Dreams Like Deserts : Aura Noir (1995) 

ノルウェーのブラック/スラッシュメタルバンド、Aura NoirのEP盤を紹介。
ノルウェーのHot Recordsよりリリースされ、後にイギリスのPeaceville Recordsからボートラ付きで再発された。


Dreams Like Deserts (Re-issue)Dreams Like Deserts (Re-issue)
(2012/11/19)
Aura Noir

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最初期のUlver、Satyriconに属したAggressor氏が一人で始めたバンド。
その後、Apollyon氏も加わりジャケ写の二人構成で本音源も作られてる。
変な構成で6曲中、半分ずつドラムを叩いているのが面白い。

このアルバムの翌年にリリースされたこのジャンルの金字塔である1stアルバムに対して、
この作品はまだかなりモコモコしているというか怪しげなブラック要素が強く、
Sodomの初期作品の影響を強く感じる。
そういえば4曲目のタイトルが"Angel Ripper"である。

再発盤は7曲目以降にレア音源や未発表作を収録されていてお得。
DarkthroneのFenriz氏が参加している音源もある。
ここらへんの当時のヒトとヒトのつながりも面白い。

Encyclopaedia Metallum - Aura Noir
タグ: Aura_Noir  Norway  Sodom  Darkthrone  1991-1995 
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Satanic Blood : Von (1992) 

アメリカはサンフランシスコのカルトブラックメタルレジェンド、Vonのデモ音源を紹介。
自主リリースによるテープリリースした後、様々な非公式での再発が相次ぎ、
2003年にNWN!で初めて公式的にコンピの一部として再発されたが、
今回紹介するのはオランダのHammerheart Recordsが2011年に再発したもので、
曲目はオリジナルに完全準拠の8曲収録である。

vondemo.jpg

Watainのバンド名の由来の曲もあったり、
Dark Funeralが1stアルバムでカバーした曲もあったり、
2nd-Wave BMの有名なブラックメタルバンドに大きな影響を与えた音源である。
どうやらBurzumVargが広めたらしい。

スタイルは実際、BathoryやらCeltic Frostやらのヨーロッパ1st-Wave BMとも異なり、
いずれの曲も短尺で淡々としたブラストをベースにミニマリズムに徹している。
リフの種類も少なくそこには感情の高まりなど無くただ単に黒く邪悪なだけである。
そしてそこが猛烈にカルト的な異彩を放っている。

ちなみにこれを含む2枚のデモの作った後、一度バンドは活動停止しており、
2010年に復活したものの中心人物のGoat氏が離反して、
Von Goatを結成(ほぼソロプロジェクト)、
Von自体はVenien氏が継続する形になった。
個人的にはバンドを継承しているのはむしろVon Goatの方だと思う。

Encyclopaedia Metallum - Von
タグ: Von  Von_Goat  USA  1991-1995 
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Double Talk : Accuser (1991) 

ドイツのスラッシュメタルバンド、Accuserの3rdアルバムを紹介。
ドイツのAtom Hよりリリースされた。手元にある物は3曲ボートラがついているコレクター再発盤。

Double TalkDouble Talk
(2004/01/20)
Accuser

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自分は幸いにして家族から80年代の代表的なスラッシュメタルのアルバムを入手できたが、
この「とても印象的なジャケット」のアルバムは見た記憶はあるのだが、
上記やり取りの中で手元に届くことはなかった。

後年、いざレコ屋で手にとってすぐに買ってみたのだが、
危険なスメルのするジャケットとは裏腹にかなりタイトなスラッシュメタル。
曲の展開は様々に、メロディも刻んでいる感じで、
結構テクニカルな印象もありつつスラッシュメタルとして聴かせる内容。

メタルアーカイブスだとかなり評価が低めなのが気になるが、
確かに直情径行なスラッシュメタルではなく小難しさが鼻につくものの、
なかなか良い内容のスラッシュメタルだとは言える。
一方で、だからあの時家族はこれを貸してくれなかったのかと振り返るのであった。

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タグ: Accuser  Germany  1991-1995 
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Bloody Mary : Tudor (1992) 

