Malignant Temple Of Goat (1992-1993) : Behemoth (2014) 

[Goat Worship 特集]

ブラジルのGoat Worshipper型ブラックメタルバンド、Behemothのコンピ盤を紹介。
ブラジルのHammer Of Damnation よりlim.1000(内200がDigi)でリリースされた。

behemoth_b_c.jpg

ポーランドの有名バンドではなくブラジルの方。
活動は1992~1994年と短命で2つのデモを残しただけのマイナーバンドの全音源コンピ。
1994年にArchangellusというバンド名に改名してコグメロから1枚アルバム出している。

どんなに腐れた内容かと思って半笑いで再生してみるとこれが素晴らしい。
このころ流行っていた北欧ブラックメタルとは大違いだし、
BlasphemyとかBeheritみたいなスタイルともちょっと違う。
もっと瘴気が溢れていてモッサリとしたドゥーミーなブラックだ。
はっきり言って塩漬けされたことでこの時代に発掘されてよかったのではないか。

ブラジルというとプレブラック的な位置づけのバンドは有名だが、
コープスペイント全盛な90年代前半のバンドは埋もれているものが多いらしく、
これからも何か強烈なのが出てくるのではなかろうか。

Encyclopaedia Metallum - Behemoth (Bra)
タグ: Behemoth  Brazil  個人的良盤  2014 
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【column】 Polish Black Metal Scene - III 

【前回】 Polish Black Metal Scene - II

■ その他の90年代初頭のポーリッシュブラックシーン

 前回は"The Temple of Fullmoon"について紹介し、なぜポーランドのブラックメタルシーンにおいてNSBMが広まったか、などについて触れた。今回はまず、そのようなサークル外における90年代初頭のポーランドのブラックメタルシーンについて書くことにする。

 ポーランドでもっとも"有名"なブラックメタルバンドといえばBehemothなのは間違いない。1991年、Nergalが若干15歳のときに結成されたバンドで、この時点では完全にスカンディナビアンブラックメタルをやっている。作風としてはDissectionやMayhemに影響されたと公言しており、ティーンネイジャーであったが故の、やってみたい音楽と自分たちの演奏的力量の双方で落ち着いた領域だったと語っている。そのことからも解る通り、直接"Temple of Fullmoon"に影響されていない。後に演奏的力量の向上と共にサウンドのデスメタル化してきたと言われていたが、後年、彼はインタビューでこう答えている。

with Nergal (Behemoth)

―あなたはブラックメタルとしてBehemothを始めたけれども、"SATANICA"からはデスメタルになったが?

 確かに初期にやっていたような内容からはかけ離れてきた。当時やっていた曲の音楽的な難易度は"簡単"だ。今はもっとへヴィなリフ、グルーブを重んじて曲作りをしている。なぜなら単純にギターテクニックが上がったからだ。できることが増えて表現が変わるのは当然なことだし、今の自分の音楽に誇りを持っている。俺たちは今でもたまに1994年当時に作った曲をプレイするし、今のも当然プレイする。どちらも同じバンドだ。俺にとってはどちらもブラックメタルスピリットなのさ。

 私がBehemothを結成したのは15のときだ。俺はその頃はひたすら好きな音楽に没頭していただけさ。そして俺は成長した。つまりあのときの俺はそこにいたし、今の俺はここにいる、ということさ。”ジキルとハイド”ではないのさ。俺たちがまだいわゆるブラックメタルだった頃から考えるとデスメタルアプローチを多く混入してある。だがデスメタルバンドではない。

 なぜならば俺たちはペイガンバンドなんだ。人々はペイガンという単語の意味を勘違いしていると思う。我々は以前から自分たちの祖先たちについてよくテーマにしている。俺たちのペイガンはいわゆるスラヴァニックセンスだ。一方で今日のペイガニズムはグローバルセンスだ。例えばエジプト、古代ローマにも各々のペイガニズムというものがある。だから俺たちはそれらをミックスさせてBehemothにフィットさせているのさ。

―あなたはなぜペイガニズムについてテーマにするのですか?

