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Existence of Abhorrence : Nuclearhammer (2007)  

カナダのウォーブラックメタル、Nuclearhammerのデモ音源を紹介。
カナダのPoison Mist Propagandaよりlim.80でCD-rフォーマットでリリースされ、後にエクアドルのBlack Goat Terrorist 666よりテープで再発された。

nuclearhammer_2demo.jpg 

 1stアルバムがウォーブラックメタルフリークから大絶賛され、一気にブラック・デスメタル・シーンの第一線に登り詰めた一方で、その後のミニアルバム、2ndと予想を斜め上にいくスタイルへの転身を遂げて、しかもそれらの作品も素晴らしかったために、一筋縄ではいかない、スタイルへの安住を良しとしないという印象を持つバンドではある。

 一方で以前紹介したこのバンドの前年デモ "Immortalized Hatred” は呪詛的なVONの要素とBlasphemyライクのブラック・デスメタルをミックスしながら轟音ブラック・ドゥームのような展開も見せた粗削りスタイルだったが、こちらはより原初的なスタイルを取っており、極めてルーツに忠実な姿勢が見られる。というか、これは北米のBeheritといっても良いのではないか。いや、BeheritBlasphemyをトレースしたら、という方がより正しい気もする。ウィスパーボイスの使い方などBeheritウォーシッパーらしさが伝わってくる一方で、ドラムのドカドカ感などはウォーブラック、というかBlasphemyのそれのように感じる。

 近年におけるウォーブラックメタルの名作であった1stアルバム "Obliteration Ritual" の導線としては最も解りやすい内容を提示しているのがこのデモであり、彼らのマイルストーンというわけだ。さてこのデモは現在フィジカルで入手するのは全く至難の業だが、 "Immortalized Hatred” と同様にレーベルでの無料DLが可能で、筆者もそこでDLした。たぶん今も可能だったと思うが未確認なので興味がある人は確認されたし。

Encyclopaedia Metallum - Nuclearhammer
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タグ: Nuclearhammer  Beherit  Blasphemy  Canada  2006-2010 
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Celebrate the Dead : Beherit (2012) 

フィンランドのブラックメタルレジェンド、BeheritのEP(12")を紹介。
フィンランドのKvltよりlim.1100でリリース、うち100枚は特殊カラー盤。

beherit_2012ep.jpg

先日、記事にした「迂闊にもアナログ沼にはまってしまった」の原因の一枚。
それなりに当ブログやSNSでBeheritのファンを自負している自分が、
アナログリリースのみという理由でこのEPを持っていないのがずっと心残りだった。
そのため環境を揃えたらすぐにこのLPも手に入れたというわけ。

内容はA面とB面で1曲ずつ、両曲とも10分以上の大作である。
しかし2曲でコンセプト、制作経緯は異なるようで
A面の"Demon Advance"は5th"Engram"のラストに収録されているもののデモver.。
B面のCelebrate the Deadは2007年に作成したダークアンビエント寄りの楽曲。

前者は後のアルバム収録の物に対してヴォーカルのエフェクトが抑えられていて、
またドラムもサンプリングだったようであるが本人は気に入っていたのでリリースを許可したとか。
後者は時期的にハードコアテクノからバンドサウンドに戻ろうとしていた当時の、
過渡期的な作品でとても興味深いダークなアンビエントブラックになっている。

とても人に薦めるような作品ではないがファンならやはり抑えておきたいし、
個人的には入手してよかったと思える内容であった。

Encyclopaedia Metallum - Beherit
タグ: Beherit  LP  Finland  2012 
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Re: War Black Worship - vol. 2 

前回 → Re: War Black Worship - vol. 1

■ 六章:2nd-Wave Black Metalの興り

darkthrone2nd.jpg 前回、ヨーロッパにおいてデスメタルの範疇にもありながら、脱デスメタルを志向して形成され、ブラックメタルというジャンルが明確化されていったことを説明したが、当時デスメタルバンドとして活動していたDarkthroneが突然、コープスペイントを身にまといメンバーの名前も改名して1992年にリリースした2ndアルバム”A Blaze in the Northern Sky”は強烈だった。もちろんベースとなる音楽はBathoryのものだったが、その音楽性を更にアルバムジャケットのように漆黒に塗りつぶしたサウンド、そして意図的なロウサウンドプロダクション、そして翌年以降のライブ活動停止(神秘性)と、その後のブラックメタルの路線を大きく決定づけるスタイルをシーンに叩きつけた。これは1stアルバムをリリースした1991年にEuronymousと出会い、かのインナーサークルに加入したことが影響している。これが2nd-Wave Black Metalの興りである。 

 さらにこのインナーサークルを取り巻いたスキャンダルな事件の数々が、このジャンルの異様性を高めていった。この辺りは様々なメディアが取り上げていて作品にもなっている事なので割愛するが、BeheritのNuclear Holocausto Vengeance氏は当時、こう述べている―「(様々なノルウェーの事件について)俺は理解できないけど。そんなのノルウェーで起きているだけだからね」

