いいえ、その逆です。 : OLEDICKFOGGY (2011) 

日本のサイコビリー/パンクバンド、Oledickfoggyの4thアルバムを紹介。
日本のDIWPHALANXよりリリースされた。

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 前作 "Rusticが止められない” から二年を空けてのフルアルバムで、個人的にはこのアルバムがある種彼らのハイライトに見えている。ライブでも頻繁に披露する「カーテンは閉じたまま」「チブサガユレル」「blow itself away」「暗転」など多数の名曲が収録されており、一方でこの次以降の作品への布石となるような楽曲も含まれており、バラエティに富んだラスティック・フォーク・パンクが存分に楽しめる。

 が、一方で実はその「次以降の作品」からどうものめり込めない自分がいた。恐らく「(自分が勝手に)期待するOledickfoggy像」からのズレに戸惑っていたのだと思う。この固定観念は非常に邪魔なものではあるのだが拭い去ることはできない。このアルバムは掛け値なしの名曲だと時に興奮、時にしんみりとOledickfoggyにぞっこんになりつつも、同時にのめり込めない楽曲の混在がふと我に返ってしまう要因になっている。

 こんなことを綴ったのも実は今、昨年にリリースされた "グッド・バイ" を聞きながらこのインプレッションを書いているからだ。またいつかそちらの感想は書くこともあるかもしれないが、彼らの作品であることは間違いない。洒脱な歌詞といい、サイコビリー的でパンクな楽曲も健在だ。わかる、わかるんだけど。あのときに聞いた衝撃がない。特に古参のファンでもなく、何も偉そうなことは言えない。自分が好きなそれは彼らの変化、進化を前に老害の嗜好でしかないのかもしれない。老兵は黙って去るべきかもしれない。それでもなお立ち去らせてくれないだけの魅力がある。未練がある。みっともないかもしれないけどそれでも黙って次の新譜を待つしかない。グッド・バイは難しい。
タグ: Oledickfoggy  Japan  2011 
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A Corpse, A Temple : Black Cilice (2011) 

ポルトガルのノイズ・ロウ・ブラックメタルバンド、Black Ciliceの1stアルバムを紹介。
ポルトガルのDiscipline ProductionsBubonic Prod.直下)とアメリカのCocainacopiaの共同でLPリリースされ、2013年にアメリカのDungeon TapesよりCD再発された。本稿ではそのCD盤を紹介する。

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ポルトガルのブラックメタルというとどういう印象をお持ちだろうか。
個人的には超円高時代だった2008-2011年頃にポルトガルのBubonic Prod.によくお世話になっていたため
結構固定観念があってArs DiavoliとかBlack HowlingのようなノイジーなアトモスフェリックBMを想起するのだが、
このBlack Ciliceはそれらとは少々路線が異なっている。

2009年にデモ"Demo 1"はたった33本の限定リリース、その後もごく少数リリースが続き、
当初は私を含めて日本国内はおろか世界中でも知っている人はごくわずかだったと思われる。
いわゆる極少数リリースの神秘性ブームみたいなものはこの時代だいぶ廃れつつあるが、
このバンドの場合はそのようなオブスキュアなスタンスもまた「らしさ」を感じさせる。

スタイルとしては隣国Sentimen Beltzaのメロウブラックを想起させるが、
同時にそのメロウな音楽性を破壊するかのようなノイズ塗れのサウンドプロダクションが特徴的。
このバンドを初めて聞いたときの感覚は「初体験」的なものであったし、
そのオブスキュアなスタンスと合わせてエポックメイキングな手法であったと思う。

聞きにくいけど聞きやすいという二律背反な感触は大昔にメロデスと遭遇した時と似ていて、
それらの要素が喧嘩しあいながらも奇跡的なアンサンブルを醸し出している。
メロウブラック好き、かつカルトアンダーグラウンドな空気感を求める人には好適。

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タグ: Black_Cilice  Portugal  2011 
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Tahoma : Alda (2011) 

アメリカのフォーク/カスカディアンブラックメタルバンド、Aldaの2ndアルバムを紹介。
アメリカのEternal Warfareよりリリースされ、中国のPest Prod.などから再発あり。
現在ではBandcampでNYP配信されている。