 それは際限がなく、教義もない。ルールや命令もなければ宗教でもその類でもない。自然に根ざした自由だ。そういうものに強い関心を持っている。


 また、他に90年代初頭においてポーランドで有名なバンドで言えば、Holy Death(1989-)、Christ Agony(1990-)、Xantotol(1991-)、そしてBesatt(1991-)あたりだろう。ここでは特に私が好きなBesattのインタビューを取り上げてみたい。

with Beldaroh (Besatt)

―ほとんどのリスナーは歌詞に注意を払わないんだが、その手のリスナーについて思うところはある?

 我々のメッセージは自分たちにとってとても重要なものだ。だからリスナーに理解してほしいし、その考え方をサポートしてほしいと思っている。しかし自分たちは常にリリースごとにベストを尽くしているわけで、そのようなリスナーから賛美を受けることもうれしく思っている。

―その歌詞についてだが、題材は?

 自分自身の考えや、サタンとコネクトされるデーモノロギー(著者注:神ではない超自然存在を認める主義)についてだ。それからキリスト教主義の全否定だよ。私はデビルというものを信じてはいない。単に自分自身を信じているし、それが私にパワーを与える。

―キリスト教の破壊をブラックメタルバンドが行うべきだと考えていますか?もしくはそういうこと抜きに活動すべきですか?

 キリスト教主義は我々の社会にあまりにディープに組み込まれてしまった。我々の"攻撃"の一つ一つは効果的ではない。敵ができるほど彼らは深く信じるからだ。

―あなたのブラックメタルシーンの中枢とは?ポーランド、ウクライナ?

 ポーリッシュシーンはとても強い。Arkona、Thunderbolt、Moontower、Holy Death、Black Altar、Infernal War、Gravelandだ。90年代においてポーリッシュアンダーグラウンドではいがみ合いによるバンド界の諍いが絶えなかった。だがそのシチュエーションはここ数年で終わり、新たにシーンが作り直された。もちろんウクライナは近年多くのすばらしいバンドが出てきているね。もしかするとそれは正しいかもしれない。なぜなら我々はまだコマーシャリズムに関して西欧シーンと比較するとフリーだからだ。コマーシャルバンドには幻滅させられるよ。


 今回あげた二つのバンドマンのインタビューはいずれも90年代初頭から活動をしており、かつ"The Temple of Fullmoon"の影響の外にいて、かつインタビュー自体は2000年代に入ってからのものである。インタビュー内容自体は一部のみ取りあげたわけだが、どちらのバンドにしても明確な信念を持ちつつ、かつ落ち付きのある回答が見られる。そして両バンドともに現在もなお第一線で活動しているというのも面白い。


■ 90年代後半以降のポーリッシュブラックメタル

 90年代後半になると"諍い"の絶えなかったポーリッシュブラックシーンも落ち着き始めた。一方でプロモーションのやり方にも変化が出始め、バンドの内向きの活動が目立つようになる。すなわち自己レーベルでのリリースなどである。そのためポーランドのブラックメタルは国内での交流が盛んになる一方で、BehemothやGravelandといったメジャーなバンドは除き、世界的な注目はむしろ下がっていったようだ。ポーランドのブラックメタルシーンは諸外国と比べても遜色ないレベルのバンドが多いのに、そこまでメジャーで無い理由というのはこのプロモーションによるところが大きいようだ。近年、再評価されて再発など相次いでいるのも頷ける話である。

 ちなみにその交流としては様々なバンドのメンバーが別のプロジェクトを立ち上げていくような流れで、例えばArkona(1993-)はポーランドの初期ブラックであるPandemoniumのメンバーによるものであるし、Gontyna Kry(1993-)のメンバーはKataxu(1994-)やAetheres(1997-)を始めたり、さらにChrist AgonyのメンバーがBlasphemy Rites(1997-)をやったりしている。