 この状況はさらにノルウェーとフィンランドの「Dark War」と呼ばれる抗争に発展した。この状況以前のブラックメタルは非常に小さいシーンの中で、どのバンドも共通の志向性を持っている”塊”だったというが、音楽表現ではない過激な”表現”がシーンを変えてしまった。1993年あたりに起きたと言われるブラックメタルのオーバーグラウンド化である。Archgoatは「1993年から1994年にかけて、ブラックメタル自体がコマーシャリズムに侵されてアンダーグラウンドからオーバーグラウンド化していくのを目の当たりにしていた。我々はそんな間口が広くて誰でも出入りが可能なブラックメタルシーンにうんざりしたのさ」と述べている。実際、ブラックメタルとして知名度の高いMayhemの1st、Emperorの1stは1994年にリリースされており、オーバーグラウンド化の中で知名度を高めたアルバムだと言えよう(もちろん2nd-Wave Black Metalの代表的な音源でもある)。

 そしてBeherit、Archgoatは活動を停止したわけであるが、同様の理由で他の地域でもWar/Bestial Black Metalは撤退していくことになる。もちろんあのバンドもだ。


■ 七章:メインストリームからの撤退と雌伏

fuck_christ_tour.jpg ここで話をWar Black Metalの権化、Blasphemyに戻そう。1989年の1stデモ以降、1990年に1stアルバム” Fallen Angel of Doom....”、1993年に2ndアルバム” Gods of War”をリリースし、さらに同年、"Fuck Christ Tour"と題してImmortal、Rotting Christを従えたヨーロッパツアーを回った後、そのまま解散してしまった。つまり、それもまた1993年のことである。

 この解散劇についてはまず1991年に加入したベースプレイヤーのAce Gustapoのもたらした問題がある。彼のことは後にオリジナルメンバーが「ポーザーだった」と糾弾しているが、そのためもあってか2ndアルバムの出来についても不満があったようである。もう一つの要因はブラックメタル事態の取り巻く環境の変化であろう。2008年のインタビューで後にWar Metalとして呼ばれるようになったことについてこう答えている。「そういうラベルを貼られたのは随分後の話で、当時はBlasphemyはシンプルにブラックメタルバンドだったのさ。雪だの木だのをテーマに歌いだしたヒッピーでグラムメタルバンドがブラックメタルを自称し始めるまではな」と。

conquror.jpg なお、この頃のBlasphemy人脈筋としてはAntichrist(1990年結成)、Domini Inferi(1992年結成)、Conqueror(1994年結成)がRoss Bay Cult界隈として有名だが、Antichristはこの当時、音源を残していない。正確に言えば後にリリースされることになる1stアルバム” Sacrament of Blood”のレコーディングを1994年に済ませていたが、この時点では封印されていた。Domini InferiとConquerorは共に後のRoss Bay CultのオーナーになったRyan Förster氏のバンドで、特に後者はBlasphemyの血を絶やさないためであるかのようにアンダーグラウンドで活動していたが2本のデモを残して活動を停止している。1999年にEvil Omen Recordsよりリリースされた1stアルバム” War Cult Supremacy”の時点では既に解散していたようである。この作品はBlasphemyと比べるとよりハードコア路線を追求したようなサウンドで、RevengeとBlasphemyの丁度中間のような作品になっている。また後にヒスパニック系Blasphemyと呼ばれるようになるアメリカのMorbosidadもこの時点では2本のデモを出したのみで活動を停止している。

 またヨーロッパにおいては、Blasphemyとの関係性も指摘されたノイズグラインドコアのBloodのメンバーであったDominus A.S.氏によるNaked Whipper(1993年結成)がBlasphemyやBeheritとはまた異なったタイプの自称”Sado Grind Metal”という音楽性で、かなりグラインドコア寄りのブラックメタルをプレイしており、1stアルバム” Painstreaks”は後に大きく評価されることになったアルバムである。

bestial_Warlust.jpg 一方、五章で取り上げたオーストラリアのCorpse Molestationは1993年にBestial Warlustと改名、バンドスタイルもBlasphemyの影響を受けたスタイルへと推移しながら、さらに恐らくSarcófagoの影響も受けたWar/Bestial Black Metalに仕上がっている。彼らが残した音源を聞くと感触としてはとにかく「突撃!」というバーバリアンな印象が強烈に残るのは、そのような影響からきているのではなかろうか。結果としてBestial Warlustはオセアニアブラックメタルの礎となった。だが、この時の世界の潮流は既にこのスタイルではなく、彼らも世界的成功を収めることなく1997年に解散してしまった。メンバーはその後、Gospel of the Horns、Deströyer 666、Abominatorで活動しているが、前者2バンドはどちらかというとBlack/Thrash的な志向で、War/Bestial Black Metalではなく、路線的にはAbominator (1994年結成)がBlack/Deathスタイルとして継承している。このバンドは地道に活動を継続させて、War Black Metalの暗黒時代であった90年代後半を生き抜いたバンドである。もしくはオーストラリアにはDarklord(1991年結成)というBlack/Deathスタイルのバンドも知る人ぞ知る形で存在していたが、彼らもまた評価されるのは後年のことである。