チェコのブラックメタルバンド、Tudorの1stアルバムを紹介。
オリジナルはカセットテープによる自主リリースだったが、2009年にタイのSlava ProductionsよりCDでlim.1000で再発された。本稿もその再発盤を取り上げている。

tudor.jpg

チェコの初期ブラックメタルというとMaster's HammerRootが二大巨頭だろうが、
このバンドも1987年結成の超古参バンドである。

そもそもチェコのこの頃のブラックメタルはまだ北欧トレンドに侵食される前の、
各々ピュアな表現で邪悪な音楽をやろうとしていて、
Master's Hammerはスラッシュメタルを邪悪にしようとしていたし、
RootHellhammer信奉を切り口にオリジナルな音楽を形成していたが、
なんとこのTudorは正統HR/HMの流れを汲んだブラックメタルをプレイしている。

というよりもヴォーカルスタイルといいメロディラインといい、
これはブラックメタルとは言い難いスタイルのようにも感じる訳であるが、
どことなく背徳感のある雰囲気を醸し出しているという点でやはり初期チェコブラックらしい作品。

彼らはこのアルバムの翌年に解散したものの2001年に再結成して今も活動しているようだ。
現在はインダストリアル要素のあるスラッシュメタルをやっているらしい。

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タグ: Tudor  Master's_Hammer  Root  Czech  1991-1995 
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United Aryan Evil : Fullmoon (1995) 

ポーランドのブラックメタルバンド、Fullmoonのデモを紹介。
GravelandのRob Darkenの運営してたIsengard Distribution(後のEastclan)よりカセットでリリースされ、後にBlutreinheit ProductionsからCD/LPリリースされた。
また昨年にはAncient Order Productionsからカセットでリマスター再発された。

fullmoon.jpg

ポーランドのブラックメタルサークル、The Temple of Fullmoonを象徴する1枚で、
また、このバンドのオフィシャルな作品はこのデモのみである。
1曲目のインストはRob Darkenがコンポーズしていてやっぱり女性の叫び声が。

まさにポーランドの街をハーケンクロイツ旗を掲げながら練り歩いていたときのもので、
サウンドの根底に流れるどことなく悲しげなケルト音楽のリフを基調に、
誇りと憎しみ、そしてどことなく感じる憂いがあわさったプリブラになっている。

後のOhtarにもつながるメロウかつミサントロピックな奏では、
ポーランドアンダーグラウンドの一つの基本にもなったし、
またプリミティブブラックメタルのクラシックな一枚として今も語り継ぐ作品だろう。

Encyclopaedia Metallum - Fullmoon
タグ: Fullmoon  Graveland  個人的名盤  Poland  1991-1995 
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Unquestionable Presence : Atheist (1991) 

アメリカはフロリダのプログレッシブ/テクニカルデスメタルバンド、Atheistの2ndアルバムを紹介。
アメリカのActive Recordsよりリリースされ、後にRelapse Recordsから再発された。

Unquestionable Presence (Dlx)Unquestionable Presence (Dlx)
(2011/03/24)
Atheist

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前作のリリース後のツアー中に事故で亡くなったRoger Pattersonが、
生前に残した数曲も含む名盤2ndである。

前作より更にSteve Flynnの超人的なドラムは進化しており、
より何やってるんだかよくわからんけど凄い感が強まっている。
いわゆる「ジャズ/フュージョン」ライクな変拍子リズムってところなんだろうが、
とにかく一曲中にここまで色んなリズムとアイディアを詰め込んでいて、
ごちゃごちゃなのに整理されているというとんでもない感覚。

Rogerの後任のTony ChoyCynic、Pestilenceにも在籍経験があるが、
ある意味Rogerの無理難題にも応えたといえるベース技術で、
これまた凄いなあ…と感心ばかりしてしまうが音源だ。

Encyclopaedia Metallum - Atheist
タグ: Atheist    USA  1991-1995  個人的良盤 
Progressive  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

The Dark War Has Begun : Bestial Summoning (1992) 

オランダのプリミティブブラックメタルバンド、Bestial Summoningの1stアルバムを紹介。
スウェーデンのNo Fashion Recordsの初リリース作品であり、近年、CDやLPなど再発されている。

bestialsummoning.jpg

初期ブラックメタルを語る上で必ず挙げなくてはならないのがこの作品。
1990年に結成されたこのバンドはまだブラックメタルがブラックメタルとして、
完全に定義される前に超極悪なブラックメタルをやっていた。