 また一つの方向性としてはブルータルなブラックメタルが一つの流行になった。これは一つにはBehemothだけでなく、Vader、Decapitatedといったブルータルデスメタルの世界的成功があると思われるが、主に前述したThunderboltInfernal Warといったバンドがブルータルブラックスタイルを示した。特に前者のバンドは元々はメロウな要素を持つペイガンブラックメタルをやっていたものだから、彼ら自身の音楽趣向と、ポーランドのメタル情勢の双方が共鳴して、スタイルの変更に至ったと思われる。

 The Temple of FullmoonのメンバーはThor's Hammer、Ohtar、Selbstmordといったバンドを組み、完全にNS思想のバンドをやっていた。このあたりはむしろNSBMコラムですでに述べた話になるので割愛するし、もう一つはInfernum関連のバンドが二つ出来た話なども割愛する。他に人脈筋ではDark Furyもここら辺に入ってくるし、先述したArkonaもここのカテゴリーにも一部入っており、この辺りの絡み、つまり1st-wave世代と2nd-wave世代の完全なコラボが実現したあたりで、"諍い"が完全な終焉を迎えたと言えるのではなかろうか。

 一方でブラックメタルの音楽性にフォーカスを合わせたようなバンドも出てきている。例えばBlack Altar(1996-)、Crionics(1997-)などである。彼らのインタビューからはキリスト教の否定や破壊、自己哲学といった主張はあまり見えてこず、むしろブラックメタルを聴いて育った者の音楽的な継承のように感じる。

■ 終わりに

 かなり駆け足ではあるが90年代初頭から終わりまでのポーリッシュブラックメタルをバンドを中心に振り替えった。残念ながら国内のいざこざが絶えない時期があったこと、そしてもう一つはそういうことを経て自己リリースなどによる国外ディストロやジンへのプロモーションの減少などによってリアルタイムでの情報が欠けているということもあり、あまり具体的な話はできなかったが、それもまたポーリッシュブラックを彩る一つの出来事であろう。

 次回はいよいよ最終回ということで00年代から現在に至るまでのポーリッシュブラックの"今"を見ていきたい。

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Pantheon : Crow Black Sky (2010) 

南アフリカのブラックメタルバンド、Crow Black Skyの1stアルバムを紹介。
当時はFacebookでフリーダウンロードできたが、現在は公式サイトでできる。

crowblackskys.jpg

このバンドは純粋にはブラックメタルではなく"Blackend Metal"らしい。
多分、サタニズムなどの思想表現ではないということと、
もう一つはブラックメタル影響下のエクストリームメタルということが言いたいのだろう。

バンド側はAmon Amarth、Opeth、Behemothを混ぜた独自性のあるアルバムと言っているが、
混ぜたと言うより曲ごとにそれらの影響をバラバラに感じるだけのような気がする。
しかしなかなかテクニックのあるギターを聴かせてくれる。

南アフリカでブラックメタルということでいったいどんなサウンドなのかと思いきや、
少し意表を突かれたような内容ではあった。
現在でもフリーでDLできるようなので興味があればどうぞ。
タグ: Crow_Black_Sky  Amon_Amarth  Opeth  Behemoth  South_Africa  2006-2010 
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Tribute To Mayhem (Originators Of The Northern Darkness) : V/A (2002) 

超豪華メンツでおくる夢のMayhemトリビュート盤を紹介。

Trib to Mayhem: Originators of Northern DarknessTrib to Mayhem: Originators of Northern Darkness
(2002/03/19)
Various

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とりあえず曲目。

01. From The Dark Past / Immortal
02. Pagan Fears / Dark Funeral
03. Freezing Moon / Vader
04. Funeral Fog / Emperor
05. Carnage / Behemoth
06. De Mysteriis Dom Sathanas / Limboric Art
07. Buried By Time And Dust / Keep of Kalessin
08. Life Eternal / Gorgoroth
09. Ghoul / Carpathian Forest
10. Into Thy Labyrinth / Seth
11. Cursed In Eternity / Gehenna
12. Deathcrush / Absu


参加バンドが凄過ぎて腰抜ける。
ちょっとVadarだけ毛色違うかなあ…でもヴォーカル頑張ってる。
個人的にはDeathcrushGorgorothにやってもらいたかった。