 このような形でBlasphemyの原産地であるカナダ、もしくはSadistik Exekutionが撒いた種がBestial Warlustとして発芽したオセアニア、さらに言えば2nd Wave Black Metalの発信地であるヨーロッパではWar/Bestial Black Metalは90年代、雌伏の時を迎えていた。


■ 八章:トレンドに”鈍感”だった地域―南米編

Mystifier.jpg その頃、Sarcófagoの産地であった南米ではどうなっていたかというと、まず前述したとおりフォロワーバンドとしてブラジルからMystifierやImpurityが出てきている。特にMystifierはBlasphemyとの交流もあったというドイツのPoisonのカバーを行っていたり、Bestial Black Metalとしての軸はあれどもBlasphemyにもどこか感覚的に近いようなサウンドで、特に1stアルバム”Wicca”と2ndアルバム” Göetia”は共にこのジャンルにとって必携の作品であろう。またImpurityも1stアルバムを1993年にリリースしてからもコンスタントに活動を続け、この二バンドは前述した90年代後半を乗り切っている。

 またブラジルといえば1988年にデスメタルバンドとして結成したSuppurated Fetusが1991年に改名したGoat Penisも挙げておくべきだろう。Suppurated Fetus時代から1stデモまでは後の彼らのみ知っている人には意外なくらいスカムなグラインドブラックメタルをやっていた。その後、2ndデモはSarcófagoの影響を感じさせるスタイルに変わり、3rdデモではBlasphemyの要素も入ってきたWar Black Metalに変化していった。バンド自体は90年代後半は活動を停止しており、復帰後はそのようなWar Black Metalをソリッドなプロダクションにしたスタイルに変更している。

hadez_demo.jpg 一方でブラジルからさらに”奥地”に目を向けると、ペルーにおいては1986年に結成されたHadezがいる。今となっては南米カルトブラックの重鎮として広く名前を知られるようになったが、恐らく当時は超アングラゾーンとしてローカルエリアでしか知られていない存在だったに違いない。実際、ペルーで初めてメタルバンドとしてCDをリリースしたのがこのHadezだったという話もある。しかしそれだけに南米カルトブラックを醸造する最適の空間で影響力を持っていたと言えよう。彼らに影響を受けたMortuorioなども後に再発によって知られるようになったバンドである。コロンビアではBlasfemia (1986年結成) やらMasacre (1988年結成)やらアクの強いというか崩壊系南米Black/Deathが生まれている。このようにペルーやらコロンビアといった地域では個性的なバンドが多数出てきていたのも地域性と無関係ではあるまい。ちなみにInquisition(1988年結成)もこの頃はまだやや崩壊寄りの南米ブラックメタルをプレイしていた。まさか近年の彼らの完成度の高いブラックメタルからは想像できないが、既に当時世界で認められるために英語歌詞でいくと宣言していたのも今となっては平伏せざるを得ない。

 またチリでは1986年に結成されたDeath Yellがいるが、特に有名なのは1991年にかのTurbo MusicからリリースされたBeheritとのスプリットだろう。この頃の南米と北欧とのリンクも面白い。チリにはかのPentagramもいたし、比較的ヨーロッパからの注目を集めやすい土地柄だったのかもしれない。


■ 九章:トレンドに”鈍感”だった地域―東南アジア編

sexfago.jpg 二章で言及したとおり東南アジアにおいても南米のBestial Black Metalの流儀に沿ったバンドが出てきていた。そこで紹介したAbhorerのメンバーが1988年に結成したSexfagoはアジアンブラックメタルの重鎮、Impietyの前身バンドである。バンド名の通り、完全にSarcófagoのフォロワーとして初期はコピーバンド状態であったが、1990年にImpietyと改名してオリジナルを作り出した。このコラムの内容としては初期音源のみ該当し、その後様々な影響もうけながらアジアンブラックメタルの重鎮に上り詰めている。シンガポールはこの頃は他にNecro Sadist、Istidrajなども出てきている。

 また1989年にはフィリピンにてDeiphagoが結成された。2004年に中米に活動の場を移した彼らであるが、それまではフィリピンにて3枚のデモ作品を生み出している。1996年にはタイにてSurrender of Divinityが結成されており、後にImpietyともスプリットをリリースしている。当時、BeheritのNuclear Holocausto Vengeance氏はマレーシアやシンガポールなどの人と音源トレードを行っていたらしく、さらにタイに移住をしていた時期にこんなことを思っていたという。

「私は東南アジアに永い間滞在している。そこでは若い人々が音楽的理解を求めてMTVに見られるようなメジャーバンドに陥りがちだが、それでもパンクシーンで確立されているようなトゥルーなアンダーグラウンド本能が見られる。ブラックメタルシーンは非常に小さいのだが、Surrender Of Divinityのようなバンドもいるんだ。彼らは非常にクールだ。そこにアンチクリスチャンムーブメントなんて要らないんだよ、ハハハ!」