時期としてはBlasphemy、Beherit、Mayhemなどと同じ時系列だと思うが、
そのMayhemのDeadとは交友があったようで彼はこのバンドに一目置いていたという。
そしてこのアルバムは自殺した彼に捧げた作品である。
そしてDead云々関係なく聴けば解る邪悪なカルトブラックだ。

このアルバムの後、デモ1本、ライブ盤1本を残して解散してしまったが、
シーンからの去り方も含めてカルトなスタイルを貫き通したといえる。
なおギタリストだったConscicide氏は2008年に自殺で亡くなっている。

Encyclopaedia Metallum - Bestial Summoning
タグ: Bestial_Summoning  Netherlands  個人的名盤  Mayhem  Dead  1991-1995 
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The Mystical Meeting : Rotting Christ (1995) 

ギリシャのブラックメタルバンド、Rotting Christのコンピ盤を紹介。
ギリシャのUniforce Recordsからリリースされた。

rotting_christ_c

今月、来日するRotting Christの初期音源のコンピレーション。
1989年のデモ"Passage to Arcturo"と1991年のEP"Satanas Tedeum"を収録。
4バージョンくらいジャケットの種類があるらしいが私が持っているのは掲載画像のもの。

ブラックメタルの第二世代登場以前の音源だけあって、
ノルウェイジャンにおかされていないダークな第一世代ブラックメタルで、
ミドルテンポのサタニックなデスメタルとも表現できる。

ヘンテコな原住民系のインストが入ったり、語りピアノが挿入されたり、
実験的というか後のゴシックメタル化への予兆は見せるものの、
この時点でそれを予想できたらとしたら万馬券当てるようなものだろう。

さすがに来日してこの音源からプレイするとは思えないが、
このバンドに興味が出たら初期音源も体感してみるのもオツなものだ。

Encyclopaedia Metallum - Rotting Christ
タグ: Rotting_Christ  Greece  1991-1995 
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Top 40 Hits : Anal Cunt (1994) 

アメリカはボストンのノイズグラインドコアバンド、Anal Cuntの2ndアルバムを紹介。
イギリスのEarache Recordsよりリリースされた。

Top 40 HitsTop 40 Hits
(1995/03/07)
Anal Cunt

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最強の悪ふざけ、真剣に悪ふざけしているアルバムで、
これを始めて聞いた時は比較的シリアスなものを聴いていたので、
なんかバカにでもされたかのように呆気にとられてしまった記憶がある。

ちょうどノイズグラインドからファストハードコアへの転換期にあたる音源で、
スタイルとしては両方の要素を各々感じるが、
とにかく「やればできるのに…」っていうくらい、
素晴らしい要素を構築してはそれを粉々に粉砕している。

この音源は素晴らしいとかダメとかそういう尺度で測れるものではなく、
ただただこのバンドのスタイルというものを受容できるかどうか、
それによって印象は全く異なるであろう。
タグ: Anal_Cunt  AxCx  USA  1991-1995 
Grind Core/Gore  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

Shitfun : Autopsy (1995) 

アメリカはカリフォルニアのカルトデスメタルレジェンド、Autopsyの4thアルバムを紹介。
Peaceville Recordsよりリリースされた。

ShitfunShitfun
(2003/10/14)
Autopsy

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それなりにゴアグラインドなども含めて酷いジャケは見てきたが、
その中でも個人的にナンバーワンのクソジャケである(文字通り)

ジャケ的に損している部分もあると思うが、
Autopsyはどのアルバムも外れのないデスメタルを披露しており、
このアルバムは2ndの流れを組みながら趣味の"悪さ"をうまくアピールしている。

ちなみにこのアルバム、既にリリース前にバンドは解散を決めていて、
曲によってはAbscessの初期音源がまぎれていたりするらしい。
実は恥ずかしながらAbscessは一枚も聞いたことがないので区別できないが…。

とにかくしつこいようだがジャケットは酷いけれども、
ジャケットとマッチしたAutopsyらしい品の無いドゥーミーなデスメタルが
この作品でもたっぷり味わうことができる良作。

Encyclopaedia Metallum - Autopsy
タグ: Autopsy    USA  1991-1995 
Death  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top