもしれないけれどもね。

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