 この頃の東南アジアは完全に未開の地としての小さなシーンであったが、いわば”小さな南米”としてアンダーグラウンドシーンを形成していたとも言えよう。


■ まとめ

 2nd-Wave Black Metalの興りはブラックメタルというジャンル自体の性質をも変え、ブラックメタルという音楽自体が次第にオーバーグラウンド化する過程で、Blasphemy、Beherit、Archgoatなど様々な後のレジェンドバンドたちが活動を停止していった。特にそのような様相が顕著になったのは1993年以降である。そのようにして北米やヨーロッパではWar/Bestial Black Metalスタイルはメインストリームからの撤退と雌伏を余儀なくされた。もしくはオセアニアにおいても時間差はあれど同様のことが起きた。

 一方で南米や東南アジアではその地域性、物理的距離なども含めてそのようなムーブメントの変化には比較的鈍感であったためか、もしくはインターネットの普及前であったことなども作用して、1st Wave Black Metalスタイルを基盤とするBestial Black Metalが根強く残り、もしくはそれを起点としてさらにアンダーグラウンドにおいてシーンを形成し、世界的には陽の目を見ない状態で独自進化を遂げていった。

 次回以降はインターネットの普及、そしてもう一つはNuclear War Now! Productionの設立とその動機について言及し、当時のWar/Bestial Black Metalがどのように再評価されていったかを探る。もしくはその再評価による影響によって新たなバンドも多数出現し、世界的に一つのジャンルとしてWar/Bestial Black Metalが盛り上がっていった様についても紹介する。そして最後にWar/Bestial War Black Metalの必携盤を紹介し、現在でも活躍するバンドなども紹介して当コラムを閉める予定である。

次回 → Re: War Black Worship - vol. 3
タグ: Column  Blasphemy  Beherit  Conqueror  Goat_Penis  Hadez  Impiety 
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Re: War Black Worship - vol. 1 

■ 前書き

 本稿ではWar Black Metalについて述べた"End of a Journey Part.2"の掲載コラム"War Black Worship"を手直ししたものである。War Black Metalとは1st-Wave Black Metalの影響直下にある、いわば本流に近いジャンルであるものの、現在のブラックメタルにおいてはサブジャンル、もしくは亜種のように扱われることも多い。そのため本稿はもう一度その成り立ちを振り返って現在の立ち位置を明確にし、さらに「現在進行形のバンドとシーンに目を向ける」ことを目的としたものである。


■ 一章:War Black Metal = Blasphemy

blasphemy_member.jpg  War Black MetalとはカナダのBlasphemyそのものであるといって良いだろう。

 Blasphemyは1984年に結成したが、当時はまだメンバーがティーンエイジャーで、Sodom、Bathory、Hellhammerなどの1st-Wave BMバンドのカバーなどをしていたという。また彼らは上記バンドの他に「Discharge、G.B.H.、Possessedなどが始まりだった」と語っており、やがてそれらをブレンドしたような音楽性にシフトしていき、結果的にグラインドコアナイズなBlack/Deathスタイルを確立するに至った。ブラックメタルの邪悪さ、デスメタルの暴虐性、クラスト/グラインドのショートカットなスピードを兼ねそろえたハイブリットなスタイルである。更に言えばドイツのPoisonやBloodなどのグラインド/ノイズコアとの交流もあったらしく、当時はBlasphemy自体がグラインドコアと紹介されることもあった。

 そして上記のようなハイブリットなスタイルは、記念すべき最初のデモ音源である ”Blood Upon the Altar” にて披露された。リリース年度は1989年。1000本のデモは瞬く間に売り切れて、アンダーグラウンドにて話題となった。ヨーロッパでファンクラブも発足したというのだから、当時はインターネットなどないアナログなやり取りの中で驚異的な出来事だと言えよう。その中に収録されている ”War Command” はたった41秒というショートカットなブラックメタルで、タイトル含めてWar Black Metalのアンセム的な楽曲であろう。彼らの影響を受けたバンドからもよくカバーされている名曲である。

 そのようにしてWarとサタニズムに親和性を見出した彼らは、ガスマスクの装着などのライブパフォーマンスを行っていくなど、音楽性や歌詞のみならずバンド活動をコンセプチュアルにまとめ上げて、やがて彼らの存在自体を”War (Black) Metal”として昇華するに至ったのである。

 つまりWar Black MetalとはBlasphemyの存在そのものである。また、Blasphemyを中心とするサークルであるRoss Bay Cultに参画するバンドはBlasphemyに認められた正しいスタイルの継承者なのである。

 とはいえ、現在のこのジャンルはBlasphemyそのもの以外に、様々な要素が種々混合した形で存在している。


■ 二章:南米発Bestial Metalと東南アジアのつながり

sarcofago.jpg Blasphemyの1st demoがリリースされた1989年から遡って2年前、南米はブラジルにてSarcófago (1985年結成)が1stアルバム "I.N.R.I." をリリースしている。コープスペイントやガンベルトなど、後のブラックメタルの”正装”を初めて提示した作品としても知られているが、やはりその邪悪なサウンドがもたらした影響は大きい。

 彼らもBlasphemyと同様に1st-wave BMの影響を大いに受けたものではあるが、彼らの場合はクラスト寄りではないハードコア的な要素を加えているという点で手法が異なっており、その結果としてデス(ラッシュ)メタルとして評価されていった。Blasphemyがグラインドコアと評価されていたことと、面白いコントラストになっている。そのようなBlack/Deathスタイルは非常に野蛮(Barbarian)、もしくは凶暴(Bestial)なものであったから、後にBestial (Barbaric) Black Metalと呼ばれるようになった。Sarcófago自体というよりは彼らの1stアルバムの流儀を継承したバンドのスタイルに対して称されている。