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バンドサウンドにバウロンやチェロ、マンドリンなども織り交ぜた音色に、
敏腕女性プロデューサーMell Dettmerのマスタリングによって、
自然の雄大さ、温かさ、切なさを思う存分詰め込んだ作品。

初めて聞いた時の感想は初期Agallochにぬくもりを内包させたサウンドだと思ったが、
改めて聞いてみると近年のAlcestのようなシューゲイザー(not BM)アプローチも若干感じられ、
「原風景への憧憬」とも言えるような作風になっていて実に素晴らしい。

メンバーの若さからも鑑みて自らの体験というより「未知の原風景」という感じだ。
というのもこのバンドはアメリカのタコマ出身のバンドであり、
そしてこのアルバムのタイトルは昔の地名である"Tahoma"になっているからである。

去年、3rdアルバムがリリースされたがまだ未聴。
タグ: Alda  USA  2011 
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Sadogoat Warmageddon Command : Nocturnal Damnation (2011) 

韓国のウォーブラックコマンダー、Nocturnal Damnationのデモを紹介。
タイのAltar of the Tyrant Spirit Productionsよりlim.200でテープリリースされ、後にエルサルバドルのBestial Desecration Recordsからlim.100でテープ再発された。

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初めてこのテープを見かけたのは某ウェブオークションで偶然発見したもので、
そのときはSadogoatの音源を探していたので、
落札して家に届いたとき音源のタイトルの方から勘違いしてしまったことに気付いたのである。
そしてこのバンドがまさかの韓国産だということに驚かされた。

というのもスタイルとしては完全にBlasphemy、Conquerorライクのウォーブラックで、
日本はおろか東アジアではなかなか聴くことができないタイプのものだったからである。

演奏といいヴォーカルといいとにかく荒々しくロウでダーティーで、
先駆者たちのリスペクトを最大限表現しているように感じたし、
これはテープで聞けて良かったとしみじみと感じた次第である。

なお、1stフルもカセットテープでリリースされているのだが
リイシューとしてドイツのDunkelheitからもCDでリリースされており、
そちらにはボートラとしてこのデモも収録されている。

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タグ: Nocturnal_Damnation  South-Korea  2011 
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Split : Azazel / Goatmoon (2011) 

[Goat Worship 特集]

フィンランドのプリミティブブラックメタルバンド、AzazelGoatmoonのスプリットを紹介。
フィンランドのWerewolf Recordsよりリリースされた。

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Goatmoon目当てで買った人が結構な確率で貶めているアルバム。
まあ聞いてみればなんとなくわからないでもない。

Azazelは92年から活動しているバンドなのだが、
パーマネントメンバーは一人のみで他はCharnel Windsのメンバーが参加している。
非常にアングラな音を出しているが故に色気もないというか、
言ってしまえばあまり面白くないような気がする…。

Goatmoonは1stアルバムの再録がほとんど。
だが作風が変わったというかメロディアスなアプローチが増していて、
ますますSatanic Warmasterチックになった。
ファンなら満足できるだろうが、再録に過ぎないとも言える。

ということでGoatmoonファンなら買って損なし。
だが、手に入りやすいからと言ってフィニッシュブラックの足掛かりにする内容でもない。

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Encyclopaedia Metallum - Goatmoon
タグ: Azazel  Goatmoon  Satanic_Warmaster  Finland  2011 
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Reh 333 : Grimorium Verum (2011) 

エクアドルのブラックスラッシュメタルバンド、Grimorium Verumのデモ音源集を紹介。
エクアドルのTanatofobia Productionsよりテープでリリースされ、2014年にlim.500で同レーベルよりCDで再発された。

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去年、ロックスタックのアンポンタンセールにふらりと行ったときに購入。
アルバムから漂うカルト/ポンコツ臭に妙に惹かれてのジャケ買いだが、
同梱されていた大判ポスターがまた誰得感を醸し出している。

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バンド結成は1993年と実はかなりベテランなのだが、
このコンピはその結成時から10年間の音源のまとめらしく、
確かにその作風もかなりバラつきがある…が根本は筋が通っていてポンコツ。

カントリーロックみたいな出だしから比較的ストレートなスラッシュ、
もしくはブラッケンスラッシュまで様々な引き出しを披露するも、
よく言えば「上級者向き」というやつで内容はビミョーといったところ。