とりあえず興味を持ったら買った方がいい良トリビュート盤です。
タグ: Mayhem  Immortal  Dark_Funeral  Emperor  Behemoth  Gorgoroth  Carpathian_Forest  Gehenna  2001-2005 
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Evangelion : Behemoth (2009) 

ポーランドのデス/ブラックメタルバンド、Behemothの9thアルバムを紹介。

Evangelion (W/Dvd) (Dig)Evangelion (W/Dvd) (Dig)
(2009/08/11)
Behemoth

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ポーランドのFryderyk Award(グラミー賞みたいなもの)でアワードを受賞したアルバム。
VaderのNecropolisもノミネートされた中で名実ともにポーランド随一のメタルバンドとなり、
またTerrorizer誌の2009年アワードも総なめにするなどこのジャンルのトップに君臨。

聴いてみれば納得モノで、サウンドプロダクションを含め最高の出来。
演奏も激しくタイトで締まっており、聴きごたえ抜群。
何と言ってもデスメタルなのに、このメジャー感が凄い。
ついにここまで上り詰めたか、と納得の一枚。

しかしこのアルバムの後、白血病でNergalが入院。
2010年のフェスティバル参加を中止せざるを得ない事態に。
その後、ドナーが見つかり、オペも成功して先月、退院した!良かった!!
完璧に静養して、また最高のプレイを見せてほしい!!!

Encyclopaedia Metallum - Behemoth

骨髄バンクについて
タグ: Behemoth  Poland  個人的良盤  2006-2010 
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Sventevith (Storming Near The Baltic) : Behemoth (1995) 

ポーランドのブラック/ブルータルデスメタルバンド、Behemothの1stフルを紹介。

SventhevithSventhevith
(2006/11/21)
Behemoth

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以前紹介したEP盤の翌年にリリースされたフルレングス。
そのEPとは1曲だけ被っているが、それも若干サウンドプロダクションが良化しており、
更に凍てつくブリザードブラックっぷりを見せつけてくれている。

かなりメランコリックな旋律もあり、後にブルデス化するBehemothの楽曲とは思えない。
しかしこちらのBehemothもまたこのジャンルで十分な実力を持っていた。

この方針で活動を続けていたらどういう楽曲をリリースしていたのだろう…。
そういうことを考えてしまうくらい聴きごたえのある一枚。

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....From The Pagan Vastlands : Behemoth (1994) 

ポーランドのブラック/ブルータルデスメタルバンド、Behemothの1st以前のEP(2枚目)を紹介。

2634.jpg

今では異国情緒あふれたブルデスの帝王と化したBehemothが、
まだ完全にブラックメタルに傾倒していた頃の作品。

ジャケットの内側には
「Black Metal is not trand but occult music!!」
と記載されており、その通り、カルトなサウンド全開。

音質は最悪、演奏もブルータルさは薄く、完全にプリミティヴブラック。
しかもギター、キーボードあたりから放たれるその音は
完全に「冷気」化していて初期コールドブラックメタルの範疇。
Mayhemの名曲Deathcrushのカヴァーもうまくアレンジできていて良い感じ。

現在、メンバーは「個性のない曲を作っていた」と振り返っているらしいが、
そんなこともないと思うのだがなー。

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Demigod : Behemoth (2005) 

ポーランドのブルータルデス/ブラックメタルバンド、Behemothの7thアルバムを紹介。

DemigodDemigod
(2005/01/25)
Behemoth

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元来はブラックメタルをプレイしていたものの、
完全にブルータルデスメタルと化したのがこのアルバム。

神話をモチーフにした歌詞で、音楽性は中近東のエッセンスを取り入れているが、
内容はあまり難解なものではなく、聞きやすいのが特長。

バンド創立者でもあるNergaのヴォーカルも素晴らしい咆哮っぷりで、
Infernoのドラムもブラストばりばりで常人とは思えないほど、
そのような音圧には圧倒的されるが、やはり聞きやすさがある。

もはやブルデス界の一番のビックネームと言ってもおかしくないところまできたが、
「ブルータルと聞きやすさの融合」を実現しているこのバンドだからこそだ。
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