 その後、SarcófagoCogumelo Records所属としては異例のヨーロッパリリースに至り、その影響をヨーロッパ方面に拡充させていった。MayhemのVo.だったDead氏が影響を受けたのは有名な話で、ヨーロッパでは後の2nd-Wave BMに発展していくわけだが、一方で南米においてはそのようなBestialで原初的なスタイルはその流儀を曲げることなく南米にて定着していった。例えばMystiferや先日奇跡の来日を果たしたImpurity(両バンドとも1989年結成)もその流儀を継承したバンドと言えよう。

abhorer.jpg もしくは南米だけではなく、東南アジアにおいてもその流儀に沿ったバンドが現れた。シンガポールのAbhorer (1987年結成)である。当時のメンバー写真を見ても完全に”I.N.R.I.”そのものでSarcófagoへの大きなリスペクトが感じられる。彼らは日本のSabbatと共に初期アジアンブラックのパイオニア的存在であったが、恐らく地域的な問題もあり80年代末当時の知名度は低かったであろう。しかし南米と東南アジアの治安的なものも含めた空気感の類似性において、このようにBestial Black Metalが定着する土壌があったのだと考えられる。

 これらのバンドはあくまでBestial Black Metalの流れを汲むものであるが、後のWar Black MetalはこのBestial Black Metalの影響を大いに受けたバンドが多数現れたため、現在ではその境界線は曖昧となりWar/Bestial Black Metalと一括りにされることも多い。


■ 三章:ヨーロッパからBlashemyへの回答

beherit_member.jpg さて、Blasphemyの1st demoがリリースされた1989年にフィンランドにて二つの重要なバンド―BeheritとArchgoatが結成している。特にBeheritのNuclear Holocausto Vengeance氏はBlasphemyの影響が一番大きかったことを公言しており、「粗暴なサウンドでサタニズムを掲げるデスメタルバンド」としてバンドをスタートさせている。後に所属レーベルと揉めた原因となったデモ音源集 "The Oath of Black Blood" について当時、Blasphemyのメンバーも「自分たちの音楽性とは異なったロウブラックメタルでオリジナリティがある」と絶賛しており、この作品自体がヨーロッパからのBlasphemyへの回答であった。このアルバムはWar Black Metalそのものではなかったにしろ、後のWar/Bestial Black Metalに多大なる影響を与えた作品である。

 Archgoatは初期の楽曲の多くは1989年に作成しており、Blasphemyの影響をモロに受けたというよりかは1st-wave BMの影響にCarcassなどのグラインドコアをブレンドしたものがベースになっているが、後のWar Black Metalとも親和性の高いサウンドになっている。

 上記二バンドについては各々以前コラムでまとめているので参考にされたい。

 ・ 【column】 Beherit Worship - I (2012年4月執筆)
 ・ 【column】 Hail Finnish Black Metal Legend - Archgoat - I (2013年2月執筆)

 この頃、ヨーロッパアンダーグラウンドにおいては当時メジャーに躍り出たフロリダ・デスメタルの音楽性を否定するムーブメントが湧き上がっていた。初期Mayhemもフロリダ・デスメタルのアプローチに辟易していたなど、あくまで1st-wave BMの延長線上であるバンドによって形成されていたそのシーンはデスメタルの範疇にもありながらも、かつ脱デスメタルを志向していき、徐々にブラックメタルというジャンルが明確化されていった。Impaled Nazarene、Marduk、Bestial Summoning、もしくはDissectionなどですらその流れにいたバンドであろう。Dissectionはフルレングスしか聞いていない人は目が点になるかもしれないが、1stデモ "The Grief Prophecy" を聞けば言わんとしている事もわかるはずだ。


■ 四章:アメリカにおけるサタニックデスメタル

 ブラックメタル界隈においては独自進化を遂げがちなアメリカだが、初めてブラックメタルをアメリカでプレイしたとされるのがVON(1987年結成)である。Blasphemyのようなクラスト的なショートカットな楽曲とは異なる、ミニマリズムに徹した短い楽曲で構成されており、カルトで呪術・儀式的な雰囲気が満ち満ちている。このような異様さは様々なヨーロッパのブラックメタルバンドに影響を与えたが、War/Bestial Black Metalにも影響を与えた。

necrovore_member.jpg そのVONとほぼ同時期に活動を始めたNecrovore (1986年結成) はたった1つのデモ音源 " Divus de Mortuus" を1987年にリリースされただけだが、後のブラックメタルに影響を与えたと言われる音源であり、ブート音源も大量に作成されている。