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タグ: Grimorium_Verum  Ecuador  2011 
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Passion : Anaal Nathrakh (2011) 

イギリスのブラックメタルバンド、Anaal Nathrakhの6thアルバムを紹介。
イギリスのCandlelight Recordsよりリリースされた。


PassionPassion
(2011/05/23)
Anaal Nathrakh

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スリーブケースをとってジャケ写をよくよく見てみると
逆さに吊るされた男の股を鋸で裂いていてヒッ…、
解りにくい絵でパッと見よくわからなくてよかったよかった。

ジャケットがそんな感じとはいえやっていることはいつもと同じで、
さすがにゴアグラインドナイズな内容ではないにしろ、
いつもと同じということはやっぱり烈しくもメロディもしっかり。

5thでこのスタイルを極めた感じもあり、
進歩性に於いては若干物足りなさもあるわけだが、
彼らのスタイルを好む人からしたら絶品の内容だと思われる。
自分はそこまで肌に合わないためこのアルバムを最後に追いかけるのをやめました。
クオリティは認めているだけに後腐れなく。

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タグ: Anaal_Nathrakh    UK  2011 
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Heavenly Vulva (Christ's Last Rites) : Archgoat (2011) 

フィンランドのブラックメタルレジェンド、ArchgoatのEP盤を紹介。
フランスのDebemur Morti Productionsよりリリースされた。

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まだ3rdアルバムがAmazonさんから届かない…。

閑話休題、これは2ndアルバム後に出したミニアルバムで、
作品的にもほぼ同様の路線の音を出している。

強いて言えば2ndと比べると若干音の重さを和らげていて、
楽曲の外形にコントラストつけているので初心者にも聞きやすい内容だといえる。
Satanic WarmasterのWerwolf氏が一部参加しているからかもしれない。

デスメタル的な楽曲ディテールにより近づいた印象もあり、
今までで一番整合性ある音かもしれない。
とはいえ凶悪、邪悪、神秘的であることに何の揺らぎもない。

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タグ: Archgoat    Finland  2011 
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Terrorist Warfare : Seges Findere (2011) 

ブラジルのNSBM/ブラッケンデスメタルバンド、Seges Findereのコンピ盤を紹介。
ドイツのDarker Than Black Recordsよりリリースされた。

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主に2008年~09年のデモ音源や未リリース音源のコンピ。
ラスト3曲は2003年のデモが収録されている(位置づけ的にはボートラ?)
それらのデモは基本的にテープリリースだったり、
しかも限定88枚(!)リリースだったりで基本手に入れづらいのでありがたい。

内容としては以前紹介した1stアルバム以前の作品であり、
1stに比べてサウンドプロダクションの軽いブラッケンデスという印象だが、
いわゆるNSBM路線のメロディ感もほんのり乗せている。

同年にアメリカのIron Clad Recordsよりリリースされたコンピと合わせれば、
2011年リリースまでのだいたいのデモ/スプリット/EPはカバーできる。

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タグ: Seges_Findere  Brazil  2011 
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Unbroken Spirit : Lascowiec (2011) 

アメリカのBBHシンパ系ブラックメタルバンド、Lascowiecの1stアルバムを紹介。
ドイツのHammerbund Kunstschmiedeよりテープリリースされ、のちにポーランドのWerewolf Promotionよりlim.1000でCDリリースされた。本稿は後者を紹介している。

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以前紹介した初期音源コンピの延長線上に存在する1stアルバム。
当時「1曲1曲の尺が短いBranikald」と紹介したが、
今作もまたその作風になっていてその筋は大喜びな内容。

アルバムジャケットが冬の厳しい森をイメージしていることに引っ張られる形で、
非常にコールドなブリザードを体感するようなノイジーなブラックでありながら、
さらにそういう体感面とは違う方向性の説得力を感じるサウンド。
アメリカ発っぽくないというかBBHの影響力というか。

#08はちょっとRAC/NSBMっぽい作風にガラッと変えて、
「抵抗の意志」が何に向けたものなのか気になるところだ。
なお#09は北欧神話の地名を指すタイトル。

Encyclopaedia Metallum - Lascowiec
タグ: Lascowiec    Branikald  USA  2011 
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