 またアメリカといえば”地獄系”デスメタルバンドIncantation(1989年結成)を忘れてはならない。こちらはニューヨークのバンドで、先ほど言及したフロリダ・デスメタルとは異なる潮流の中で、やはり独自進化を遂げたバンドである。初期音源こそAutopsyの影響を大いに受けたようなデスメタルだったが、その後よりダークで重厚なサタニックデスメタルを構築していき、後に暗黒地獄系デスメタルと称されるジャンルのオリジネイターとなった。あくまでベースとなる部分はデスメタルにあるのだが、War/Bestial Black Metalのアプローチと親和性が高く、現在のWar/Bestial Black Metalの主流の中にはIncantationの影響を受けたであろうサウンドをよく聞くことができる。もしくはProfanatica(1990年結成)はIncantationの一部メンバーによるブラックメタルバンドで、Incantationでは使えないブラックメタルアプローチの楽曲をプレイするために発足したものであることから、同じくWar/Bestial Black Metalと親和性が高い。


■ 五章:オセアニアブラックメタルの興り

sadistik_member.jpg オセアニアブラックの初期といえばオーストラリアのSadistik Exekution (1985年結成)がパイオニアだろう。時期的にも他の地域とは異なり、サタニックなスラッシュメタルをプレイする過程で独自発生したスタイルだが、BathoryのQuorthonともペンパルだったらしく、オセアニアとヨーロッパを繋げた重要なバンドである。

 そのような中でCorpse Molestation (1990年結成) はSadistik Exekutionの影響を大いに受けながらよりデスメタルに一歩足を踏み入れることで、BlasphemyのようなWar Black Metalの方面に発展したバンドである。ご存知の方も多いと思うが、このバンドは後のBestial Warlust (1993年結成)であるが、この時点ではまだ若干Sadistik Exekutionのスタイルに近い音を出しているように感じる。


■ まとめ

 War Black Metalとは即ちBlasphemyそのものであり、それは1st-Wave Black Metalの基本路線を踏襲しながらデスメタルやグラインドなどの要素をミックスしたハイブリットなスタイルとして1989年のデモ音源からアンダーグラウンドでWar Black Metalの定義を確立するに至った。また、ほぼ同時期に出てきたSarcófagoの初期スタイルであるBestial Black MetalはWar Black Metalに親和性の高いジャンルであり、現在は同一視されることも多い。

 一方、南米と東南アジアでは地域的な空気感もあってかBestial Black Metalが定着発展したが、ヨーロッパにおいてはそれら二つを内包したようなBeheritのようなRaw Black Metalスタイルが発生したほか、さまざまな形でデスメタルの否定が取り組まれていった。この過程で後に2nd-Wave Black Metalが生まれることになる。

 アメリカにおいては完全独自路線であったが、後にこのジャンルに大きな影響を与えるバンドが多く存在していた。オセアニアはこの当時こそ存在感は大きくなかったものの、後に最重要地域の一つとなるベースができあがりつつあった。

 今回、vol.1においてはこの時代までを振り返って終わることにする。次回は90年代初頭における2nd-Wave Black Metalの出現とWar/Bestial Black Metalの衰退から始め、主流となるヨーロッパでの沈黙と、南米や東南アジアといった地域でのシーンの継続性、そして後の再評価につながる流れを説明していく予定である。

次回→Re: War Black Worship - vol. 2
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Goat Worship - II 

prev → Goat Worship - I

■ 90年代におけるChris Moyenの影響

 前回はなぜ山羊が悪魔的象徴とされるようになったかについて記載したのち、VenomBathoryのジャケットアートワークにも山羊が登場しているところまで話した。今回は恐らくこのブログに来るような酔狂な方なら1枚は手元にあると思われるChris Moyenのアートワークについてまず言及する。

 Chris Moyenは90年代初頭より主にデス/ブラックメタルバンドのアートワークを作成しており、テーマはすべてサタニズムである。そのため当然のごとくバフォメットが描かれたアートワークが散見される。1991年のBeheritDeath Yellのスプリット、Incantationの1st EPやGoatlordの1stフル、1993年のArchgoatの1st EP、1995年のImpricationのコンピレーションあたりはバフォメットの描かれた彼の初期作では有名なものであろう。またいずれも現在でも語り継がれている作品ばかりであり、これらは全て"Goat Metal"を印象付ける重要なものになっている。

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 個人的にもこれらの作品やバンドが自分の「Goatジャケ買い」の要因になったのは間違いないし、またいずれもノルウェイジャンブラックメタルとは本質的にモノが異なる1st-wave Black Metalから派生した作品群であることも特筆すべきことであろう。すなわちブラックメタルとデスメタルの境界が曖昧な時代の産物であるということだ。Imprecationのコンピこそ既にノルウェイジャンブラックメタルが覇権を握っていた時期だが、Imprecation自体、Incantationのフォロワーであったことから、いわゆるデスメタルの範疇の中にある地獄系デスメタルであった。

 現在のChris Moyenの作品にもバフォメット/ゴートは多用されており、変わらず"Goat Metal"のイメージ作りに大きな影響を与えている。


■ 様々なGoat Metalの形 - バンド名編 その1

 Chris Moyenによる"Goat Metal"の視覚的に植えつけだけでなく、様々な"Goat"要素の取り込みがある。まずはバンド名について見ていこう。

goatlorddemo.jpg まずは既に名前の出ているArchgoat、Goatlordはレジェンド的な存在であるが、前者は既にコラムで取り扱ったので後者について簡単に触れておくと1985年にアメリカで結成されたバンドで、いわゆるのちのブラックメタルとは全くルーツの異なる性質を持つバンドであり、スラッシュメタルの要素をあまり感じないドゥーミーで邪悪なデスメタルである。音としては現在のウォーブラックメタルとも類似点をいくつか感じる。なお、かのDarkthroneも1996年にGoatlordというタイトルのアルバムをリリースしているが、直接の関係はない。

 1987年にリリースされたデモ"Sodomize the Goat"はタイトルも相当ヒドいが、ごらんのとおり、とんでもなくスカムで冒涜的なジャケットになっている。これは本当にヒドい。あまりにもひどくて近年、再発されたりしている。もちろんテープで。

goatpenisdemo.jpg またブラジルのGoatPenisも前身バンドから考えると1988年に結成された"Goat Metal"のレジェンドであるが、彼らの1stデモ"htaeD no tabbaS"のジャケットもまた最高にスカムである。握るな、おい。またタイトルも逆さ文字を使っていたり。

 さすがに自分もこのカセットテープは持っていないが後に出たコンピ盤で聞くことができるのだけど、このころの彼らのサウンドは非常にオンボロかつ怪しげなデス/ブラックメタルであり、現在の軍事オタク系ソリッドウォーブラックメタルをやっている彼らのサウンドは全く想像できない。

 またBeheritのメンバーの別プロジェクト、Goatvulvaもこのころにある意味大暴れしていて、彼らのグラインドナイズなブラックメタルにさらにポルノノイズなどを混ぜた完全自由型スカムサウンドをやっていた。3thデモが"Baphometal"というタイトルで、これぞまさにという感じである。Beheritほどではないがアンダーグラウンドのごく一部では非常に支持の厚いバンドで、様々なバンドが影響を受けて曲名からバンド名を拝借したりしている。また近年ごく一部で話題になったデンマークのGoatfagoもまたGoatvulvaの直系チルドレンであり、こちらもまた脳みそをかき回すブラッケンドノイズをやっている。

goatsemen.jpg スカムといえばやはりこのバンド、ペルーのGoat Semen。セルフタイトルを銘打った2ndデモは写真に示す通り、これまたヒドい。しかしこのバンド、大好きである。

 実際、このコラムの着想を得たのはこのバンドの新譜が本日リリースになったからであり、我慢できずにBandcampでpre-prderしてしまったのだが、まだDLできないのでウズウズしているのである…というと話が反れたが、バンドの結成は2000年なのだが、新譜はなんと1stフルアルバムなのである。15年もの歳月だ。このバンドとの個人的な出会いは同郷のAnal Vomitとのスプリットで、度胆を抜かれるくらいカッコよかったのだが、そこからフルアルバムを待つこと10年だったわけで、非常にうれしいリリースなわけだ。というわけで皆さんもぜひチェックしてほしい。

 このバンドは当初から今に至るまでベスチャルなブラック/デスで貫き通していて、ウォーブラックともかなり近いというかほぼウォーブラックといってもよいようなサウンドを出している。フルアルバムを出していないのにライブ盤を出したりしているところも面白い。


■ 終わりに

 今回は"Goat Metal"のイメージをジャケットから植えつけたChris Moyenについて言及し、ジャケットと想起されるサウンドを一致させた功績について述べた。そのようにイメージづけられた"Goat Metal"について、まずはバンド名から主張しているバンドを列挙して紹介した。

 次回はその続きとして有名どころからちょっとマイナーどころまで様々に紹介していくとともに、他にバンド名以外についても歌詞テーマに採用しているバンドや、もしくはレーベルなんかも紹介していきたいと考えている。

Next → Goat Worship - III
タグ: Column  Chris_Moyen  Beherit  Archgoat  Goatlord  Incantation 
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Carelian Satanist Madness : Satanic Warmaster (2005) 

フィンランドのブラックメタルバンド、Satanic Warmasterの3rdアルバムを紹介。
ドイツのNo Colours Recordsよりリリースされ、その後も複数回リイシューされている。

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このブログでもたびたび申し上げている通りフィンランドのトゥルーなブラックとは、
BeheritArchgoatのようなレジェンドバンドの繰り出す音であり、
Hornaを端に発する第二世代フィンランドブラックのそれとは異なると思っているゆえ、
私はこのバンドをどうしても穿った見方で見てしまう。

それでもここまでのビッグネームの来日に対して見向きもしないわけにもいかず、
改めてこのバンドについて見直す時期が来たと思ったのだ。
(この項を書いているとき、既に公演1日目が終わっている)

さてこの3rdアルバムは世間的にも名盤と捉えられているであろう一枚だが、
聴いてみるとやはりDarkthroneの4thアルバムあたりの影響を感じるし、
またその他ノルウェイジャンブラックのメロディックな面を踏襲していると思う。
但しそれらが全て違和感なく取り込まれていることに大きな才能を感じるし、
彼がミュージシャンとしての才覚を持っていることの証左であろう。

歌詞やジャケット、ブックレットなど彼の作品にはナチをモチーフにしている事も多い一方で、
インタビューでは再三、NSBMではないと主張しているが、
恐らく個人的な見解としては彼は何らかの演出にナチを使っているだけだと思われる。
つまり彼にとってはテーマは自分のやりたい音楽の副産物にすぎないのではないか。

こんな風に書くと「トゥルーではないエセブラックメタルだ!」と言いたいのかということになるが、
そういうつもりでもなくてブラックメタル"ミュージシャン"としての一つのスタンスであろう。
そういう意味ではライブパフォーマンスなどは逆にとても楽しみであり、
さてはて私は明後日11/2の大阪公演に行く予定である。

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Triumph Of Darkness : Goatoimpurity (2011) 

チリのBeherit崇拝系プリミティブブラックメタルバンド、Goatoimpurityの1stアルバムを紹介。
エクアドルのBlack Goat Terrorist 666よりテープリリースされた後、 ブラジルのDeathcamp RecordsよりCDリリースされた(ボートラ付)。

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メンバー写真見ても解る通り、完全Beherit崇拝系バンド。
やっていることは初期Beheritのカバーに近いくらいの内容で、
チャーチオルガン入れたり宗教色出してからの冒涜パートも超心地よい。

人によってはBlasphemyっぽいとか思うこともあるのかもしれないし、
恰好は完全にウォーブラックらしいガスマスク着用だったりするのだが、
これを聴いて思うのはやはりBeheritのもつサウンドの異質さであり、
それをこのバンドはしっかりと継承していると感じる。

きっとそれはウォーブラック特有の"熱さ"がなく、
どことなく冷たい非人道的なところが漂っているからではないか。
ウィスパーヴォイスパートがそれを助長しているように感じる。

2ndアルバムを楽しみに待っているのだがまだ活動しているのだろうか。

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At The Devil's Studio 1990 : Beherit (2011) 

フィンランドのブラックメタルバンド、Beheritの幻の1stアルバムを紹介。
フィンランドのKvltよりリリースされた。

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「レコーディング費用をドラッグに使い込んだメンバーに腹を立てたTurbo Musicが腹を立てて、それまでの音源をそのままコンピレーションにして1stアルバムとしてリリースしちゃった!」
というTurbo Musicの言い分のみが世界に広がってしまったBeheritの面目躍如が、
この幻の1stアルバムの発掘リリースであり、発掘されたと言うだけで超重大事項なアルバムである。

Sadomatic Slaughter(Dr.)が個人のコレクションからマスターテープを発掘したらしく、
聞いてみればびっくりThe Oath of Black Blood収録と同名の曲も、
マスター違いだしBeheritがインタビューで答えていた言い分が正しかったのだ。

おい、世界中のみんな!Beheritに謝ろう!ごめんなさい!
謝罪の意味も込めてみんなこの幻の1stを手に入れましょう。
ちなみに内容は低音質ボロボロノイズまみれのグラインドブラックで感嘆。
音飛びまであって、そのくらいは2011年リリースなんだからどうにかしてくれとも思いましたとさ。

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Black Putrescence Of Evil : Teitanblood (2009) 

スペインのブラック/デスメタルバンド、Teitanbloodの初期音源集を紹介。
ギリシャのNuclear Winter Recordsよりリリースされた。

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アンダーグラウンドにこのバンドの名をとどろかせたProclamationとのスプリットを含む、
3つの初期音源のコンピレーションアルバム。
人脈的にもProclamationと密接な関係を持つが、
あちらに比べるとRoss Bay Cult的アプローチより呪術的な雰囲気が強いタイプ。
ゆえにジャンルとしては近いもののテーマ的なものも含めてウォーブラックではない。

BlasphemyとBeheritのちょうど間くらいのロウブラックというと解りやすいが、
更に言うとミステリアスでおどろおどろしいグラインディングブラックという表現もできる。
とにかくこのバンドの暴力的、冒涜的でありながらも神秘的なサウンドは、
この初期作品群から既に確立していたことが解る。

作品としての完成度は1st、そして最近出た2ndにこそ譲る形で、
このバンドを始めて聞くなら2枚のフルレングスからで良いと思うが、
きっとそれらを聴いた後にこのコンピも欲しくなること請け合いである。

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Ten Years of Blasphemy : Black Torment (2008) 

メキシコのブラックメタルバンド、Black Tormentのコンピレーションを紹介。
チリのSpreading the Pest Productionsよりカセットでリリースされた後、Old Cemetery RecordsよりCDで再発された。

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タイトル通り結成10周年記念的なコンピレーションで、
今までの音源からまんべんなく収録されている・・・のだが、
ジャケットの黒地に赤の文字にただならぬウォーブラック感を感じてのジャケ買い。
バンドの素性などは何も知らずに買ったので詳細は不明。
そういやBeheritのトリビュートに参加していた。

聴いてみると思ったより真っ当なブラッケンスラッシュをやっていて、
結構普遍的なスラッシュのリフを多用している印象で、
あくまでブラックメタルの範疇ではあるが思ったより冒涜度は高くない。

調べてみればブラッケンロール番長のRottenのメンバーも一部在籍しているのも頷ける。
またカバーではMayhemのFreezing Moonをプレイしていたり、
思ったような作風ではなかったもののこれはこれであり。

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